『仮面ライダーゼッツ』 第7話「罰する」：感想
一番の謎は解かれないまま
・ネムが意識不明どころかいなくなって消息不明だという事実は明かされましたが、
「どうやって4年も生存を誤魔化してたんだよ？！」
という一番の疑問は解かれないままでした。
イメージや流行り廃りに大きく左右されるタレント業界で、企画時期が浅くて当たり前のCMで4年も撮りだめが効くわけがないし、CGで済んだら本物のネムがもう要らないじゃないですか！
普通に意味不明で説得力がありませんでした。
・何より社長がサイコパス過ぎます。
何が「国民的アイドルを失った悲しみ」ですか。
嘘が長引けば長引くほど真相が明らかになったときのファンの悲しみは増すんですよ？
そりゃ奥さんにも愛想つかされるわと納得してしまいました。
説得力が真逆
・夢では無敵。現実では無能でろくでなしの莫が「俺が現実でネムを見つけます！」と言っても何の説得力も無いと思います。
それどころか「いや、現実の莫では無理でしょ」と即答できるほど負の信頼が強いくらいです。
かっこつけたつもりのミッションどうこうもゼロもミッションも内容がガバガバに見えてる現状ではこれまた逆効果です。
「ごっこ遊ぶで探すね」と言われても、やるなら真面目にやれ！と怒りたくなるだけです。
ボスの倒し方が謎
・いや、なんで屋上の上に弱点があると確信してたんですか？
敵のナイトメアは監獄型というどう見ても常識的な生物の形をしてないし、莫はあの時点では外に出てないから敵の全体像も見れてないはずなんですけど。
しかもなぜ弱点が脳みその形をしてるんですか？
「監獄の弱点と言えば脳みそだな」ってどういう発想ですか？
ナイトメアですら生物という印象がありません。
本体と言われて思いつくのは紫の蝶くらいです。
しかも普通に弱点が剥き出しって… バリアも何も無いなら見つけられるリスクを負っても監獄内に仕舞っておいた方がまだマシじゃないですか。
クレバーさを示すシーンだったはずなのに理屈がわからなすぎて萎えました。
夢じゃダメだろ！
・ラストで現実の社長と話した後に莫が「良い夢見られますように」と言うシーンもガバガバに見えて決めシーンのはずがアホかと思ってしまいました。
「俺が現実でネムを見つけ出します」って決意表明を伝えた直後なんだから夢にしちゃダメでしょう。
むしろ真逆で「（俺がネムちゃんを見つけて）夢なんて見る必要が無いようにしてあげますよ」と言ってもいいくらいの場面だったはずです。
・その手前で元奥さんの許しがあるからスタッフ的には幻で良いつもりのようにすら見えてしまいました。
社長と奥さんが最後に抱き合う場面って社長の夢であって、ネムや莫と違って元奥さんの意識は反映されてないから「元奥さんにこう言われたい」っていう社長の願望で自己満足でしかないんですよね。
現実の元奥さんはそんな夢を見たことすら知らないから何も変わってないはずです。
この流れだと莫がネムを見つけると宣言したのも社長を前向きにさせるための綺麗事と解釈することも可能な流れだと思いました。
でもスタッフはきっとそんなつもりないんだと私は思っています。
私のイメージだと普通に元奥さんの意識が反映されていないことを理解していなかったり、「夢なんだから自分の好きにしてもいいじゃない。たかが夢だろ」みたいなダブスタを平然とやってる方が違和感がありません。
バトルで「1人じゃできなくても」という台詞から分身して1人で戦うだけの展開がでてきたり、スタッフとの感覚のズレを本筋とは関係なさそうな節々から感じました。
・そもそも論でいくとなんで改めて言いに行ったのか、なんで社長は「夢か」と言っていたのかも不可解でした。
夢主なんだからネムに言ったことを社長さんも知ってるはずなのになんでわざわざ言いに行ったんでしょう？
前半の訪問では「君のことは覚えているよ。夢の中とはまるで別人のようだが」とはっきり現実との違いも認識していたのに、なぜか解決後には莫がエージェント姿で言ったことも忘れて「なんだ夢か～」とか言ってて意味がわかりませんでした。
半信半疑でつなぎにするなら、せいぜい「えらく良い夢だったけどあれは何だったんだろう？」と莫と結びつけて偶然にしては都合が良すぎると意味を求めたくなるくらいが限度だと思います。
唯一マシだったこと
・悪夢の曲解の仕方は今までよりもスムーズだと思いました。
「ネムに死んでほしくなかった」
→「死んだのが自分だったら良かったのに」
→「死にたいなら悪夢の中でネムの身代わりに死ぬチャンスをやるよ。願いが叶って良かったよなぁ？」
という流れは部分的には願いを叶えつつも、誰も死なないで済むほうが理想的に決まってるので悪辣さが明白で「怪人は願いを叶えようとする」というフォーマットに無理なく合っていたと思います。
・本来なら夢主も自覚してない深層心理と自覚してる表層を切り分けて、
「表層では『死ぬのが自分だったら良かったのに』と願っているが、深層心理では誰も死なないことを願っている」
とかにする方が主人公たちが深層心理を見つける必要性が増えて、被害者救済の道筋もわかりやすくなってスマートだと思います。
でもゼッツだと怪人が叶えようとするのは深層心理ってことになってるから台無しなんですよね…
ネム
・消息不明のネムはどうやらノクスに拉致されてナイトメアの媒介にされてるみたいでした。
「国民的アイドル＝誰の夢に出てきても違和感が生じない＝ナイトメアを夢の中に手引する/外からノクスたちが夢に干渉する出入り口にするのにうってつけ」
って話なんですかね。
・このままだとノクスを撃破するまでネムは解放されないんですけどヒロインとしては大丈夫なんでしょうか？
少なくとも夢の世界ではなく現実ベースに活動する線は遠のいた気がします。
ノクス
・今回も「全ての人を救えると思うなよ」なんて忠告してくれました。
本当に良い人ですね。わざわざ「セブン」と呼び方を合わせてくれる辺りも良い人さが滲み出ています。
どっかのぼんくらな上に態度まで悪い刑事どもに爪の垢を飲ませてやりたいです。
仮面ライダーゼッツ・テクノロムプロジェクション
・最初はマントに当たった物が敵の近くから飛び出して同士討ちさせていたので、マントという入口ポータルから別の出口ポータルへ出すポータル機能なのかと思っていました。
でもその後に立体映像の投影や自分の分身を作り出すー、空中に足場の形成などいろいろ幅広くやっていて違うっぽいと気づきました。
率直な印象としてはマシーナリーよりも便利な作成機能に見えてしまいました。
・必殺技も分身のキックの方がかっこよく見えてしまいました。
本物の方はまた3回蹴っていましたが、今回は段取り臭いという悪い面ばかりが目立っているように感じました。
カブトのようなシンプルなキックの方がスマートなシルエットのゼッツには合っていると私は思いました。
フォームのバリエーションは少ない？
・冒頭でフィジカムの状態からマシーナリーを使った時には、フィジカムマシーナリーになるのかと思ったらテクノロムマシーナリーに切り替わっていました。
形態は完全にカプセムごとに固定でフィジカムやテクノロムなど分類に大した意味はないんでしょうか？
これだとバリエーションが増やせるのはせいぜい別のフォームで武器必殺技を使うパターンだけで思っていたよりもバリエーションは少なそうです。
次回はコックさんがナイトメアに取り憑かれたみたいです。
正直な感想としては「…それで？」って感じです。
悪夢なんて誰でも見るので誰が被害者になっても違いをそんなに感じないんですよね…
違いのはずのごっこ遊びが面白くないことが実に致命的です。
「今度は莫がレストランで働くんだね！」とワクワクする場面のはずなのですが1ミリも心が動きません。
さらっと流れましたけどvip専門の病院ってなんなんですかね
返信削除そこに入院すれば情報漏洩防げるらしいですが。というか患者が消えたのにそれを隠してる病院も共犯者ってことになりますね
社長の共犯扱いになることは間違いないでしょうね。
削除警察が調べてもわからないほど隠蔽できるんだからすごいです。
そこをノクスが運営してたら気付けない間にナイトメアが実体化しまくりでもうお終いです。
そういえばダンボール先輩(カミナリ)は事件と何の関係もないゲストだったんだな
返信削除ゴジュウジャーのくまモンみたい
あれはTTFCでやってる妹主役のスピンオフの宣伝だと思います
削除私はスピンオフを見たことがないので的外れかもしれませんが、
社長に会うために妹の職場についていく。
→妹の職場ということは妹が担当してる芸人の現場に行くということである。
→妹が担当している芸人は段ボール先輩だから本編の画面に映ることになる。
って話だと私は理解しました。
スピンオフのことを知らないと、そもそも妹が芸能関係の仕事をしているとわからないからそういう説明をするという建付けで出したのだと思います。
今回の前後編なのですが、サスペンス・ミステリ風としては、楽しめたかな？と、個人的には思います。
返信削除話の展開を、あくまで情報として右へ左へと流す分には、大体の部分は納得出来る範囲であり、(ねむが死んだかもしれないという事を、夢主が認めたくなくて秘密にした事。事故で自分が犠牲になれば、こんな事にはならなかっただろう、という吐露。秘密を抱え、それで苦しんでいた。心の監獄に閉じこもって、彼女(ねむ)と過ごす夢を見ていたという事など)
殺陣やアクション、登場人物の表情や演技といった、物語と関係のない部分は普通に楽しめたのが理由だと、思っています。
視聴時のメモ書きを読んでいて、物語の理解度が過去の話よりも高く、普段よりも物語を楽しめた最大の理由が、敵の幹部(?)こと、ノクスの存在が大きかったというのが個人的な感想です。
登場当初は意味深な事を言う、主人公や視聴者を惑わせるキャラかと思っていたのですが、過去記事を読んだ際に、このキャラは主人公含め視聴者に物語や設定の解説を行っており。彼の言動に注目すると、物語が分かりやすくなったからでした。
今回の前後編でも、主人公(視聴者)に、夢主の深層心理はこうなんですよ、ここはこういう所ですよ、主人公が行おうとする事は、夢主の事を本当に救う事が出来るのか？等々、記事でも語られている悪質な手口、誘導を含め、敵なんだけど、どこか味方のように感じてしまう、何だかバグじみたキャラだなというのが正直な気持ちです。
ぶっちゃけると、主人公陣営の誰もが、物語や設定を理解しようとする場合に敵になりやすく、むしろ、敵の幹部(?)のノクスが、完全に視聴者の味方兼解説ポジになってるのが、この作品のダメな部分に感じなのではないかと思います。
大枠の流れとしては、そんなに悪くはない(ノリ等が慣れてきてしまったので)と思うのですが、
細かな部分(記事でも触れられている、4年間の失踪をこの情報化社会で秘密しておけた事とか、秘密にした割には新聞の記事になっているとか、VIP御用達の病院の存在、屋上に弱点があると気付いたこと、最後の夫婦の絆っぽいのを描いてるけど、その妻とは現実では離婚してるし、夢の中のNPCであるとか)で粗が出まくりなのが、本当に残念な部分だと感じています。
そも、今回の話は、ねむとの交流を深め、視聴者にもこのキャラに愛着を覚えつつも、不自然性を理解した頃にする話である、と個人的に考えており、こんな序盤に消化していい話ではなかったと思っています。
＞殺陣やアクション、登場人物の表情や演技といった、物語と関係のない部分は普通に楽しめたのが理由だと、思っています。
削除私はそこはゼッツ固有の本筋ではないと思っているので評価対象にする気はあまりありません。
割合から判断すると、スパイごっこや謎解きが面白く見えないとゼッツとしては成功とは言えないと思います。
シリーズ全体で見てクオリティが高かったかというとそうとも思えませんし。
＞ぶっちゃけると、主人公陣営の誰もが、物語や設定を理解しようとする場合に敵になりやすく、むしろ、敵の幹部(?)のノクスが、完全に視聴者の味方兼解説ポジになってるのが、この作品のダメな部分に感じなのではないかと思います。
普通に構成やキャラ造形が狂ってる可能性が高いと思います。
今のところノクスが良い人に見えるように作られているとは思えませんからね。
悪役として貫徹するならば、「ゼッツが人々を救うことも計画どおりだ！そのために導いてやったのだからな！」みたいな路線にするしかないでしょうが、それをやるとそれまでの主人公側の行動が徒労以下のマイナスになってしまうのでそれだけでもヒーローものとしては致命的です。
ノクスを味方化しても「ノクス＞主人公たち」という優劣が覆せなくなりますし、意図的にしてはどのルートも詰んでるように見えます。
普通にどん詰まりに向かって直進しているのに気づいていないだけな気がします。
＞そも、今回の話は、ねむとの交流を深め、視聴者にもこのキャラに愛着を覚えつつも、不自然性を理解した頃にする話である、と個人的に考えており、こんな序盤に消化していい話ではなかったと思っています。
少なくともスタッフが意図していた方向性ではそうだと思います。
視聴者目線だとネムに愛着があるどころか、「ところでいつもいるこいつは何なの？」ってレベルのどうでもよさだからお話が成立しません。
話の作りとしては方向性次第では無くは無いと思います。
断片的に情報を出すことで明らかに異質な存在であることはわかったが詳しいたことはほとんどわからない。
「ネムって何なんだよ？」「今どこにいるんだよ？」「なんでいろんな人の夢に偏在して共通意識を保っているんだ？」
などの視聴者の疑問を振りまく回にはでき得たと思います。
まぁ「莫はとりあえずゼロを質問攻めにしろよ」などミステリー系としては根本的なところが腐ってるのはどうにもなりませんが。