『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』 第37話「友情クロス!ファッショニスタは熊手様」:感想
角乃/ブラック消滅の経緯の解説
・リアルタイムではなく、後からゴジュウジャーを見た人のためを含めて、なぜ今回から唐突に角乃が消えたのかリアル事情を記録しておきます。
・まずはこちらの公式声明を見てください。
ブラックの役者さんの降板理由は「未成年の飲酒」となっていますが、その数ヶ月前から「レッドのスーツアクター(既婚)との不倫」を週刊誌に報道されてスキャンダルになっていたりした事情が裏にあるようです。
何が致命傷でどんなやり取りがあったのかは外からでは窺い知ることはできませんが、役者さんのリアル問題により降板に至ったことは確かなようです。
こういう経緯があったのでニュースとかを聞いていた人にとっては、降板自体は選択肢の一つとしては脳裏をよぎっていた出来事でした。
・本編の方は壮絶でした。
OPから役者さんの映ってる部分は周辺ごとカットして、今回の本編のハイライト風に差し替えて元のOPで残っているのは役者さんが出てないスーツ部分だけ。
露骨に映されないように編集されてる役者さん。
戦闘になると突然変身した姿で現れるゴジュウユニコーン。
ユニコーンの声は声優さんに差し替え。
普段なら毎回有るはずの次回予告も無し。
と、見るからに突貫工事で規制されていました。
2話放送直後に公開されたインタビューによると20話までは脚本ができている撮りだめ体制だそうなので、下手するとこの37話放送時点で最終回まで撮り終わっていてもおかしくはないでしょう。
この後はいったいどこまで部分修正で、どこからが完全撮り直しにできるのか、そういう点では興味深い事態になっています。
個人的には残念
・スキャンダルだのリアル事情はどうでもいいし、戦隊の看板に泥を塗ったとかそんな話も興味がないのですが、ゴジュウジャーという作品にとって余計な邪魔になったことは残念に思っています。
このトラブルが挟まったせいで余計な情状酌量の余地を感じる要素ができてしまいました。
ゴジュウジャーはそんなトラブルが無くても最初からガタガタでどうしようもない状態だったので”正当な評価”を受けられない可能性が増したことは遺憾に思います。
「あのスキャンダルさえなければ…」なんて見当違いな評価が出てくるかと思うとうんざりします。
・唯一私にとってプラス要素があるとすれば、「ロボに生身で乗ること」に反対する追い風になるのは良かったかもしれません。
まだ終わってないから断言は避けてきましたけど、個人的には役者さんを出すよりスーツアクターさんが変身後の姿で演技する方が良いと思っています。
演技力が違いますからね。表情とかそういう要素を足してもなおド新人の役者さんよりも、腕や身体のわずかな動きで躍動感を表現できるスーツアクターさんの方が見応えは上だと思います。
「こういうトラブルがあったときに差し替えが面倒だし、ロボの操縦シーンを役者さんにやらせるのは避けようか」
となってくれるならそれ自体は私にとってはプラスと言えるかもしれません。
基本的にはトラブルの大きさに対しては割が合っていないと思いますが。
元々ガタガタだから判別がつかない
・本編は熊手の話がかなり意味不明でした。
ノーワンとのやり取りのときにやたら「独り」を強調してましたけど、ノーワンが言っていたのは
「No1ファッショニスタの私が認めたものだけがファッションと呼ばれるのだ!」という権威主義の話であって、独りか2人かという人数の話はしてなかったはずです。
どう見ても話がズレていて意味不明でした。ここからつなげるなら
「俺たちにとってはこれが最高のファッションなんだよ!(お前の認定なんて必要ない!)」といった権威主義の否定や
「その自信に溢れた姿勢こそがかっこいい。ファッショナブルとは着る人も含めたかっこよさのことである。(審査する雑魚たちだって「自分がかっこよくなりたい=No1になりたい」と思っているのでファッションノーワンに認められないといけない窮屈な体制よりも自分のかっこよさを自分で追求できる熊手のスタイルを支持する」みたいな路線にするのが妥当だったと思います。
・明らかにおかしい感じがして、角乃の部分だけでなくストーリーも部分的に差し替えがあったのかなと感じる部分もありました。
ただ、いつものゴジュウジャーもこれくらい意味不明な内容は珍しくないので真偽は不明です。
前回の感想でも書きましたけど、あのいつも無造作に放り投げてきたローブがそんな大事な物だったって話自体がおかしいですからね。
せめて「いつもベアックマがちゃんとローブをキャッチしてたけど、今回はリボンに襲われて強奪された」とかにすれば済むのにそういうシチュエーション作りさえ無いのでは違和感が強くて話についていきようがありません。
いない方がスムーズなんだよね…
・もっと困ったことに角乃も同様なんですよね…
元々空気で、「ハイクラスラグジュアリー探偵」という肩書きすら実感が無い有り様だったので角乃がいなくても普段の話もメインストーリーも何も困る気がしないんですよね…
今回の話も編集が不自然だとか、突然現れるユニコーンなど違和感はありましたけど、「ここにいたら角乃がいたら違ったのに」と思えるような具体的な差し障りは特に感じませんでした。
むしろラグジュアリーだの何だの1人だけ外から持ってくる価値観が挟まれなくなったおかげで、「こだわりが強い変わり者の集まり」としてメンバーのまとまりは良くなったくらいだと思います。
狂った倫理観
・グーデバーン関連は相変わらずの胸糞っぷりでした。
グーデバーンを無視してベアックマと熊手の2人だけの世界を描いた後に、ま~たグーデバーンが丸め込まれて終わりました。
スタッフがギャグのつもりで描いているっぽいところが余計にグロテスクに見えました。
私的にはそれは茶化したりごまかしていい話ではありません。
熊手はもっとグーデバーンに向き合うべきだと思います。
世直しだの言う前に自分の言ったことへの責任を果たしてください。
リボン
・新幹部でブーケの妹としてリボンが生成されました。
可愛い物好きなようです。
…それ以上の情報も存在意義も感じられなかったので特に語ることがありません。
・今回の役割は狂言回しとやられ役だけでした。
熊手のローブを奪った割に特にリボンが狙われることもなくノーワン中心に話が進み、因縁ができるわけでもなくあっさり返却され、戦闘でもやられ役でしかありませんでした。
やられ役の幹部なら負け専のナイフ&ケークで間に合ってるんですよね…
ファイヤキャンドルも時々数合わせに駆り出されてますし、ブーケやクオンも戦闘に出せないせいで持て余しがちだし、必要性が見当たらないどころかこれ以上増えたら邪魔なくらいです。
全然必要性が見当たらないので前回の次回予告に映ってなかったら「これも降板の影響かな?」とか思ってたところです。
次回は…予告も何も無いので完全に不明です。
本当の本当に何をするんでしょうか?
ゴジュウジャーという作品自体のストーリーも一向にゴールが見えてこないままここまで来たので全方位で見通しがありません。
次回の放送が無いまま「突然ですがゴジュウジャーは今回で終わりです」と言われても納得できるくらいにやるべきことも期待したいこともありません。
TV情報誌の放送予定だと来週のサブタイトルは「最後の依頼!?輝くオーラはハイクラス」になっていたらしいです。明らかに角乃のメイン回なので、編集でも誤魔化せないから放送順を入れ替えるとか総集編を作るとかしているのでしょうね。
返信削除個人的には最終回まで今回のようなスーツのみの出演で乗り切るのか、2代目ユニコーンを用意するのかが気になります。ゴジュウジャーは設定的に交代可能ですし、角乃の妹が後を継ぐとか出来たら無難な気もするんですが。昔の撮影ペースならギリいけるかもしれませんが最近の撮り溜めの早さだとどうなんでしょうね。
>明らかに角乃のメイン回なので、編集でも誤魔化せないから放送順を入れ替えるとか総集編を作るとかしているのでしょうね。
削除そうなんですか。
総集編は作っても意味は無いと思います。結局はつなぎになる内容を作れないといつまで経っても放送できませんから。
できるだけ急ぐなら、それ以降の回に直接つなげられるように新規内容を用意のが現実的には一番早いと思います。
放送中止や延期は無しなら最悪、「というわけで角乃はゴジュウジャーを止め、厄災が復活したのだった」とかナレーションだけで間をスキップしても不思議はない状況だと思います。
>昔の撮影ペースならギリいけるかもしれませんが最近の撮り溜めの早さだとどうなんでしょうね。
ちゃんと作り直すなら2代目を用意するし、その場しのぎを優先するならスーツのみ吹き替えで乗り切るんじゃないかと思います。
撮影自体はある程度は可能だと思います。
非常事態なので予算や労働環境がと言っている状況ではないでしょうからね。
前と同じにすればできるならやる状況でしょう。
とはいえ、脚本も作り直さないといけないなら前よりも状況は悪いはずです。
脚本が無いんじゃ撮りようがありませんからね。
ロケは全部撮影所で済ませるとか簡略化しても怪しいんじゃないかと思います。
役者さん含めてスタッフの士気は下がってるでしょうから連日徹夜とかもできるとも思えませんし。最悪、スタッフまで余計にガタガタになります。
ゴジュウのメインキャラの中では演技力も扱いも一番悪いし、妹や玲の件も既に終わってるし、駅伝で一回休みだったしでもっと余裕あるものだと思ってました
返信削除結局、ゴジュウの製作陣にとってこのキャラって何だったんでしょうか
もっと演技力が高くてプロ意識のある女優が角乃やってたらいやそれができないからゴジュウなんか作っちゃうのか
>ゴジュウのメインキャラの中では演技力も扱いも一番悪いし、妹や玲の件も既に終わってるし、駅伝で一回休みだったしでもっと余裕あるものだと思ってました
削除これはどういう意味でしょうか?
最初の部分は角乃の女優さんの演技力と役柄について混ざっていますし、後半は制作の都合の話でいろいろとバラバラな要素が混ざっているように見えるのですが、匿名さんはそこに一貫性があるとお考えなのですか?
制作事情に関しては作り直しの余裕に関しては関係ないと思います。
「先撮りで時間に余裕ができれば、次回作の制作にあてるか、まだ撮ってない分の制作に時間をまわせる」くらいであり、今回の場合はよほど天才的編集能力が無い限りは「38~40話を作り直してそのまま無編集で41話までつなげられるようにすれば大丈夫!」みたいには行かないので、直近の作り直しに時間を取られれば後の話数の撮影or撮り溜め分の作り直しにまわせる時間が減って結局はどこかが圧迫されるだけだと思います。
>もっと演技力が高くてプロ意識のある女優が角乃やってたらいやそれができないからゴジュウなんか作っちゃうのか
外からそこの因果関係を見出すのは無理だと思います。
演技力が低いから冷遇されたのか、役柄がろくでもないから役者もやる気が失せたのか、そもそも戦隊の紅一点は男性陣に比べれば冷遇されることが珍しくないので角乃が特別悪いとも思いませんし。
キャラクター性云々なら竜儀や陸王も酷いと思います。
作品も制作体制も穴だらけなので因果関係はそこら中に見いだせて妄想と区別がつく自信がしません。
>ゴジュウジャーはそんなトラブルが無くても最初からガタガタでどうしようもない状態だった
返信削除まさしくこれなんですよね。
基本フォーマットからしてもう終わってましたから。
ひょっとすると玲さん関連のストーリーは、役者降板の方向で動くために無理して畳んだのでは?という説を昨日の時点では見かけましたが、
今回の雑なカットや次回の角乃メイン回の存在を考えると、特に関係なさそうです。
公式発表でないとはいえシリーズ終了の報道もありますし最終回は「スーパー戦隊ありがとう」「有終の美を飾った」みたいなゴジュウジャーの話の質を問わない賛美コメントで溢れそうです。
>ひょっとすると玲さん関連のストーリーは、役者降板の方向で動くために無理して畳んだのでは?という説を昨日の時点では見かけましたが、
削除今回の雑なカットや次回の角乃メイン回の存在を考えると、特に関係なさそうです。
明らかに不自然な流れであり、時期が近いことも考慮すると普通はそういう線を疑うところだと思います。
ただ、客観的に振り返ってみるとゴジュウジャーだと特に珍しくないんですよね…
1クール目ラストのテガジューンの世界改変もその後のクオンの空気化も、熊手とグーデバーンの販促時期終了後の影の薄さもファイヤキャンドルとシンケンジャーの指輪も、どれもこれも普通なら何が起こったのかと疑ってかかる異常事態だったと思います。
こんにちは。
返信削除個人的には、今回のトラブルの影響で「終盤だけでも面白くなる可能性」が生まれたと、楽しみな気持ちが強いです。
どうせ何事も無くてもゴジュウジャーはガタガタのグダグダだったので、「二代目ユニコーンが出る」「バトルロイヤルに舵を切ってユニコーンは脱落」「俳優変更の同一人物設定で無理矢理完走する」等で面白くなったらラッキーかな、と。
現場は地獄でしょうし、恐らくは元々酷い脚本がさらに意味不明になるんでしょうけど•••。
匿名さん、こんにちは。
削除私は価値観が異なるので特に言うことはありません。
元々自分でやろうとしたことすら何も形にできていないスタッフがトラブル対処が上手いとも思えませんし、ただ単に前より悪くなるだけだろうと思っています。
あり得るとすれば「本来やろうとしていたことが消滅して無難にまとめることだけに注力し、結果として余計なことをしないぶんだけ今までよりもマシになる」程度じゃないかと思っています。
感想、お疲れ様です。
返信削除私は、日曜はいつも仕事なので、TVerで視聴しているのですが、延期されていて、先ほどやっと視聴出来ました。やっぱり、ブラックが居なくても、違和感がないというのが、スゴイですね~これまでの四人だけの絡みとか多かったですし、代役の声優さんが、掛け声も躍動感があって、台詞も元の役者を意識していて、プロ意識を感じたので、何か問題あるのかな?と思ってしまいました。
役者トラブルうんぬん、以前から作品になっていないので、そこで擁護されるのは腑に落ちませんよね。ストーリーも素晴らしくて、ブラックもとても好感が持てる人物だったら、「楽しみにしてた最終回ぶち壊しやがって~」とか、「役と役者は違うけど…イメージを壊して欲しくなかった」とか、そういう怒りが出てくるのですが、私としては、元々お騒がせな人ということもあって、「やっぱりか」と乾いた怒りしか出てこなかったです。
公式発表がないので、何とも言えませんが、スーパー戦隊が終了することには、以前ブログにて「ライダーやスーパー戦隊は、冷却期間を設けるべき」とおっしゃっていた気持ちは、今も変わらずでしょうか。私としては、ウルトラマンのように話数を減らしたり、三人組のメンバー編成にするなどして、シリーズを継続して欲しいなぁという気持ちは、あります。最後が「ゴジュウジャー」っていうのは、はっきりいって嫌です。
最後に、後番組として「メタルヒーローシリーズが復活する」という噂も出ていますが、owlさんはどれかご覧になられたことは、ありますでしょうか。よろしければ、感想をお伺いしたいです。因みに私は、ビーファイター、カブト、ロボタックは、観ました。
長文、失礼いたしました。
マルゲリータさん、こんにちは。
削除>やっぱり、ブラックが居なくても、違和感がないというのが、スゴイですね~
いろんな意味ですごかったですね。
代役の吹き替えは元が下手で上手い分には困らないので特に反発する気は起きませんでした。角乃というキャラ自体が必要性が薄くてノイズ感が有ったことも一因でしょうか。
急にいなくなっても困らない点は予想はしていましたが、実際困らないのでさすがに何とも微妙な印象になりました。
角乃不在の影響が薄いことは現在のトラブル解決においてはプラスと言えますけど、作品全体としては「角乃に割いた時間は無駄」ってことで大きなマイナスですからね。
>以前ブログにて「ライダーやスーパー戦隊は、冷却期間を設けるべき」とおっしゃっていた気持ちは、今も変わらずでしょうか。
私はまだ終わると思ってないのでそれ自体は特に言う事がありません。
終わるにしても、もっと集金活動してからか、ネット配信のみや新規キグルミ無しなど省エネ制作をやってからだろうと考えています。
冷却期間に関しては、「制作体制や作品のあり方を考え直した方が良い」という面では今もそう思っていますが、商業的価値としては今のニチアサにそんな余裕は無いと思っています。
一度終わったらそこでシリーズは終わりでしょう。
一度終わらせて新規シリーズ(シリーズ化できるかは売上次第)を始めるならそれも有りだとは思いますが。
>owlさんはどれかご覧になられたことは、ありますでしょうか。
私が見たことあるのはギャバンとビーファイター、メタルダーだけです。
ギャバンはアクションはカッコよかったです。
印象としてはRXに近いです。
ギャバンダイナミックがとにかくかっこいいのは長所だと思います。
おかげで宙明さんの劇伴が最も印象的な作品でもあります。
ストーリーは全然印象に残ってません。
大筋もキャラクターも何があったっけ?と思うくらいに記憶にありません。
その辺は昭和ライダーと大差なかった印象しかありません。
ビーファイターは生物的でありつつもメカニカルなデザインは良かったです。
アクションは戦隊やギャバンとは違って、スーツアクターさんのアクションというより武器やギミックの活かし方がメインという印象でしたがそこもメカニカル感があってあれはあれで楽しめました。
ストーリーはブラックビート以外は特に印象に残っていませんが、キャラは明るい感じでも、テーマ性に「命」が関わっているせいか全体的には暗い雰囲気も感じさせるところもあって独特な印象も残っています。
メタルダーは全体的にハードボイルドな感じでした。
ただ、テレビとしてのすり合わせは上手くいってない感じで、いかにも戦隊っぽいギャグ系の軍団員や「私を闇に包め」みたいな真面目に受け止めるには反応に困る内容もありました。
メタルダー自体も扱いに困り気味でバトルでも圧倒したり苦戦したり強くも弱くもない中途半端な印象です。
方向性が似てるキカイダーと内容が被るのを避けた結果こうなっちゃったのだろうかとか余計な邪推が脳裏をよぎりました。
キャラクターとしてはトップガンダーの方が優遇されていた気がしました。個人的にもトップガンダーの方が好きです。
メタルダーの必殺技やギミックがもっとあったらバトル面では見どころが増えただろうになぁと思うところもあり、渋いメタル成分が強くて、ヒーロー成分がノイズになってしまった作品なのかなという印象です。