『仮面ライダーゼッツ』 第4話「奪う」:感想

2025年9月28日

”ごっこ”が中心のまま

・ごっこ遊びはパイロット回だけで済んでくれないかなぁ…と淡い希望を抱いていたのですがそれは夢でした。
現実は非情です。怪人が出てきたのはラスト5分になってからで、それまでは延々と主人公の推理ごっこが続きました。
この推理ごっこが基本フォーマットみたいですね…
ただただ「見ていて辛い」としか言いようがありません。


推理がアホっぽい

・何が辛いって推理がアホみたいなことが一番辛いです。
現実だったら襲ったらそいつが無関係なわけはなく犯人の可能性が高いでしょうけど、
夢の可能性で言うなら「花嫁の方がさらって欲しいと望んでいる」とか、
あるいは「花嫁の父親が『こんな結婚、本当はさせたくないからあの幼馴染くんとか誰かさらってくれないかな』と望んでいる」とか言えちゃいますよね。
ゼロと主人公は何を根拠にあんな関係図まで作ってドヤ顔で断定しているのだろうかと不思議に感じました。
っと思っていたら本当に花嫁が夢主でズッコケました。
主人公もゼロも本当に低能ですね。自信満々に推理しておいて完全に外れてます。常識的な可能性の考慮すらできていません。


伏線?

今回ゼロが気になることを言っていました。
夢主は幼馴染らしいと莫から聞いたところで、
「君の知らない人間か… だとしたら爆弾魔の事件で感染した人間だろう」
と言っていました。
これってつまり「基本的には莫の周りの人間しかナイトメアには襲われないと考えていた」ってことですよね?
主人公がナイトメアの感染源や発生源になってるってことでいいんでしょうか?
不幸体質もそこに関連した要素でいいんですかね。

・ただ、特に興味を湧きませんでした。
ナイトメアが超常現象や人知を超えた存在なので原因が基本的に理解できると思っていないからです。
原因が具体的に何なのかは対処に必要なことでなければ重要ではありません。


意味がわからないまま

「夢主が恐れる悪夢=夢主が望んだ内容」
っと、今回も言っていました。
前回の爆弾魔でもそんなこと言っていて混乱したんですが、どうやらそれが規定事実のようです。
普通に意味がわからないままです。普通は逆だと思うんですけどね…
やるんだったら「怪人=自分勝手な本心」とかで、怪人を倒すことで「やっぱ他人に迷惑をかける方法は良くないから止めよう!」と現実でも改心する。
みたいな流れにならないと流れが合わないと思います。
別に「正体を知りながら世界のために怪人を倒し、世界は守られたが夢主は現実でも救われず絶望したまま終わる」みたいなビター路線でも無いのに、何なんでしょうね、この流れ?


仮面ライダーゼッツ・フィジカムウイング

・羽が生えたので飛びます。
…それだけでした。映像やアクションとしてはしょぼかったです。
ゼッツの番宣でのビジュアルの時点でも、どうせライダーの予算じゃ大したものは作れないだろうなと思っていましたが、実際に映像を見ていて退屈する気持ちまでは否定しきれません。

・映像まで”ごっこ遊び”のレベルじゃ困ります。
布切れをつけた子供が「僕はスーパーマンだぞ! 空だって飛べるんだ! びゅ~ん(腹ばいになって手を伸ばして空を飛んでいるつもり)」と見せられているかのようでした。
子供なら微笑ましいとか想像力が豊かで済みますけど、大人が仕事として作ったものがこれでは正気を疑います。
「飛んでるんですよ! しかも世界が逆さになってるんですよ?! すごいでしょう!!」と口で言うだけでは何にもなりません。
実際に見ている側がそう感じられる映像で表現してから言ってください。


ネーミング

東映公式ページに「フィジカム」の名前の由来が書かれていました。


・”カム”って何だろう?と思ってましたけど、「フィジカ(ル)」にドリームのムを足してフィジカムだったんですか。
普通に何それ?って感じです。全然ピンと来ません。
「ストリームは四大文明を指しているんです!」
って話も、「いやそれを言うなら流れじゃなくて川だろ」って思ってしまいました。
ストーリーや設定も全然わからないんですが、少なくともネーミングセンスは全くついていけそうもないことは確定しました。



次回は後編です。
新しいフォーム、と呼ぶべきなのか、ともかくフィジカムじゃないストリームとかいう青いやつが出るみたいです。

それと刑事さん2人がゼロのいるアジトにやってきたりするようです。
優秀な刑事さんだったら「これでゼロや莫のガバガバ推理をカバーしてくれて、お話がスムーズになるかもしれない!」とか思えるんですけど、ここ4話で頼りになる印象が全く無いので「また異常者が増える…」という思いしか湧いてきません。
助っ人まだ妹さんの方がアテになりそうな印象です。

…っで、後は何するんでしょうね?
前回も書きましたけど、結局なにをどうすれば事件を解決できるのか掴めてないから現状で考えられることが見当たらないんですよね。
怪人を倒したら終わるのか、心の扉を見つけたらいいのか、正常な事件解決のプロセスはいったい何なのでしょう?






コメント

6 件のコメント :

  1. すみません本文とはあまり関係ない主人公の莫についてなんですが
    彼っていい歳してエージェントに憧れて働かず妹に養われてるって歴代でもかなり情けない主人公だと思いませんか?
    一応不幸体質っていう設定がありますけどバイトぐらいなら出来るような気も…
    というか1話でハロワに行ってるから働く気自体はあるとは思うんですけど

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    1. 一般的見地から言えば、情けない人物だと思われます。
      ただ、そういう「冴えない人でも夢の中では自由になりたいようになれる。それが夢。そして夢の中で成功することで現実も良い方向に変えられる」という趣旨だろうと考えているので、主人公の造形自体はそれほどおかしくないとも思っています。

      個人的には善性の発露がしょぼいことや妹に生活を頼っていることを恥じる様子が無い点が大きなマイナスです。
      人助けと関係ない仕事をしながら「本当はこんな仕事やりたくないのに…」みたいな鬱屈を抱えている様子だったらもっと飲み込みやすかったと思います。

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  2. 感想お疲れ様です
    わざわざセンサー設置したのに怪人が堂々と正面から入ってきて戦闘になったうえ
    結局現実への扉1つ開かれてしまうというふざけてるわけではない筈なのに
    なぜこうもシュールな構図で負けまくる展開しかできないのか不思議で仕方ありません
    これだったらブラフで別会場に誘導して戦闘する主人公とか
    ノクスが協力してて無理やり怪人の侵入路をこじ開けられたとか
    やったほうがまだ理がある気がします

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      センサー無くてもあまり変わらなかった気がする展開は間抜けでしたね。
      「怪人がドアをぶち破って突入! …だが誰もいない」
      →莫「待ってたよ、ナイトメア」
      くらいの格好はつけてほしかったです。

      心の扉が開いたことは状況がよくわからなくてついていけませんでした。
      警察を爆破したかった刑事さんにならうと、推定夢主の花嫁さんは「結婚式場の教会の窓から落ちそうになる」ことがやりたいことだったってことなんですかね?
      変わった好みですね。私には全然理解できません。
      まだ「危ないところをヒーロー(本当は幼馴染)に助けてもらう」だったら理解できるのですが、これだと今度はゼッツのヒーロー活動がナイトメアに利用されてしまうのでそれも微妙な気がします。
      心の扉問題はどうすりゃいいんでしょうね。

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  3. オープニング、歌詞がが聴き取れない…映像もなんか盛り上がりに欠けるし、今作は本格的にダメかも知れません。
    なんかそれっぽい理屈ばかり捏ねて視聴者に勝手に考察してもらうこと前提で作ってるように見えて、ワクワクしない…。作品側から「全部説明してますよ。理解できないのはあなたが悪い」って言われてるみたいで。
    主観しかない感想でごめんなさい。でも見てて疲れるし、色々考察する気にすらなれない…。

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    1. >オープニング、歌詞がが聴き取れない…映像もなんか盛り上がりに欠けるし、今作は本格的にダメかも知れません。

      いつもどおりの令和ライダーオサレ系って感じでしたね。
      映像も特に具体性が感じられなくてコンセプトがスタッフに理解されているのか不安を感じました。
      リバイスやセイバーを思い出すようなフワフワ感です。


      >主観しかない感想でごめんなさい。

      感想なら主観的で良いと思いますよ。
      自分がどう思ったかを書くのが感想なので。

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