仮面ライダー鎧武 第22話『7分の1の真実』:感想

2014年3月17日

【ストーリー】

■繋がる感情・繋がらない論理
・貴虎の言っていることがさっぱりわかりませんでした。
人類全体の存亡の話をしていたはずが、一人殺したことを許す許さない話にすり替わってしまったように思えました。スケールの小さな話を肯定したら、大きい方も自動的に肯定されるという論理なのでしょうか。貴虎の独り言なら無理のある嘘で自分を騙しているだけとも考えられますが、人の言うことを鵜呑みにする紘汰を巻き込むのは感心しません。

・どうも鎧武は論理性よりも個人の感情をベースに物語が動いているように思えてきます。
論理性で言えばユグドラシルの行動のほうが筋が通っています。確かに今の計画なら、予定通り進めば人類を救える可能性があると思えます。
一方、それに反対する紘汰はというと、ノープランです。沢芽市を救うプランさえありません。それでもなお紘汰が物語の中心に置かれている…
これは論理性を基準にして考えると奇妙です。どうやら論理うんぬんよりも個人がどう思うか、納得できるかという点が争点のようです。
実力がないのに力を語る戒斗はその象徴かもしれません。実態よりも本人がどう思っているかが重要なのでしょう。

・1話で謎の少女が言っていた「戦い続けなければいけない。世界を自分の色で塗り尽くすまで…」というのは、そういう意味だったのでしょうか。
今回も貴虎が紘汰を自分の色=感情に染めようとしていると考えれば、話の流れのつじつまが合うように思えます。強引にチーム鎧武のメンバーをシェルターに連れて行った光実もそういう意識の芽生えを意味していたのかもしれません。

・個人的には自分の論理すら持っていない人に状況を左右されるのは大嫌いです。
その点で言えば、使い走りとはいえ黙々と目的のために働いている戒斗のほうが好感が持てます。誰か紘汰に「やりたくない、そんな方法は嫌だ…だと? だったらお前はどうするんだ?! 別の方法があるなら言ってみろ。ただ反対するだけで代わりの考えを出せないからお前は子供なんだ」と言ってやってほしいです。これで紘汰は一週間くらい部屋から出てこないと思います。

■情報統制
・今回、今まで無視してきた登場人物間での情報格差の補正が行われました。なぜ今更?!
意図的にそうしているのだと思っていたのですが不安になってきました。ともあれ、これで赤い上級インベスの件以外はほぼ統制されたと思われます。

■今回のツッコミどころ
・バイオ技術で60億人調整するよ。
暴動が起きて10億人の生存も危うくなると思います。

・高層ビルから丸見えのクラック。
セット仕事しろ。クラックに布をかけたり、かっこよく光学迷彩するだけでいいのに…

・クラックの位置、ユグドラシル出入口の位置など地形を正確に把握している紘汰。
まめに出入りしていた戒斗が地図を作っていたとか、何とかできなかったのでしょうか。

・機密事項であろう管制室の場所を知っていた紘汰。
DJサガラって何のためにいるんでしょう…

・失敗の許されない状況で、使ったことのないチェリーエナジーを試す紘汰。

・消えたチューリップとスイカ。

・ベルト被験者の詳細を知らなかったはずの貴虎が「ビートライダーズ」と認識している。
真面目なはずの弟と一般人のピエールのことも正しく認識しているのでしょうか。


次回は強化形態が登場するようです。
前振りがあった記憶がないのですが、序盤でシドがいじくっていた外装のないロックシードでしょうか?
ユウヤの件でグダグダ引っ張らないのはありがたいです。

コメント

2 件のコメント :

  1. 当ブログ様のスタンスは理解しました。
    前回の私の書き込みは、捨て台詞のような書き込みを誘発させ、owl0079さんに不快感を与えてしまったのではという謝罪でした。
    さて今週ですがいまいち頭に入ってきませんでした。何故ならばスカラーシステムを使用する前提で登場人物が動いていたからです。先週スカラーシステムがある程度の話だったような…
    意味合いは違えどもクラックに布をかけたり、光学迷彩で今までと変わらない対処が可能な気がしますし。
    >どうも鎧武は論理性よりも個人の感情をベースに物語が動いているように思えてきます。
    私は感情よりも目的の方がしっくりきます。しかし紘汰に関しては全面的に同意です。彼には主体性もなければ目的(街を救うプラン)もありませんから怒るという感情だけで動いているように見えますし。
    >どうやら論理うんぬんよりも個人がどう思うか、納得できるかという点が争点のようです。
    まさに紘汰の怒りの正体はこれだと思います。これを物語の中心に据えてどうしたいのか。多分トロッコ問題でしょうが強引過ぎますし、仮にそうだとしても紘汰の主体性の無さでは成立しないような…
    どうするかで長々と目的が揺れ動き続ける、なんて話にならなければいいですが…

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  2. ��何故ならばスカラーシステムを使用する前提で登場人物が動いていたからです。先週スカラーシステムがある程度の話だったような…
    [色:0000FF]あれは物語が紘汰の主観と混じってしまっているせいだと思います。
    ユグドラシル側にとっても、スカラーシステムはあくまで最後の手段でクラック内で迎撃できるならそれに越したことはないと考えていたと思います。
    一方、紘汰は「ユグドラシルはスカラーシステムを使う!」と決めてかかっています。
    紘汰のこの思考が物語に反映されているので流れがおかしく見えたのだと思います。
    戒斗も紘汰たちを見ただけで「そうか、システムを使うのか」と考えていたので、ひょっとしたらあの世界では普通の思考回路なのかもしれませんが。
    [/色]
    > 私は感情よりも目的の方がしっくりきます。しかし紘汰に関しては全面的に同意です。彼には主体性もなければ目的(街を救うプラン)もありませんから怒るという感情だけで動いているように見えますし。
    [色:0000FF]はい、普通の物語なら目的という単語が適切だと思います。
    しかしおっしゃるように紘汰には目的というものが見えないんです。
    内容を考えていると、いつも紘汰が邪魔をしてきますw[/色]
    > まさに紘汰の怒りの正体はこれだと思います。これを物語の中心に据えてどうしたいのか。多分トロッコ問題でしょうが強引過ぎますし、仮にそうだとしても紘汰の主体性の無さでは成立しないような…
    > どうするかで長々と目的が揺れ動き続ける、なんて話にならなければいいですが…
    [色:0000FF]ゴールが見えないですよね。
    このままバッドエンドか、突然悟りを開くか、そんな両極端な展開しか見えてきません。[/色]

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