『仮面ライダーエグゼイド』 第21話「mysteryを追跡せよ!」:感想

2017年3月5日

■過程は不要
・今回も過程を飛ばしまくって快調でした。

・まずは問診しなくても自分から話してくれる患者からのスタートでした。
聞かなくても「たぶんこれが原因です」とプライベートまで話してくれる患者さんがいたらお医者さんはだいぶ楽でしょうね。医者のほうはトラウマをえぐって患者の症状を悪化させていましたけど…

・聞かれてもいないのに仮面ライダークロニクルの説明をする社長もなかなかでした。社長だから仕方ないですね。どちらかというと社長に興味がないはずなのに大人しく話を聞いているライダー3人のほうが不思議なくらいでした。

・個人的には社長は満たされない人々を楽しませるためとうそぶいているのに、その実例が全く描写されていないところが大胆だと思いました。
私だったら近頃のバグスター融合体と合わせて、「患者が自分のストレスを解消するために喜々としてバグスターの力を振るう」なんて前提になる展開を入れたくなってしまうところです。しかし過程を飛ばすのが信条のエグゼイドではそんなかったるい展開はやりません。いやぁ、さすがですね。

・メインディッシュは口で言うだけでOKの主人公でした。
今まで全くそんな素振りもなく、前回までは自分のことで頭がいっぱいだった人物なのに口で言っただけで、亡くなった人の思いも背負っている大した傑物だと周りから認められていました。主人公ともなればなおさら慎重に慎重を期してクール単位の時間を使ってでも丁寧に描くことが多いものですが、そんな必要はないという革新的な意思表明でした。

■天才ゲーマー誕生
・大我が不死身のゾンビ対策として新しいガシャットを開発しようとしていました。
今まで誰も思いつかないことを考えつくなんて大我はゲームの天才ですね。天才ゲーマーは何人いても困らないというスタッフの発想に脱帽しました。

■スタッフのポッピー嫌い疑惑
・元々無能に見えることが多かったポッピーですが、今回は一段と風当たりが強いように見えました。
天才ゲーマー永夢を見つけたのは社長でポッピーは何もしていない。
衛生省に報告するのも刑事の仕事でポッピーの役目じゃない。
圧倒的向かい風の中で今回ポッピーがやったことは世間話と他人のケーキを食べることだけ。
明らかに悪意のある流れでした。
私がポッピーを好きになれないだけかと思っていましたが、ひょっとしたらスタッフもポッピーが嫌いなのかもしれないと見ていて思いました。


次回、社長が捕まったふりをしてレベルXの力に覚醒するようです。
普通だったら「それだけで終わるわけないだろ」と思うところですが、エグゼイドに慣れた身としてはきっとそれしかやらないだろうと信じています。

コメント

12 件のコメント :

  1. 取り敢えず過程をすっ飛ばしてはいましたが、所々ドラマ性は出てる感じです。その場の要素「だけ」抜き取れば面白い話ではありますね。うん、なんというか完ッ全に素人脚本です。点として書きたい要素は書くのですが、点と点を結ぶ線が書けてません。線が繋がらないからトビトビにしかならない。書きたいことに持っていくための過程がないって結構見てる側は苦痛です。

    つくづく感じましたが、この手の脚本家はきちんと4クールものを経験させてから書かせてほしいものです。話の進め方が完全に1~2クールものの進め方になってしまっており、テンポがいいように見せかけて本筋にはさっぱり行かないのはちょっと腹立たしいです。

    >大我が不死身のゾンビ対策として新しいガシャットを開発しようとしていました。
    これはまあ、評価できるんじゃないですか?いつまでも社長に作ってもらったやつをかっぱらうでは芸が無いですし、一応前振りのお話もありましたし。主人公サイドにもガシャットを生みだす人を確保しとくのはいいことです。

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    1. >線が繋がらないからトビトビにしかならない。書きたいことに持っていくための過程がないって結構見てる側は苦痛です。

      毎回の盛り上がりを重視するエンタメ路線ならまだわかるんですけどね…
      ドラマ中心、それもキャラ中心の作りでキャラの過程をすっ飛ばすのは理解できません。

      >つくづく感じましたが、この手の脚本家はきちんと4クールものを経験させてから書かせてほしいものです。

      そうできればいいんですけどね。
      ここ数年のライダーを担当させた新規起用者は誰一人二度目がなく、ローテーションやサブシリーズ構成を担当してきた香村さんと毛利さんはライダーより先に戦隊に抜擢される謎人事と来ています。何がしたいんだかわかりません。

      >これはまあ、評価できるんじゃないですか?

      ゾンビ対策自体はやって当たり前のことだと思います。問題はタイミングと発案者です。

      これまで何度もゾンビを倒しては復活されているのに何の対策も考えず、それどころか「どうすれば倒せるんだろう?」と疑問視することすらありませんでした。普通にやるなら最低でも強化フォームの登場に合わせて「○○フォームなら倒せるか?」という流れにして、「レベル50でダメとなると…」という展開にすると思います。これまで無視してきたなら、全く触れず「対策なんて存在しない!」と言い張るほうがまだマシだと思います。

      発案者も理解しがたいです。
      既存のキャラでやるならこれまで思いつかなかったことに違和感がないように閃くきっかけになる出来事を用意すべきですし、比較的新規キャラのニコだっています。それをなぜ大我にしたのか理由がわかりません。

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  2. 作さんに頼むこと自体はいいと思うんですけど、一応新作ゲームの開発責任者の人が、仕事の傍ら片手間で作れるようなもんなの?という疑問が少しあります。というか一介の社員にゾンビを上回る性能のガシャットを作れるってなったら社長の株が下がってしまう気が…

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    1. どうするんでしょうね?
      普通に考えたら時間的にも人材的にもまともなゲームは作れません。といって簡単なゲームでゾンビ対策をされたら社長の顔が丸つぶれです。

      唯一あるとすれば「社長が他人を見くびっていたせい」という線かなと思います。
      どうせ自分以外は誰も作れないからとデンジャラスゾンビのデータを丸々会社に残していてそれが原因で負けるなら、社長の傲慢さや作さんを見下してきたことと結びついて収まりが良いと思います。

      考えたくない線として、ただの引き立て役で終わることです。
      パワーアップしたゾンビに使って「効かない!なんて強さだ~」みたいなアホな展開はno thank youです。

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  3. メインキャラが多少規範から外れた言動をしても気にしないタイプですが、さすがに今回のニコは気になりました。何もしていない人を本気で殴って、それをギャグとして扱うのはどうかと思います。しかもバガモンが倒されたトラウマを蘇らせるようなことを言って。発破をかけるというより、煽っているようにしか聞こえませんでした。あれでストレスを感じて新たなバグスターを生み出してしまうのではないかと思うほどでした。
    この辺りは脚本か演出のどちらに原因があるのか分かりませんが、医療をテーマにするなら病気が治った人へのアフターケアにも気を配るべきだと思います。

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    1. >何もしていない人を本気で殴って、それをギャグとして扱うのはどうかと思います。

      あれは目に余りましたね。
      まぁ、ニコの口が悪かったり殴るのはまだ認めます。不快ですけどニコが元々不快なキャラとして描かれていますからニコの行動としてはおかしくありません。
      ですが作品側がギャグとして扱うのはおかしいと思います。スタッフの論理感はいったいどうなっているのかと呆れ果てました。エグゼイドの感覚はつくづく理解できません。

      >医療をテーマにするなら病気が治った人へのアフターケアにも気を配るべきだと思います。

      私もそう思いますが、主要キャラでライダーの飛彩が積極的に患者の人格否定を行っている有様なので期待できないと思います。

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  4. これはもう仕方のないことかもしれないですが、ノックアウトファイター相手にごく当たり前に格闘戦を仕掛けるガンガンシミュレーションを見て、う~ん…と思いました。あのスーツでもそれなりに動けてたのは称えるべきかもしれないですが。私はファイターの火炎攻撃でCGではなく本物の炎を使っているのが大好きなんですけど、あれもなかなか頻繁にはできないんですかね…こういうときこそ坂本監督の出番だと思うんですけどねえ。

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    1. >これはもう仕方のないことかもしれないですが、ノックアウトファイター相手にごく当たり前に格闘戦を仕掛けるガンガンシミュレーションを見て、う~ん…と思いました。

      予想どおりにいつもの銃ライダーになりましたね。
      個人的にはもう1話くらいはご祝儀が付くかと思っていたので没落の早さは予想以上でした。

      >私はファイターの火炎攻撃でCGではなく本物の炎を使っているのが大好きなんですけど、あれもなかなか頻繁にはできないんですかね…

      やる気があればできそうだと思います。
      クレーン撮影とかより、よほど楽でしょう。最近採石場でのバトルばかりですから規制がどうのという問題もないでしょうし。

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    2. >私もそう思いますが、主要キャラでライダーの飛彩が積極的に患者の人格否定を行っている有様なので期待できないと思います。

      今回はゼロデイで息子を亡くした上杉刑事が個人的にこの件を追いかけてる件に関して、そこで飛彩との共通点、大事な人を亡くしたものの気持ちに寄り添うシーンがあったので、今回に限れば人格否定している印象はありませんね。

      それよりも今後タドルファンタジーの出番があるのでしょうか。正直バンバンシミュレーションより悲惨なことになっている気がします

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    3. >飛彩との共通点、大事な人を亡くしたものの気持ちに寄り添うシーンがあったので、今回に限れば人格否定している印象はありませんね。

      共通項があることは事実ですが、それでも人間味のない対応だったと思います。
      二人の決定的な違いは”仕事”です。刑事さんが言っていたように刑事の仕事は犯人を追うことです。飛彩の言ったことは過去にこだわることだけでなく、これまで仕事に費やしてきた人生も否定することになります。そんなことを言われたら、息子を失ったことを悔やんできた上に息子が死んだ後の人生も無為に生きてきたことになってしまい、ストレスは桁外れだと思います。
      私はあの対応はそっけないとか空気を読めないという話ではカバーできない内容だったと思いました。

      >それよりも今後タドルファンタジーの出番があるのでしょうか。

      単純な出番という話なら、有ると思います。
      飛彩の個人回はまだ少なくとも2回はあるでしょうから、Tファンタジー以上の強化フォームが出たり飛彩が死なない限りは個人回で出番があるはずです。

      活躍という点では不安材料が多いと思います。
      個性である魔法や雑魚召喚は予算を必要とするため、時間が経つほど剣を振っているだけの没個性化となる可能性は高いでしょう。
      また最近の流れを見る限りでは、サブライダーの中でも「大我>飛彩」という待遇に見えます。バンバンシミュレーションと二者択一であるため、大我がガシャットを使うから飛彩は使えないという状況は充分起こり得ると思います。
      明るい材料が特に見当たらないように見えます。

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  5. 言葉尻を捕らえてるだけかもしれませんが、医者って無念を晴らす存在じゃないんじゃないの?と思いました。もちろん考え方は人それぞれですが、永夢がやるべきことは死んでいった人たちの無念を晴らすために戦うのではなく、これ以上悲劇を繰り返さないことじゃないのかな?ということが気になりました。
    それと今回急にガシャコンキースラッシャーのギミックをフル活用していたので、バンダイから圧力があったのかとも思いましたが、特に必然性もなくやってもよく分かりませんでした。

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    1. >永夢がやるべきことは死んでいった人たちの無念を晴らすために戦うのではなく、これ以上悲劇を繰り返さないことじゃないのかな?ということが気になりました。

      私も医者としては変わった考え方だと思いました。
      死者を扱う監察医や目の前の患者を救う即効性のない検疫官やウイルスの研究者とかだったらこれまでの犠牲を重んじる姿勢も頷けますが、小児科志望(なのかな?)で患者を死なせたこともない新人の永夢が言っても言葉に重みを感じません。
      純粋にバグスターウイルスによって亡くなった刑事さんの子供や飛彩の彼女と、調査過程で殺された九条を同列に語るのも疑問でした。性質が異なるものを並べると死を十把一絡げにしていて考えが浅いように見えてしまうと思います。

      >今回急にガシャコンキースラッシャーのギミックをフル活用

      何だったんでしょうね、あれ?
      アクションもテンポが死んでるし、展開も変で最低でした。今まで使えるチャンスに使わなかったのに、どうして今更入れたのやら。

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