『仮面ライダーセイバー』 第32話「 僕の想い、結晶となりて。」:感想

2021年4月25日
■セイバーの歴史を甘く見るな
・初参加の脚本家さんだけあってセイバーらしからぬ比較的まともな内容でした。でもこれまでの積み重ねのせいで台無しでした。

・主役の倫太郎は壊滅的でした。前回でも散々ウジウジしていたのにまたグダグダ言われたら萎えます。前回までの内容を教えてもらえなかったんでしょうかね。
「世界を守る→家族を守る!」へのスケールダウンはシンプルに謎でした。
倫太郎の身の丈には合ってると思いますがそんな小市民には興味が湧きません。たとえば「普通のお父さんがヒーローになっちゃった?!」なんて話だったらそういう結論も有りだと思いますけど、散々「使命」だの「世界」だのと大言壮語を言い放ってきた作品でそんなミクロな話をされても冷めるだけです。こんなアホみたいなことを言っている間に本にされてしまった人たちに顔向けできるとは思えません。

・その後のズオスに対する「道を誤ったお前などに負けるはずがない!」って台詞もあからさまに道を踏み外しまくってるマスターロゴスがいるので台無しです。
そんなこと言うなら倫太郎がマスターロゴスと戦ったらワンパンで倒せないとおかしいですよね。期待していいんですか? それとも負けて、「僕は間違っていたのか…」とかま~たグダグダを再開する前フリですか?

・飛羽真の「倫太郎は弱くない!」って発言も言ってること自体はそれだけなら問題ないんですけど、尾上や大秦寺が何もできずに負けてる状況でそれを言うと「倫太郎以下の二人は眼中にないってこと?」というニュアンスが生まれて差別発言になってしまいます。
どれもこれも実に全体構成が下手くそだと思います。

■飛羽真の謎覚醒
・飛羽真が生身でデュランダルの動きを見えるようになったのは明らかにおかしいように見えますがおかしいんでしょうか? もはや何が普通でないのかすらわかりません。世界を創造した力を使ってるんだから異変が起きても不思議はありませんし。

・デュランダルのワープと言えば対抗策もよくわからないしダサかったです。
あれだと「仕組みはわからないけど消えたら後ろから来るなら後ろに攻撃すれば当たるだろ!」といった闇雲攻撃と大差ありません。むしろ能力をまともに使いこなせないデュランダルの株とそんなデュランダルにボコボコにされた最光たちの株が下がります。

■タテガミ氷獣戦記
・立髪は実写映えするから面白いなと思いました。
でもその立髪がなくなって羽が生えて飛んだり、背びれがついて泳いだりし始めたから台無しでした。ライオンって何なんですかね…

・映像はPS1みたいな空間のスカスカっぷりが壮絶でした。まぁどうせもうCGI戦闘は無いでしょうから忘れましょう。

・どうやってアイテムを生み出すのだろうと思っていましたが、普通に全知全能の書の一部を使っちゃいましたね。どうやってバランスを取るつもりなんでしょう? 「セイバーの最強フォームに全知全能の書の半分、マスターロゴスに49%だから問題ありません!」とかでしょうか? 倫太郎に泥をかける分には問題ないんでしょうからね。

・個人的には水→氷というモチーフの変化が引っかかりました。どちらかというと無形の水のほうが強そうに見えます。
倫太郎のメンタルが水みたいにぐにゃぐにゃというのは納得でした。使命といった単語が全く似合わない人物ですからね。しかし氷は氷で「割れやすい、融けやすい」というマイナスのイメージを含んでいるモチーフだと思います。「氷になったんだから倫太郎はもう大丈夫!」なんてイメージは湧いてきません。


次回は放置されてた賢人の問題が解消されそうです。
「未来が変わったけどどうせ未来は変わらないんだからね、プンプン!」と独り言しか言ってないうちに出番が終わりそうです。まぁセイバーではいつものことですね。ナレ死同然に剣を奪われた尾上と大秦寺よりはマシです。

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