『機界戦隊ゼンカイジャー』 第40話「とーちゃん奪回、ワンチャン一回!」:感想

2021年12月19日
■退屈
・1話丸々メインストーリーの消化試合でした。倒して説得して成功終わり。
そういう展開自体は構いませんが、ギャグとシリアスを混ぜずに完全に分けてきたせいで、ギャグの「どうとでもなるでしょ? いつもわけわかんないこと理屈をやってるんだから」という不条理さにシリアスが侵食されてシーンが成立していませんでした。負の積み重ねで小手先でどうにかできる問題じゃないのでどうしようもありません。これがゼンカイジャーなのです。

・必要性がよくわからない説得は特につまらなかったです。洗脳はメカニカルな話なのだから捕獲してフリントに解析してもらうんじゃダメなんでしょうか?
そもそもこれまで何度も出てきてるのに本気の本気で助けようと必死さを感じたことがないので「説得に賭けるしかない!」とか言われても「やらなかったのが悪いんでしょ?」と思ってしまいます。もっとシリアスな話の連続なら市民を優先してきたから仕方なかったとか余地があるでしょうけど、直近の前回が正月ワルドですからね…

・説得を赤の他人にやらせるのもよくわかりません。
思い出というのは”思い”の部分が本体で記憶自体に大した価値はないと思います。事実を赤の他人が話してそれで意味があると思えません。ヤツデやセッちゃんを連れてくるのが筋だと思います。それなら最後に介人が出張る意義も出てきたでしょう。

■メンバーは基本天涯孤独?
・キカイトピア組の家族や友達の話が出てこないことが不思議なまま家族周りの話が終わってしまいました。
家族が云々というならジュランたちにも家族や友人はいるでしょう。介人の両親のことには必死になるのに過酷なトジテンド圧政下にいるはずの自分たちの家族や友人のことは何も気にしないことに違和感を感じています。
ガオーンは「機械だから両親のことも嫌い」で済むにしてもジュランたちは奇妙だと思います。「ジュランたちはトジテンドに作られた兵士で家族なんて最初からいません(だからこそ親しくなった介人の両親を救うことに対して自分のことのように必死になれる)」くらいの設定でないと通らない気がします。
そうでなく家族がちゃんといるならいるで「キカイトピアを丸ごと助けるのは今は無理だから仕方ない。介人の父親を助けられるチャンスがそれに全力を尽くすだけだ」みたいな割り切りにすれば済む話だと思います。そういうドライな話もしてきたのにどうしてここぞという場面ではやらないのか理解できません。ますますキカイトピアメンバーはストーリー上存在しない扱いなのではないかという疑念が強まりました。

■何もわからない
・相変わらずステイシーの葛藤が理解できませんでした。
今まで何を考えてきたのかわからないから介人たちに助けさせるという判断がどのくらいの重みがあるのかも伝わってきません。この後に「やっぱ渡さなければよかったかな~」とかやられても困るし、どう転んでも面白くなる気がしません。

■巨大戦
・CGのゼンリョクゼンカイオーとキグルミのハカイジュウオーの戦いでした。
CGとキグルミを戦わせるのは面白い試みだと思いますが、結果はいまいちでした。予想どおり殴り合わせるのは不可能で、同じ画面に入らないようにビームを撃ってるだけで退屈でした。


次回はギャグ回みたいです。メインストーリーが進むのは年が明けてからでしょうかね。

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