『仮面ライダーゼッツ』 第12話「衝く」:感想

2025年11月30日

言葉が意味を成してない

だから「悪夢」って何だよ?!
支離滅裂で意味不明だったリバイスの「悪魔」といい、東映には「あく+一文字」にまつわる単語を扱うと著しく知能が低下する呪いでもかかってるんですか?

・展開自体もやる意味がわからないところが実に謎です。
カプセムに曰くを付けたいだけなら「カプセムには実体化したナイトメアが封じられている=最低1人は死んでいる」とかで済むと思います。
「悪夢を叶える力」っていったい何なんですか? 莫がそれで納得してることが理解できないくらいに意味不明な言葉です。
「悪夢の力」ならまだわかります。悪い夢を倒すのが今の莫の目的ですからね。それを悪夢の力で叶えるなんて見るからに歪みが有ります。「悪夢のような力」でも不穏な感じがするのはわかります。
でも”悪夢を叶える”って何なんですか?!
言葉の響きからすると「使えば使うほど真の破滅が近づく呪われた力」、たとえば封印された邪神が復活するみたいな連想が思い浮かびますがそんな話1ミリも出てきませんし違うんでしょうね。
いつもながら説明になってない説明は止めてほしいです。それは突然奇声を上げることと大差ない異常行動です。


富士見

・前回の「一般人は引っ込んでろ!」の時点でも違和感が強かったのですが、莫を信じるかどうかが今回は完全にナスカと入れ替わってました。普通に急で普通に理解し難い変化です。
ナスカが莫を信用し始めることは理解できます。作中でも触れられていましたが物証をあれだけ目にしてきましたし、今回は人類滅亡の恐れがありますからね。
”とりあえず”で信じて動いても何も不思議はありません。そもそも怪事課は一応、警察の業務ですしね。

・富士見の方は相変わらず何を言ってるのかさっぱりわかりません。
小鷹やノクスがどうの以前に優先順位が「依然としてどこにいるかもわかってない小鷹の捜索>>被害者>ブラックケースの立証」になってるのはおかしいと思います。
理屈がどうの以前に「被害者を無視するてめぇは警察官失格だ!」とそれこそナスカが暴力でぶちのめしても不思議はない状況だと思います。
個人的には小鷹やノクスがどうのという事実以前に富士見が「小鷹のことを悪く言うお前なんて嫌いだ!」と感情論で動いているように見えてしまいます。

・明らかに富士見が狂ってる上に内容自体も論理的でないのでストレスや不毛感が強いです。
莫は夢の中で写真を撮って来れるんだからノクスの写真を一枚撮って「ほら、これ小鷹さんでしょ」とやれば納得するか事実を認めず発狂するかで白黒つくでしょう。
それ以前に「小鷹はナイトメアに襲われ、完全に乗っ取られて見た目は小鷹でも中身はナイトメアの別人なのでは?」といった論理的推測が完全に無視されているところが馬鹿げてると思います。
ナイトメアがそういうことできるのかは定かではありませんが、ナイトメアが夢主の精神に影響することは明らかなので小鷹が正気でない線は疑ってしかるべきだと思います。
これなら富士見も無理なく小鷹を養護する余地も生まれます。


莫の妹

「妹に知られた!…だから何?」状態で本当に特に何も起きないまま終わってしまいました。
…そりゃあそうなるでしょうね。
あまりにも自然な摂理過ぎて言うことがありません。
「俺は今何を見せられてるんだ?」とスタッフの正気を疑いたくなるだけです。


え?別なの?

・今回、妹と話している司令室とゼロと、莫の夢の中の司令室とバイクが別々に存在しているように見えて戸惑いました。
夢の中のバイクは現実のゼロとは別に有るんですか?
司令室やゼロは夢と現実の中間か、もしくは両方にまたがって存在しているのかなと思っていたのでさらっと出されてびっくりしました。

・単に時系列が違うのか区別がつきません。
少なくとも妹がクローゼットに入った時点で莫は寝ていて出撃シーンは妹が司令室に入った後だから妹とゼロが話している間も莫は夢の中の司令室にいたと思われるのですが。
これも「寝てから夢を見るまでにはタイムラグがあるに決まってるだろ」とかで片がつかなくも無いんですよね…
事実関係が何もわからんから突発的な出来事も判断材料がありません。


ノクス

・「知ってるなら教えてよ」というイライラが今回は強かったです。
ナイトメアやコードなどいろいろ知ってるなら実力行使の前にまず説明してからにしてほしいです。
「せっかく忠告してやったのに」は今までの親切行動のおかげで説得力がありましたし、カプセムを割ってみせて物証を見せてくれただけこの手の展開の中では親切な方ですが、ナイトメアに加担してる説明にはならないのでやはり説明は必要だと思います。


ノクスナイト

・『仮面ライダー』の名前は付かないみたいです。敵ですし魔進チェイサーとかと同じ扱いですかね。

・デザインは普通だなぁと思いました。
ゼッツ以上にアメコミっぽい色合いやシルエットで、アメコミを探せば「シルバーなんとか」みたいなキャラで似たようなのがいそうだなぁと思いました。
特にダサいとかいうわけでもないのであまり語れることが思いつきません。
タイツ感が強いとかその辺はゼッツでも共通ですしねぇ。

・アクションは銃の開閉は普通にかっこよかったです。
銃の方を多用してましたし、銃モードの方がメインなんですかね?
武器は大型で取り回しが悪そうなので初登場補正で圧倒してるうちは良いですが、苦戦や負け役が増えてくるとアクションの幅の狭さなどが問題になってきそうです。

・フォーム自体はやってることの違いがわかりませんでした。
カプセムは「イレイス(消す)」だそうですが、背景をいじってばかりでいつもの明晰夢パワーとどう違うのか理解できませんでした。
ワープしてるように感じた場面が何度かありましたが、あの辺がイレイスなんでしょうか?


次回は後編です。
…引き続き、何をするのかはよくわかりません。
ノクスと戦って、事件を解決して、妹と揉めて、…あと何をして、それでどうなるのか特にイメージが湧いてきません。
東映公式ページを見たら更に不安になる文面が書いてありました。

”10のカプセム”の最後の一つ」って何の話ですか???
カプセムが10個しかないなんて初耳な気がするんですけど、作中で言ったことありましたっけ?
ノクスが「肉体、文明…」4つのエレメントがなんたらみたいなことを言っていたことなら覚えてますけど10のカプセム??
10個しかないなら司令室のガチャガチャに詰まってる残りのカプセムはダブりか空っぽだけってことですか???
ただでさえ悪夢など作中で連呼されてるキーワードにすらついていけてないのに、公式でも「みなさん御存知の通り」みたいなノリで話されて完全に途方に暮れています。








コメント

8 件のコメント :

  1. 本当についていけないですね

    個人的に気になっているのは夢の中で下働きとしての潜入しかしてない事です
    現実でできる事を超えていないので面白くありません

    番組のフォーマットとして冒頭にスパイごっこを入れたいのは分かりますが
    まず夢の中で無敵のエージェント状態で手がかりを得て
    起きて能無し状態で捜査するってやる事が逆なんじゃないかなと思います
    もしくは起きてる莫がいらないので1話で寝たきりになった方が都合が良かったと思います

    どうにか起きてる莫に役割を持たせるというなら
    不幸体質を推理に結び付ければいいのにと思いました
    (二段ベットで寝ようとしたら落ちるもしや夢主も高い所からから落ちるのが怖いかもといった感じで)

    最後にこの先1つあるとすれば
    実は現実と夢が逆というパターンでしょうか
    エージェント7が莫という悪夢を見せられていて
    ゼロは逆転した認識を戻そうとしているみたいな
    今の所現実が酷過ぎるので夢だったらなあという妄想ですかね笑
    失礼しました

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    1. >個人的に気になっているのは夢の中で下働きとしての潜入しかしてない事です
      現実でできる事を超えていないので面白くありません

      そうですね。
      「スパイと言えば潜入→潜入だから下働き」という発想なんでしょうけど、本当のスパイものだと外交官や会社社長など相手に合わせた高い身分もあり得るんですよね…
      他にもカプセムを使って生身でも活躍して販促と相手を信用させる説得力を一石二鳥でやるとかやれることは有ると思います


      >まず夢の中で無敵のエージェント状態で手がかりを得て
      起きて能無し状態で捜査するってやる事が逆なんじゃないかなと思います
      もしくは起きてる莫がいらないので1話で寝たきりになった方が都合が良かったと思います

      スパイものをやりたいなら夢の中だけの方が楽だと思います。
      夢らしく空間のつながりを無視して願いさえすればどこにでも行けて誰とでも会えるようにして捜査をショートカットすれば、リアルでの実現性を無視してキャラの発想の自由さを活かす展開にできて夢見がちな莫を動かしやすいと思います
      夢の中でやるのが夢主の発見と心の扉探しだけなのは窮屈で面白くないと思います。


      >実は現実と夢が逆というパターンでしょうか
      エージェント7が莫という悪夢を見せられていて
      ゼロは逆転した認識を戻そうとしているみたいな

      可能だと思いますが、セブン自体に万能感がありませんし、莫と別人のようにすると「話の山場が過ぎてから主人公が消えて実質初対面の人が主人公として出てくる」という流れになるのでメリットよりデメリットの方が大きいと思います。

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  2. 感想お疲れ様です

    ストーリーの縦軸がノクスの抱える秘密にあるらしいことが本格的に分かってきましたね
    莫はノクスの託宣を引き出すためのコマでしかなく、周囲の人物はストーリーの進展を抑えるために配置されたお邪魔キャラになっていますから、
    ノクスを「大義を信じて戦う主人公ないし追加戦士」として登場させ、「大義の裏に潜む闇に打ちのめされる」ような展開にした方が素直で良かった気がしますね

    とにかく莫の物語が一切語られないのが不気味です

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >ストーリーの縦軸がノクスの抱える秘密にあるらしいことが本格的に分かってきましたね

      縦軸というかノクスナイトやゼッツ強化フォームの販促に合わせて据えただけで、登場回が終わればノクスはすぐにメインストーリーの蚊帳の外に置かれる可能性が高いと思っています。


      >ノクスを「大義を信じて戦う主人公ないし追加戦士」として登場させ、「大義の裏に潜む闇に打ちのめされる」ような展開にした方が素直で良かった気がしますね

      この文面って「大義を持ったノクス」に「自己満足のスパイごっこで薄っぺらい莫」が打ちのめされる、って理解で合ってますか?
      散々強調してきた「ごっこ遊び」と対比するならそういう方向性も有りだったと思います。
      ノクスを敵以外で出しておく理由付けが難しそうですが。


      >とにかく莫の物語が一切語られないのが不気味です

      私はたぶんスタッフは語ってあるつもりなんだろうなと今のところは考えています。
      そうでないと今やれることが
      「現実逃避し続けてきた莫がノクスに負けて夢を壊され、妹に泣かれて現実を突きつけられる。もはや莫には夢という逃げ場すら無いが、現実に立ち向かう力はもっと無い」
      みたいな絶望的状況しか残ってない気がします。
      それではお話の続けようが無いでしょう。
      やるとしたら「莫の絶望が生み出した究極のナイトメアが世界を滅ぼした→崩壊後の世界で新主人公による第二章がスタート」みたいなことをやる方が簡単なくらいだと思います。

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  3. 今週の感想もお疲れ様でした。
    歴代シリーズを基準にして、普通に考えるなら、
    世界の危機が迫っています、12話で基本・派生変身フォームが揃ってきています、敵と思わしき人物が変身します、主人公の新たな強化アイテムが出てくる話、と物語的にもドラマ的にも盛り上がる要素が多い回となるはずなのに、
    ゼッツ本編は盛り上がるものがない、展開と情報の羅列で、無関心的な『そう……』という感情か、困惑気味な『そうなんだ……』という感情しか出てこないのが、本当に不味い。
    メイン脚本が代々、物語上のキャラやドラマの深みよりも展開重視というのは分かっていたのですが、
    なまじメインの登場人物が少ない、展開を動かす人物も少ないとなると、
    露骨に物語の粗が目立つ事やドラマが薄すぎてペラペラな事、キャラの倫理観や感情が行方不明で感情移入しづらいと、悪い所が目立って面白くない。
    展開だけ、情報だけを追う分には、楽しめなくはないのかもしれないんですが、
    この作品を作品として本当に楽しんでいるか?と聞かれると……うーん、となってしまっています。

    富士見と小鷹の関係は、脚本家には無理な注文だとは分かっているのですが、
    もっと早く丁寧に関係性を描き、小鷹という人物が如何に正義感が強かったのか、悪(?)に加担している訳がないと思えるドラマがないと、
    刑事さんの困惑が分からない、信じるに値する感情が共感できない、後悔しているからこそ、今は荒唐無稽な事でも信じるようにする、強引な手段を使っても捜査をする、と視聴者に納得させることが出来ない、と
    言葉だけ、情報だけなら、まだ共感できそうな部分なだけに、ドラマが壊滅的なせいで散々な出来だと思っています。

    根本的な話として、ゼッツという作品の出来が悪いのは、脚本家は勿論の事、制作陣全体の影響も大きいのでは?と思い始めています。
    脚本家が物語的に重要というのは分かるのですが、物語を撮る関係上、様々な人達が関わっている事を考えると、完成した物語を映像として、作品として見た場合、
    この場面にはこういった要素が必要だな、ここは不要だ削ろう、とか、もっと色々改善出来そうな事に気が付かないのか? 
    失礼を承知で、制作陣はプロの集団なのに素人目で見ても問題が分かる(見える)作品を、
    面白い、最高だ、これを世界に配信だ!と本気で思っているのか? 疑問に思わないのか不思議でしょうがない、という思いがあるからです。

    長文、感想がまとまっておらず、失礼しました。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >歴代シリーズを基準にして、普通に考えるなら、
      世界の危機が迫っています、12話で基本・派生変身フォームが揃ってきています、敵と思わしき人物が変身します、主人公の新たな強化アイテムが出てくる話、と物語的にもドラマ的にも盛り上がる要素が多い回となるはずなのに、
      ゼッツ本編は盛り上がるものがない

      比較すると異常なほどのやることと盛り上がりの無さがすごいですよね。
      ガヴなら絆斗との仮面交流が終わった後に一段落していよいよ双子との決戦という頃合いですからね。
      まぁゼロワンなら暗殺ちゃんと延々と小競り合いしてる頃なので納得できなくもありませんが、それはそれで「またかよ!」って話なのでマズいです。


      >富士見と小鷹の関係は、脚本家には無理な注文だとは分かっているのですが、
      もっと早く丁寧に関係性を描き、小鷹という人物が如何に正義感が強かったのか、悪(?)に加担している訳がないと思えるドラマがないと、
      刑事さんの困惑が分からない、信じるに値する感情が共感できない

      はい、説得力が感じられれば印象は全然違ったと思います。
      ここまでどうにもならないなら、「富士見がブラックケースにこだわっているのは行方不明になった部下を助けたい/死なせた贖罪をしたいからである」みたいに最初から一直線に結んでおいた方がマシだったと思います。
      警察爆破してぇ~とか寄り道してる暇はありません。
      ゼッツクオリティでこの程度でどうにかなるとは思えませんけど…


      >根本的な話として、ゼッツという作品の出来が悪いのは、脚本家は勿論の事、制作陣全体の影響も大きいのでは?と思い始めています。

      トータルで言えばその可能性は高いと思います。
      スパイごっこや夢の世界などコンセプトレベルの要素は高橋悠也さんの発案かは定かではありませんからね。設定や世界観とか全く向いてないと思います。

      ただ、キャラやお話がつまらなかったり、キーワードが意味不明なのは基本的に脚本家の責任の可能性が高いと思います。
      ニチアサのメインキャラでは、冷静に見れば要素単位では荒唐無稽な人物や変人なんて珍しくもありませんからね。
      それをお話に落とし込むのがシリーズ構成の仕事でもあります。

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  4. ノクスの言動やノクスは小鷹だった!でしか話進まないのに小鷹と何の関係も無い莫が主人公やってるのが歪
    ノクスは隕石を消してくれる気はないようだし次回予告でも胡散臭いゼロそっちのけで富士見と揉めてるので根本的な進展は無さそう

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    1. >ノクスの言動やノクスは小鷹だった!でしか話進まないのに小鷹と何の関係も無い莫が主人公やってるのが歪

      不毛ですよね。これで別人ってことになったら、富士見関連の話が本当に全部「狂人のたわ言」になってしまいます。


      >ノクスは隕石を消してくれる気はないようだし次回予告でも胡散臭いゼロそっちのけで富士見と揉めてるので根本的な進展は無さそう

      怪人はカビみたいに雑に倒されて終わりでしょうね。
      ノクスとの決着も次回でつくとは思えませんし、といって莫が完全に折れるわけもありませんし。
      ダラダラしそうな雰囲気がぷんぷんしてます。

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