『動物戦隊ジュウオウジャー』第17話「エクストラプレイヤー、乱入」:感想

2016年6月5日

【ストーリー】

■香村さんらしい展開
・今回のゲームは面白かったです。仕掛け終わったら敵が本拠地に帰ったり、一般人の被害の様子を映したり、流れが自然でした。こういう事態が起きるのかなと視聴者が思うことはだいたいやっていてリアリティがありました。

・一方、丁寧過ぎて段取り臭く感じるところもありました。
カード対策を見つけて試すところはもっと盛り上げたほうがベターだったかもしれないと思いました。リアリティのある自然な展開は良いのですがテンポを良くするための適度な省略と演出も取り入れたほうが良いと思います。

■セラの個人回
・今回はセラの個人回のはずでしたが、仲間と関わらずに相変わらずの自己完結で終わってしまいました。今の段階ではセラでこれでいいってことなのでしょうか。
1クールの終わりにジューランドへの郷愁は一旦捨てて、2クール目はジューマンと一般人の関わりがメインになっていたのでセラもそうなるかと思っていました。しかし今回も自分の弟に重ねあわせたことが行動の大きな動機になっていて、メンバーと協力するわけでもなく単独で動くことがほとんどでした。他のメンバーの個人回と比べると毛色が違う感じがするのですが、これが後で効いてくるんでしょうかね。


【アクション】

■追加戦士登場
・ジュウオウジャーの追加戦士(予定)のザ・ワールドが敵で登場しました。
フォームチェンジがかっこよかったです。特にワニの顔のデザインが良かったです。フォームチェンジで上にスライドさせたマスクが、ワニの顎の形になるのは「なるほど!」と感心しました。多段構造のマスクはミステリアスで、敵として登場したシチュエーションと合っていると思います。
3つまとめて野性解放した状態はあまりかっこよくありませんが、いかにも悪役っぽいデザインで身体への負担も大きそうなので味方になった後に使うとドラマがありそうで楽しみです。

■ガンロッド
・武器は釣り竿型でした。長くてすごく使いづらそうに見えて、実際使いづらそうでした。
銃や棍に変形した瞬間は変形させてで戦うからいいのかなと思いましたが、銃や棍も使いづらそうでした。かなり辛そうな武器です。動きのバリエーションが少なくてマンネリになるどころか、かっこよく映すこと自体が困難です。それでも戦隊スタッフなら…!と期待したいです。
今回は一つ一つの要素を見せるために映像面でやや間延びしたところがあったので、もう少し経って武器やギミックをスピーディに映せるようになるともっとかっこよく見えるかもしれません。

・武器が不便そうな分、素手で身軽に戦える野性解放モードが際立って見えました。
その点では成功していると言えるのかもしれません。未だに販促面での野性解放の立ち位置はよくわかりませんが。


次回は3号ロボの登場です。
今のところジュウオウジャーの負けペースなので、どう逆転し、同時にザ・ワールドが弱く見えない展開にするのかが課題になりそうです。気まぐれ第三勢力ではないのでサボる手は使えません。無難に行くなら拒絶反応など両者にとっての不可抗力で済ませるところですがどうなるでしょう。

コメント

8 件のコメント :

  1. セラがなんとなく不遇なような気がしてしまいました。最後がジュウオウザワールドにさらわれる宿命だったのである程度あっさり目で締めたのでしょうか。少し残念でした。

    ただゲームの内容はハード過ぎない割にきっちりいやらしいものになっていて楽しかったです。さすがメインの脚本家といったところでしょうか。

    ジュウオウザワールドは頑張っていて好感が持てました。釣竿でのイーグライザーとのムチ対決、ガンモードは長くてチャージもできて強そう、ロッドモードの荒々しい戦い方、今回で出し尽くしちゃった?と心配になりました。ただ銃も棍も釣竿も、味方になってからの雑魚掃除やアシストで映えそうなので個人的にそこまで悲観はしていません。次回は、トランパスとの決着と待望のロボ対決をどうやって料理してくれるか楽しみです。

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    1. >最後がジュウオウザワールドにさらわれる宿命だったのである程度あっさり目で締めたのでしょうか。

      あんまり扱いは良くない感じですね。後で挽回できるといいのですが。

      >今回で出し尽くしちゃった?と心配になりました。

      たぶん、ギミック自体はだいたい使い切ったでしょうね。
      あとはアクションや演出で応用ができるかどうかが課題です。戦隊スタッフは信用していますが、いかにもアクションしづらそうな武器に関しては不安があります。

      >次回は、トランパスとの決着と待望のロボ対決をどうやって料理してくれるか楽しみです。

      どういう展開になるでしょうね。
      イーグルがザ・ワールドをタイマンで引きつけている間に4人でトランパスを倒すのか、普通に「トランパスを倒す→ザ・ワールド登場」という流れなのか。怪人が空気になって中だるみしないように工夫があると嬉しいです。

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  2. セラの扱いは
    メイン回ローテ順のラストで、追加戦士誕生に向けて真理夫回が先になったために追加戦士登場と重なって尺的に割を食い、ゲストとのエピローグ等も望めなかったこと
    セラのキャラ付けがやや弱く、対レオや弱点直面時以外にも動かしやすい要素の補強が追加戦士前に必要だったこと
    が合わさってやや中途半端な感じになってしまったのかなあ?と思いました。
    レオ以外との日常ではいまいち特徴のない良い子気味という印象なのがちょっと気になってましたから、今回で、以前からちらちら出てきた「子供のピンチに敏感で放っておけない」を今更ではあっても弟に絡めて根っこを固め、同時に母性や大人にも体調的な面で世話焼き(ただしちょっとださくておばあちゃんぽい)といった要素ができたことで、前よりいじりやすくなりそうなという期待はあります。

    また、セラは性格的に思いつめると空回り気味なところもあるのがアムと対照的で8話のようなコントにも使えそうなのであえて自己完結っぽくしておくのかもと思ったりしました。

    ※エラーになったので再投稿させていただきます。2重投稿になりましたら削除&ご容赦願います。

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    1. セラは割りを食っている印象です。
      これが後で盛り上げるための仕掛けだといいのですが、戦隊に付き物の捨て要員なのではないかと不安です。現状だと異文化交流の側面が強いので、家族との関わりが強い点がマイナスに働いているだけだといいのですが…

      >※エラーになったので再投稿させていただきます。2重投稿になりましたら削除&ご容赦願います。

      二重投稿にはなっていませんでした。丁寧なご説明ありがとうございます。

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    2. >戦隊に付き物の捨て要員なのではないかと不安です。

      香村さんのこれまでのお仕事を見るに、全方位に気を配りすぎで、自分の作品に捨て要員が出ることに耐えられる感じはしていないので、私はそのあたりの心配はあまりしてないです。
      むしろ、キャラ造形的にアムとセラの、物事に対する取り組み方が正反対の女子二人には特に思い入れがあるのでは?という印象です。ただし、アムが最初から一人歩きさせやすいキャラと描写だったのに対し、セラは最初に対レオ面を強調させてしまったために他の場面で動かしやすいキャラ付けが後手に回り、周回遅れで地固めをしてるのかも?なんて思ったりします。

      ジュウオウのメイン回は、これまで見たところ色的にトッキュウのメイン順や組み合わせにかなり沿っているように見えるので(第二クールでサブとの兼ね合いからか多少順番の入れ替えをするようになりましたが)今回のメイン回は不運な巡り合わせですが、香村さんに書いてもらったのは良かったと思っています。
      追加戦士後もそのままトッキュウを踏襲するのか、変えてくるのか気になってはいます。個人的にはセラは異文化交流より対アム、対ザワールド、もう一回対レオとのコンビ回への期待度がかなり高いんですがどうなりますか。

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    3. >香村さんのこれまでのお仕事を見るに、全方位に気を配りすぎで、自分の作品に捨て要員が出ることに耐えられる感じはしていないので、私はそのあたりの心配はあまりしてないです。

      私もそれほど心配しているわけではありません。
      ただ、切り捨てが起きるのは、限られた個人回の枠で5人以上も描くのは不可能という戦隊の構造に起因する点が大きいと思っています。候補になるとしたらセラが一番危険かなと覚悟しています。

      >むしろ、キャラ造形的にアムとセラの、物事に対する取り組み方が正反対の女子二人には特に思い入れがあるのでは?という印象です。

      私はむしろ逆ですね。正反対になっているからこそ、ほぼセットになっていて切り捨て要員なのではないかと少し疑っています。アムはセラの次に周りとの接点が薄く、使いづらいキャラになりつつあるように感じています。まだ個人回はほぼ一回目が終わったばかりなので、どちらもたまたま出来が良くなかっただけだといいのですが。

      >個人的にはセラは異文化交流より対アム、対ザワールド、もう一回対レオとのコンビ回への期待度がかなり高いんですがどうなりますか。

      レオとの話はあると思いますが、他は未知数だと思います。
      そういう話があればセラの立ち位置も確保できるでしょうね。逆に何もなければ、物語上の扱いはその程度の存在なのかなと判断します。

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  3. セラは郷愁を隠してたこともありますから、割と一人で考え行動するキャラなのかもしれません。一般人とホイホイ関わらず、家族を思うことが多いのも、自己完結しがちな心理の表れなのかも。
    前に手加減するなと反発されたレオあたりが、「もっと周りに頼れよ」と言う回が来るかもと予想してます。今年は追加戦士も一匹狼でなく洗脳系ですからね。

    ジュウオウザワールドは洗脳系には珍しく、無機質でもない悪役感のある声が印象的でした。戦隊では洗脳を明示するために、ウルザードやバリゾーグのような落ち着いた声か、無口が多い気がするので。

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    1. >割と一人で考え行動するキャラなのかもしれません。

      私もそういう印象ですが、それだと物語が成り立たないように思えます。
      そもそもジューマンは4人ともリアルで言えば20代前後の人格だと思います。4人とも慣れない人間世界である問題を除けば、一人でも生きていけるでしょう。セラがそうやって生きていくというのなら、大和を含めて他の4人も口を出せないと思います。話の広がりに欠ける設定に見えます。今のところ狭い通路に入っていっているように見えるので、どうするつもりなのか疑問に感じています。

      >戦隊では洗脳を明示するために、ウルザードやバリゾーグのような落ち着いた声か、無口が多い気がするので。

      そうですね。楽しんでいるタイプといえば、終盤のボウケンブラックあたりでしょうか。
      なお、ザ・ワールドが洗脳されているのか自分の意思でやっているのかは、私はまだ判断保留中です。拘束されていたこと以外、まだどちらの描写もないので。

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