『仮面ライダーゼロワン』 第44話「オマエを止められるのはただひとり」:感想

2020年8月23日

■クズvsアホ
・自分で大騒動の原因を作っておきながら「こんな大問題が俺の手に負えるわけないだろ! だから俺は何もしないのは仕方ないことだ。俺は関係ないから放っておいてくれ!」という無責任なクズ。
「迅が死んじゃった! 死んじゃったから死んじゃった! 死んだヒューマギアがバックアップから復活したりするわけないだろ! もう人類を抹殺するしかねぇ!」というヒューマギアの風上にも置けないアホ。
こんな二人が主人公とラスボスで最終決戦を繰り広げようとしているのだから世も末です。問題が低レベル過ぎてこれ以上説明しようがありません。

■捏造の嵐
・モブヒューマギアは急に感情豊かになるし、不破は記憶が捏造されたことが捏造されたことになってヒューマギア嫌いが事実だったことになり、いつの間にか全ヒューマギアは或人のことを信じていたことになっていました。
不破も唯阿も亡も副社長も全員「何言ってんだ、こいつ?」状態で全然響きませんでした。
雷が「私はごく普通のヒューマギアですが何か?」みたいな顔して職場にいたのは笑ってしまいました。ついこの前ロケット発射場を襲撃したテロリストだったはずなんですけどねぇ。
消えたと思っていたAIちゃんが生えてきたときには「それを或人のところに持っていけばいいだろ!」と思いました。
あとゼアも普通に現存していることが判明しましたね。また一つ「最初からやれよ!」で「或人って本当にクズ」な案件の予感がしました。
43話分見てきたはずなんですけど初めて見るような光景ばかりでした。

・ヒューマギアがやってることも普通のデモ活動の範疇で緊迫感を感じませんでした。
これまでの暴走破壊活動や五番勝負での人間の行いに比べれば問題にならないと思います。「ヒューマギアがデモをするなんてこれは自我が目覚めた証。このままではヒューマギアの使役を前提にした社会は崩壊する!」なんて危機感ならまだわかりますがそんな話ではないようでした。
雷が「人が与えてくれた心が」とか言っていましたけど、それを言うなら滅の憎悪も人に与えられたものですよね。アークの悪意も天津垓に与えられたものですよね。なんだか「悪意は心じゃない」みたいな謎基準があるみたいでした。悪意だけでなく心の基準まで意味不明になってきました。

・個人的に一番ヤバいと思ったのはシエスタの土下座でした。
ああいうシーンは前もって「ヒューマギア/シエスタが土下座なんてするわけない」という認識を作っておかないと成立しません。普通に考えたら副社長が土下座したなら秘書が追従することに不思議はありませんからね。前から何度も「そういうプログラムはインストールされていません」みたいなやり取りを繰り返したり、シエスタを格別に反抗的な態度で描いておいたりしないと「シエスタが土下座したぞ!これはすごいことですよ!」とスタッフだけが大騒ぎして終わってしまいます。「スタッフだけがわかってる」典型的なダメなシーンでした。

・不破のゼツメイライズキーでの変身も同様です。ゼツメライズキーでなら変身できるのかできないのか、それがわからないのであのシーンの意味合いが伝わりません。
脳内のチップがどうなってるかなんて見た目ではわからないので重要な設定として持ち出すこと自体がそもそも論外ですが。


次回はいよいよ最終回です。
放送が最後の回だから最終回。それ以上の意義や情感をまるで感じない実にフラットな最終回を迎えるなんてある意味すごいと思います。

コメント

10 件のコメント :

  1. こんにちは。

    迅ってやっぱり再生出来るんですね。
    滅がますますただのアホになっていきます。

    何かヒューマギアもいつの間にか当たり前の様にシンギュラリティに目覚めてて、当たり前の様に或人信奉してましたね。
    スタッフの中ではもう「ヒューマギアは労働力のある道具」なのか「ヒューマギアは自我を持つ機械生命体の種族」なのか分別付いてないんじゃないかとすら思えてきます。

    シエスタの土下座もそうですけど、あらゆるキャラが「え?君そんなキャラ(スタンス)だっけ?」と言う程度には何も積み重ねた物がないので、誰にも感情移入出来ません。
    しかも脚本上、明らかに感動的な場面場面を描いているつもりなのが、更に地獄めいてます。

    バズり要素ことプレバン新商品が3点出てきましたが、先鋒のオルトロスバルカンは何の為に出てきたのか分かりませんでした。
    と言うかキーと変身アイテムって破壊出来るんですね。
    どいつもこいつも無駄に負ける癖に、キーやベルトが壊れた描写今までなかったのに急に自壊しててびびりました。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >迅ってやっぱり再生出来るんですね。

      当然のことが当然にできてしまいましたね。或人くんは「悪い子ことしてごめんなさい」と謝ることすらできていませんが。

      >スタッフの中ではもう「ヒューマギアは労働力のある道具」なのか「ヒューマギアは自我を持つ機械生命体の種族」なのか分別付いてないんじゃないかとすら思えてきます。

      区別できていない以前に「決めていない」のだと思います。どちらかになっているのが当然という意識すらないのだろうと思っています。

      >どいつもこいつも無駄に負ける癖に、キーやベルトが壊れた描写今までなかったのに急に自壊しててびびりました。

      前回からルール改変されたのでOKになりました。
      もっともショットライザーとかはスペアがあった気がしますが。少なくともアークゼロが量産していたことは覚えています。

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  2. オルトロスバルカンを出したのに普通にやられて説得に失敗したことについてはどう思いますか?

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    1. 「とても当たり前の結果になったなぁ」と思いました。

      戦力面では勝てるわけありません。
      あれで勝てるならアークゼロはあれを使えばゼロツーに勝てたことになりますからね。やる前から普通なら勝ち目はないと思っていたので当然の結果でした。

      説得も成功する要素が見当たりません。
      不破と或人は大して仲が良いわけでもないし、説得できるような関係性も特にありません。
      或人にとっては「ヒューマギア>不破」だと私は思います。モブヒューマギアの訴えかけから逃げた以上は不破の説得が有効であるはずがありません。
      むしろ説得が効いたら「ご都合主義。キャラの関係性まで捏造」と思っていたでしょう。

      なので失敗して何の成果も上げられなかったことは当然だと思いました。
      そんな展開をやってどうするのかという疑問はありますが、まだ一応次回があるのでそれは保留です。どうにもならないと思いますが。

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  3. 更新お疲れ様です。

    或人が我に帰ったようですが、いっそモブヒューマギアを虫ケラ同然に薙ぎ払ってたのもどうにかなかった事にして、強引にでもアーク化は作戦の内で大逆転にしちゃった方がマシだったんじゃないですかね。せっかくの新フォームでボコられる不破が哀れで、ゼロツーの動きも相まって胸糞ムーブに磨きがかかってました。

    オルトロスバルカンは色合い地味めですね。ランペイジが派手な反動でしょうか。同系色でまとめるにしても白いラインくらい入れても良さそうなものですが。アークスコーピオンも赤と紫にあまりコントラストが無くて変化が地味に感じました。

    バックアップはあったりなかったり視聴者にはルールが不透明ですよね。ヒューマギア側に「何度でも復活できたら死生観が人間と異なり命が軽いままだから、バックアップの廃止を要求する派」が出てきたりするならテーマに沿った話作りもできそうですが。

    唯阿といえばAIMSの隊長でしょ!と言われてもピンときません。個人的に唯阿の思想はお花畑の平和主義的でかなりヤバいと思いました。「武力で制圧してはダメだ!」と言うのを聞いて生活を脅かされている一般市民はどう思うでしょう。何も考えずに現実の社会問題を取り入れるところが本当に嫌いです。

    しれっと業務に戻ってる雷もですが、急に別人のように熱血な亡も奇妙でした。亡に関わったのって大部分は不破で、或人なんてまともに会話すらしてない気がするんですが、いつの間に絆が育まれたのでしょう。

    もう最終回なんですね。最後まで好感度ゼロの主人公でした。ストーリーのクソさは全てコロナのせいにできて逆にラッキーでしたね。総評も楽しみにしています。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >強引にでもアーク化は作戦の内で大逆転にしちゃった方がマシだったんじゃないですかね。

      アークワンになるメリットが見当たらないんですよね…

      >オルトロスバルカンは色合い地味めですね。

      地味だと思います。ランペイジはカラフルで派手派手だったので、プレバン限定でしょうし大人向けを意識した結果なのかもしれません。

      >アークスコーピオンも赤と紫にあまりコントラストが無くて変化が地味に感じました。

      「黒い」という印象のほうが強かったです。黒くない部分は紫は滅のまま、赤いのはアークゼロ由来という印象で悪い意味でつぎはぎ感がありました。劇場版の流用っぽいシルエットといい、既視感が強いのでラスボス感を感じません。

      >ヒューマギア側に「何度でも復活できたら死生観が人間と異なり命が軽いままだから、バックアップの廃止を要求する派」が出てきたりするならテーマに沿った話作りもできそうですが。

      何かあれば良いのですが、何もありませんね。

      >「武力で制圧してはダメだ!」と言うのを聞いて生活を脅かされている一般市民はどう思うでしょう。

      人類側にはヒューマギアの強制停止や「全滅&初期化して再出荷」などより確実性の高い手段があると思うんですけどZAIA新社長ですらそういう発想をしないんですよね。正面衝突か非暴力主義かという非現実的な手段しか選択肢に上がってないので馬鹿っぽく感じます。

      >いつの間に絆が育まれたのでしょう。

      「我が師の師と言えば我が師も同然!」理論で「恩人の恩人は自分の恩人も同然」という謎理論でも作ったんでしょうかね。相変わらずの歴史改ざんでした。

      >ストーリーのクソさは全てコロナのせいにできて逆にラッキーでしたね。

      途中まですらまともにできてるように見えないので無理だと思います。五番勝負の時点でアウトでしょう。

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  4. 名無しの星2020年8月25日 22:07

    お久しぶりです。ジオウの途中以来です。
    ゼロワンも話が酷く、お仕事勝負から視聴が消極的になりかけてます。見るには見るがしっかりとまではって感じです。
    ところでコロナの影響で本編短縮や映画延期がありましたけど。SNSとかでコロナで本編短縮したからディケイドみたく映画で完結でも良いなんて言う人がいますけど、いつ公開するかはっきりしてないしそのあとのセイバーで子供が離れるだろうから流石に映画で完結はないと思っているんですが、どう思いますでしょうか?

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    1. 名無しの星さん、お久しぶりです。

      劇場版で完結編をやる可能性は無くはないと思います。しかし積極的に肯定する材料もないと思います。
      私はあるとすればVシネのほうが可能性は高いと思います。特に根拠はありませんが。

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    2. 名無しの星2020年8月26日 21:31

      そういえばエグゼイドのVシネはあれでホントの終わりみたいな感じでしたし、エグゼイドも1ヶ月分短くなってましたからね。
      エグゼイドのVシネはご覧になってませんでしたか?

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    3. はい、見てません。
      私は見てませんが、直近のビルドやジオウも最終回後の話だったようですから最近の傾向から考えるとゼロワンもやるなら劇場版よりVシネのほうが可能性が高いんじゃないかと考えました。熱心なプレバンでの販売も捗るでしょうしね。

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