『トロピカル〜ジュ!プリキュア』最終回まで見終わって:総合感想
一言まとめ
イメージとだいぶ違う
内容が薄い
なんでこうなったのか不可解
良かったところ
■監督が手掛けた回
・土田豊監督の担当した回は最高でした。落ち着きのない表情とコミカルな行動。日常でもシリアスでも関係なく挟まるゆるいギャグ。第一印象に近い、明るく楽しい展開と映像が見られました。
■ローラの野心
・実質主人公のローラの野心もプリキュアらしからぬキャラで面白かったです。
ローラはプリキュアの適格者の人間を探して人魚の国からやってきた人魚でいわゆる妖精ポジションにあたります。
人魚の国の女王になることが目標で、地上にも人間にも興味がなく女王候補に選ばれるための得点稼ぎとしてプリキュアを探しにきた即物的な性格はプリキュアでは珍しく感じました。野心が強いだけに行動も活発で自分の基準でプリキュア探しからトラブル起こしまで平然とやってのけるエネルギッシュなキャラクターでした。
残念だったところ
■イメージとはだいぶ違う
・トロプリの舞台は沖縄っぽい常夏の島で、主人公の口癖は「トロピカる(今一番やりたいことをやるという精神)」で学校にトロピカる部を設立し仲間たちと過ごしていきます。
こうお題目を書くと一瞬もじっとしていないようなハイテンションでエンタメ重視の作品のように思えてきますが実際は違います。主人公と追加戦士以外は過去のトラウマなどのウジウジを中心にした根暗な雰囲気が基本です。
・基本的に活動的ですらありません。部活も学校外の活動も基本的にしません。やるのはお祭りやクリスマスなどの行事か他の部活動の手伝いなど周りの流れに沿った行動ばかりで主体性が感じられません。
どれも学校もの、日常ものなら定番のイベントばかりで独自性がないことにがっかりしました。「今一番やりたいことをやる」ためにわざわざ設立したトロピカる部にしては大人しすぎます。具体的にやりたいことが決まってない分だけ目標や趣味に熱心な他作品のプリキュアよりもよほど無気力に感じるくらいです。
・第一印象のような明るいストーリーやテンションの高さを期待していると裏切られると思います。
■内容が薄い
・メインストーリーは薄いです。
序盤から明らかにされている敵の野望も終盤まで進みません。幹部も誰も倒されません。味方側も現状維持の防衛戦で満足したまま何もせず、4クール目まで状況が進展しません。ラスト6話で最終決戦のために敵が攻めてきてようやく話が進みます。
・終盤になって敵のボスが実は先代プリキュアと関係があったことが明らかになります。過去を知った経緯は「偶然過去を見れる装置を見つけて偶然使ったから」です。その後も先代プリキュアが幽霊として登場して勝手にボスを説得してくれて、説得されたボスがなぜか突然成仏します。初耳なことだらけで全くついていけないまま終わります。
・あとはボスがいなくなってやぶれかぶれになったNo2を倒して終わりです。No2に特に救いはなく、強化の反動で廃人になって終わりです。
・敵のボスが世界を破壊しようとする理由が「私は破壊するために生まれた。そういう存在だから」(作中の台詞ほぼそのまま)で済まされました。この事実からもメインストーリーの扱いの軽さは明らかだと思います。基本的に「そういう設定なので」で終わってしまい、具体的なドラマや心境描写はほとんどありません。
■主人公以外は特に酷い
・キャラも薄いです特に主人公のマナツと実質主人公のローラを除いた3人のメンバーは扱いからして悪いです。
どのくらい悪いかというと、初登場回を除くとまともな個人回が一人3回しかありません。しかも全46話の中で個人回があるのが9話前後、30話前後、38話前後と配分が極端です。
序盤以降全く話が動かないなと思っていたら30話頃に急展開になり、話についていけないまま唐突な結論を出されて終わりです。キャラが薄いというかキャラの人物描写がほとんどありません。過去も心境の変化も決断も全てがよくわからないまま急展開で進んでいき、まるで1話限りのゲストのようでした。
・端的な例はキュアフラミンゴことアスカです。
初登場回では過去に部活でなにかあって部活を毛嫌いするようになった3年生として登場します。しかし過去は匂わせるだけで具体的なことは何も語られません。
・31話まで過去を引っ張り続けたかと思ったら今度は急に1から10まで説明されますがその内容が不可解でした。
「テニス部の試合で対戦相手が控室でラケットを壊そうとしてる場面に出くわす。キレて掴みかかったら暴力を振るわれたと言ってやると逆に脅され、部員もパートナーの生徒会長もみんな要求を飲んで八百長したことに愛想が尽きてテニス部を辞めた」というものでした。
部活がどうこう以前のクズさでついていけません。しかも同じ話数でその過去はもうどうでもいいことだとか言い出して、この30話ほど引っ張り続けた内容はなんだったのかと途方に暮れました。
・アスカの個人回ラストの38話では冒頭で「実は最近テニスの練習を再開していた」という重要な事実が唐突に明かされます。状況が飲み込めないまま話は更に進み、元のパートナーだった生徒会長と仲直りしたりテニスの名門校を受験するために受験勉強を今から頑張る!と言いだして最後の個人回は終わりました。
・その後、パートナーにもアスカの学力で受かるのか不安視されていた受験は特に勉強に励む様子もないまま数話後に「合格して良かったぜー」と過去形で済まされて終わりました。
他の2人もこんな調子です。描写がないのに展開だけはどんどん進むので視聴者の気持ちの置いてけぼりっぷりがヤバいです。
■主人公もパッとしない
・実質主人公のローラも残念ながら期待はずれでした。
最初は野心とバイタリティに溢れた行動をしていたものの、1クールを過ぎる頃にはだいぶ大人しくなってしまいます。段々と人間に興味を持ち出していくにつれて野心が薄れていってしまいました。
・2クール目にプリキュア化したついでに人間に変身できるようになって学校に通いだしたのがトドメになりました。
人間になってからはもはや人魚というより「異国からやってきた常識知らずの留学生」でした。その手のキャラはプリキュアでは珍しくありませんが、独自性のあった以前に比べて腑抜けた姿と感じる分だけ余計に退屈に感じました。
・心境描写に具体性が欠けているせいでラストの地上に残るか女王になるために人魚の国に帰るかの選択も台無しでした。そもそもどうしてそこまでして女王になりたいのかといった最低限のことすらも描かれなかったからです。
序盤の俗物のローラなら功名心やプライドだろうと片付けられましたが後のローラには似合いません。おまけに夢を犠牲にしてまで地上に残りたいほどの思い入れも感じられなかったので残る理由もあやふやです。「今一番やりたいこと」の候補すら見当たらないのでは選択も何も成立しないと思います。
・主人公のマナツは良くも悪くもトロプリの実情を体現するキャラだったと思います。
「今一番やりたいことをやる!」としょっちゅう言うわりにはやりたいことは特になく、思いつきで行動することもなく、行事だから他の部に相談されたからと外付けの理由ばかりで動く”看板に偽りあり”なキャラでした。
・とにかく明るく能天気なキャラとして設定されたためストーリーは特にありません。
悩みもありません。挫折も失敗もほぼありません。一度だけ思慮の無さで失敗したことがありましたが、「マナツはマナツらしくいればいいんだよ」という無責任な励ましに乗ってしまったため変化がないまま終わってしまいました。
・トロプリらしいキャラであるがゆえに最も人間味が薄く、最もストーリー性と縁の薄いキャラだったと思います。エンタメ重視の作風ならそれでも全く問題なかったと思いますが、実際にはエンタメの影も薄いため主人公としての存在感も薄くなってしまいました。
・終盤にはプリキュア恒例のボスへの説教があったのですが、マナツは理解力があるキャラでもなく博愛精神の持ち主としても描かれたことがなかったため説得力がゼロどころかマイナスでした。
■アクション
・例年どおり動きません。アクションがパッとしないのはいつもどおりですが、表情の変化や仕草も少ないのは致命的でした。
・それも「できない」じゃなくて「やらない」だけのようだったのが最悪でした。
コメディ作品のベテランの大地丙太郎さんや今千秋さんが担当した回は動かないなりにコミカルな演出や表情を入れてちゃんとしてました。しかしそれ以外のスタッフのときは「いつものプリキュア=紙芝居」にしてしまっていてトロプリらしさを表現しようとする気すら感じられませんでした。そんなスタッフだからこそ教育目的で任せたのかもしれませんが少なくともトロプリの放送の間にはは成果が上がったようには見えませんでした。
・監督の手掛けた回が多かったらまだ良かったのですが、監督が直接クレジットされた回は1話とラスト2話だけでした。
これでは演出として参加したときよりも登板回数が少ないです。クレジットされてなくても監督の手が加わっていると感じるシーンも特にありませんでした。
演出家としては卓越していると思っていただけに残念な結果でした。監督としての腕が悪かったのか、外的要因に原因があるのかはわかりませんがトロプリではまるで上手く行かなかったという事実は受け止めるしかありません。非常に残念な結果です。
全体感想
■4クール目の感想:魔女関連
・ストーリー展開は全体的に理解し難いものでした。まず終盤の要である魔女の変遷が理解できませんでした。
破壊するために生まれた存在なので地上を破壊する
→オアシスを倒したくないので破壊を後回しにする。
→破壊衝動が自分でも制御できないくらいに強いのかと思ったらボケて無気力化するし、満足したら成仏する。
いったいどういうことだったのでしょう? 破壊したくないなら侵略を止めればいいのに止めようとはせず、かといって抑えきれないものでもないようです。破壊しないでいるのが無理なのか無理じゃないのかどっちなのでしょう>
撤退したのが「オアシスに致命傷を与えた後」だったらまだ説明がつくと思います。
なんで地上に行かないの?
→オアシスは自分のせいでもう死んでるとわかってるから。地上に行って殺した事実を目の辺りにしたくない。
なんでオアシスのいない地上を破壊しないの?
→大切な存在すら破壊することしかできない自分に嫌気が指したから。
なんで成仏する必要があったの?
→後回しを続けた結果ボケて過去の後悔すら忘れてまた地上を破壊しようとしてるから。
こういう話だったら「破壊しか知らない存在」の悲劇として成立したと思います。
・せめて友達という概念をオアシスから聞いていなかったならまだマシだったと思います。
”そういう存在だから”で自分のことを片付けられるほどなら「破壊対象は破壊するしかない! でもオアシスは壊したくない…だから後回しにする」みたいな思考回路も仲良くするという概念を知らないならおかしくはないでしょう。
・魔女の心情と変化が事態の核心なのに経緯はバトラー視点で語られたこともかなり問題だったと思います。
バトラーは狂信者なので情報としての客観性がありません。バトラーの長年に渡る献身や思い入れの強さを描くためにバトラー視点にしたのだと思いますが、結果としては魔女もバトラーもどちらの心情も中途半端で理解できない内容になってしまいました。
・マナツたちの関わりのなさはもっと理解し難かったです。
ローラが貯蔵された記憶で垣間見ただけで過去の事実関係の理解も魔女への思い入れも何もないはずです。それなのにどうして「あなたが今一番やりたいことはプリキュアと友達になることだ!」なんて説教ができたのでしょう?
魔女の優柔不断さが原因ならマナツの指摘がもっともらしく見えるかもしれませんが、魔女は生まれたときから「そういう存在」なので魔女の後回しが生理的な問題なのかメンタルの問題なのかすらわからず、マナツと魔女、それぞれの判断が正しいのか間違ってるのか考える根拠すら見当たりません。
挙げ句にプリキュアに倒されることもなく勝手に成仏されたので唖然とするしかありませんでした。これ、幽霊オアシスの話が魔女に聞こえてたらずっと以前に終わってた話ですよね? ミノリやアスカの過去といい、当事者性の薄い問題が多いのは意図的なんでしょうかね? その意図するところは私には全く見当がつきませんが。
■人魚の国の因習
・人魚の国の因習は最後まで存在する必然性が理解できませんでした。
「人魚は人間よりずっと寿命が長い。人間に先立たれた悲しみで気が狂った人魚がいたから記憶消去装置が作られた」だそうですけど、それならマナツたちが死んでからローラの記憶を消すほうがローラも納得できて良くありません?
ひょっとしたら人魚にとっては「80年くらいはすぐ」なので人間基準で言えば明日やるか今日やるかくらいの違いしかないのかもしれませんが、そんなの人魚の描写がないので知ったこっちゃありません。寿命が長いことすら初耳なんですから。
・ローラはローラで記憶復活のためにあんな小細工をするなら最初から記憶を消さなければいいのにと思いました。
記憶を消す理由が「そうしないと女王に睨まれて次期女王になれなくなるから」くらいしか思いつきません。そんなの消極的な態度で全然トロピカってないと思います。
・個人的には描写の少ない魔女よりも説明が多い人魚の国の因習のほうがよっぽど倒すべき悪に見えてしまいました。
■こういうのが続いたら良かったのに…
・監督の手掛けたラスト2話は良かったです。最終決戦で海溝に落とされた後の会話は特に良かったです。
敵に負けて「海の底でそのまま朽ち果てろ!」と叩き落とされた直後なのに「パパイアの目からビームって明かりにもなるんだ。便利~ あ! これって舞台の照明に使えないかな?」なんて呑気に戦いが終わった後の話をしていて、とてもマイペースでした。最終回の舞台もシリアスな中に唐突にギャグを入れたりゆるい雰囲気が良かったです。
・見ていて最初からずっとこういうノリが続いてたら良かったのになぁ…とつくづく思いました。
監督の手掛けた1話とラスト2話以外とでノリが全然違うと思います。もしも「実はスタッフが総入れ替えされていて、1話とラスト2話だけが交代前に作られた当初予定していたもの」なんて言われたら納得するくらいに別物な気がします。
序盤の頃から1話との温度差に戸惑ってきましたが、最後まで見ても戸惑いは余計に強くなるばかりでした。監督のやりたいことははっきりしているみたいなのに、いったいどうしてこんなことになったのでしょう。
■テーマについての仮説
・内容が薄いせいか作劇が悪いせいか、「今一番やりたいことをやる」という話にすらピンと来ませんでした。
敵が「後回しの魔女」だったり、魔女もメンバーも「後悔」が共通している点から考えると「後悔」と「今一番やりたいことをやる」が対比関係にあると思われます。
・いろいろ考えてみた結果、
「(別れ、部活)~が嫌だからという消極的な理由で選択するのは止めておけ(やりたい!と思うことを選ぶべき)」
というのが本当のテーマなのかなと思いました。後悔を抱えた面々が基本的に当初やりたかったことに戻って終わりであっさりした展開だったのも、やらないでいたことをやりだすこと自体にスタッフがプラスの価値を感じているからなのではないかと思いました。
・まぁこの仮説も最後のローラが記憶を消されてもいいようにばっちり準備していて大前提を覆したから台無しなんですけどね。これだと「後悔なんてしないようにするのが一番良い!」というオチになってしまいます。
・テーマを考える上でマナツの存在が一番謎なように感じました。
何の挫折も苦悩もありません。子供のときの少女(幼少ローラ)との不本意な別れくらいですが、これを後悔と呼ぶと他のメンバーはこの程度のことすら経験してないのかという疑問が湧いてきます。
「将来のことは将来の私が考える」とはどういうことだったのかもわかりませんでした。「今は不安でも将来ではなんとかなるから大丈夫」という根拠のない明るさかと思いきや、ローラは計画的な行動で再会を果たしているので辻褄が合いません。
マナツの態度をよしとしてしまうと、ミノリは「小説を書くのが嫌になったんだから書かなくてよし!」、アスカは「テニス部が嫌になったからテニスなんてやらなくてよし!」となってしまうでしょう。これではおかしいと思います。私の仮説に合わせるなら「将来のことを考えるのは不安だろうけど、嫌だからと避けてはいけないよ」という話にならないといけないはずです。やっぱり私の仮説が間違ってるのでしょうか。
・エルダも不可解でした。
「ずっと子供でいたい。大人になりたくない」と言ってきたのですが、最後まで大人になった様子は見当たりません。ある意味では「今一番やりたいことをやる!(やりたくないことはやらない!)」を実践している以上はエルダの思想は是正されるべき事項に見えるのですが見過ごしていいことなのでしょうか? 今のところマナツに説得されるためだけの存在でしかなかったのだろうかと思えてしまいます。いったいどういう存在だったのでしょう?
■くるるん
・終わってみれば個人的にはクルルンの印象が一番良かったです。
純粋なマスコットで本当に何の役にも立たないし、何の使命も秘密もありません。最終回なんて前半は影も形もなくクルルン死んだのかとすら思われたくらいに空気でした。
だけどそこが素晴らしいです。何の意味も価値もないけど、明るく楽しげで呑気に暮らしていて、それでいてメロンパンを冷蔵庫に保存しておいたり、最終決戦で置いていかれたときには不安げに佇んでいたり、確固とした自我を感じさせます。
・最終決戦のときに用意されたクッキーをしっかり食べていたところが実に良いと思いました。
この手の展開だと「心配で食事も喉を通らない」みたいなのがもてはやされますが、お腹が減ったなら食べて無事に帰ってきたときに元気に迎えるほうが良いと思います。
他にも雨が強くなってきたらクッキーの入れ物に入って雨風をしのいだり、しっかりとやることをやってるところがバイタリティを感じさせてキャラが生き生きとしてるなぁと感じ入りました。
・明るく楽しいという当初のイメージという観点ではクルルンが一番真っ当な存在じゃないかと私は思いました。みんなクルルンや序盤のローラみたいに自分のやりたいことを気兼ねなくやっているトロプリが見たかったです。
総評お疲れ様です。
返信削除最初の感じを保てれば良かったのですが、無理でしたね。ローラが人間になった所から面白味がなくなったように思います。
>・31話まで過去を引っ張り続けたかと思ったら今度は急に1から10まで説明されますがその内容が不可解でした。
第二クールではなんの進展もありませんでしたからね。思い出したかのように第三クールで説明されたのを覚えています。(まさか、ここで考えがまとまったとか?)みのりもほぼ同じ感じでしたね。
>人魚の国の因習
まなつたちの記憶まで消えたのは不可解でした。プリキュアになったからかな?とも思いましたが、周りの人がなんにも言わなかったので違いますよね。
その他にも、ローラがグランオーシャンの民の話をなんにもしないことも不思議に思いました。民を大切に思わない人が女王にはなれないと思いますが、彼女にとって女王は称号でしかなく、偉い人にしか見えてなかったんですかね。
>くるるん
もっともどうでもいいように扱われた存在が、一番良く見えることってあるんですね。下手に喋らせなかったのも、よい判断だったのかも。
最後にowlさんのオススメのプリキュアの映画とかってありますでしょうか。ワガママな話ですが、一作品丸々見る時間がないので。
新作の感想もよろしくお願いいたします。
マルゲリータさん、こんにちは。
削除>まなつたちの記憶まで消えたのは不可解でした。プリキュアになったからかな?とも思いましたが、周りの人がなんにも言わなかったので違いますよね。
あれは関わりの人間や物体にまで作用するものなのだと思います。写真ですら修正されていましたからね。
おそらく魔女の侵攻やオアシスの戦いがあったのに何も歴史に残ってないのは当時の人間の記憶も消されたからなのでしょう。
>その他にも、ローラがグランオーシャンの民の話をなんにもしないことも不思議に思いました。民を大切に思わない人が女王にはなれないと思いますが、彼女にとって女王は称号でしかなく、偉い人にしか見えてなかったんですかね。
その辺りは何もわかりませんでしたね。最後に女王になるかという選択を迫るなら必要なことだったと思います。
>最後にowlさんのオススメのプリキュアの映画とかってありますでしょうか。
特にありません。私はあまりプリキュアの映画を見ていませんし。見たのは感想を書いた分以外はオールスターをいくつかくらいだったと思います。
本作で大事な事を学べるとしたら、「話の山場を設けるって大事な事なんだなあ」と。
返信削除前作がシリアスめだったから今回は緩いノリで行きたい、というのは理解できるし、実際それで良かったと思える点もある。それにしても、主軸や背景に触れるのをあとまわしにし続けた結果がこれでは…としか言いようがありません。
「最低限の物語の形を整える」という点では重要なことだと言えるでしょうね。
削除ヒーローもので言えば「とりあえず悪の親玉を倒せば終わりにできる」みたいなことであり、より広い範囲で言えば”作品のフォーマット”にあたります。
トロプリはそういう決まりきった型を壊したい方向性で作られていると思うので山場という山場が必要だったかはわかりませんが、少なくともその代わりに満足感を与えられるものを用意できなかったことは失敗だったと思います。
明るく楽しいエンタメ要素でも、魅力的なキャラクターでも、面白おかしなアニメーションでもトロプリで出せるものはあったと思います。