『仮面ライダーガヴ』 第37話「忘れたことはない」:感想

2025年6月1日
■前編だけどつなぎは多かった
・前編なのでお話自体は「良い人かと思った和菓子屋の職人さんが実は絆斗の仇のグラニュートでした!」という導入部だけでした。
でもジープ周りの話や駄菓子屋のおじさんとの話、動物園や和菓子開発など他の部分で間を持たせる要素が入れてあったのでさほど退屈はしませんでした。

■あに丸スイーツ
・「あにまる…」と言い出した時点で「アニマルスイーツじゃねぇか!」と心の中で叫びました。
でも展開として違和感はないから有りでした。

・まず店のマークに違和感がありませんでした。
昔ながらの店だとああいう感じのマークってありますよね。ダジャレになっているところも客に対するキャッチーな要素になって宣伝には使えるでしょう。

・和菓子を動物形にするアイディアも「味は良いけど見た目が平凡」で、「先代の模倣が基本で新商品を1から開発するのは難しい」という事情とも合っていると思いました。
1から創り出すのは無理でも見た目を変えるだけなら可能ってことはありますよね。

・あと動物園自体が良いと思います。
生きた動物が映るのは楽しいことです。ショウマにとっても初体験なのでそこも良かったです。

■ジープ
・弱かったです。ブリザードソルベにボコボコにされていても「ジープじゃな…」と納得しかないバトルでした。
みたらし団子でフィニッシュでも特に違和感が無いくらいだったと思います。

・復讐すらも自分のやりたいことじゃなくて重荷に感じてしまっているので心も弱いです。
前回やその前のゴチゾウ100体集めでショウマが「戦うことだけにとらわれずに食事(人生)を楽しむ重要さ」や「今の自分の自己肯定」をやってきたので余計にジープがしょぼく見えます。
ショウマとは別な意味で「ストマック家に生まれたことが間違い」って感じがしました。向上心とプレッシャーの強いストマック家にメンタルが向いてないと思います。
タイトルの「忘れたことはない」はジープには「復讐のことを忘れたことはないよ! 本当だよ!」みたいな言い訳じみた悪い意味でかかってるのかなと思いました。

■アクション
・ジープのナイフもそれを氷で封じるブリザードソルベもかっこ良かったです。

・雑魚エージェントに連れて行かれるヴァレンは情けなかったですが、開脚キックは面白かったです。強そうには見えませんでしたが、「キック力が半々でも雑魚なら問題ないか」という感じがして納得感はありました。


次回は絆斗の選択がドラマの中心になりそうです。
殺すなら迷う必要が薄いので殺さないんでしょうが、その過程を描くだけでも充分ドラマにはなるでしょう。絆斗はショウマもラキアもなし崩し的に認めてきていて、あまり自分の心の整理はつけてこなかったと思うのでここで自分の意思で白黒つけるのは有りだと思います。

ジープも復讐関連としてまとめて処理されるみたいです。まぁどうせビターガヴに改造されようがガヴのマスターモードには勝てる気がしませんからここで負けておく方がちょうどいいんでしょうね。「助けてリズエモン~」って完全に他力本願になるのか、見捨てられるのかはまだ道筋がいろいろとありますからドラマ的には終わったとは限らないでしょうし。







コメント

4 件のコメント :

  1. 感想お疲れ様です。
    個人的に諸田監督はガヴとすごく相性がいい気がしています。毎度出来が良いです。
    ショウマとジープのバトル、ゴチポッドが使えるのにソルベなのはショウマがジープを倒すことに本気じゃないようにとられかねない描写だなと一瞬思いましたが、ジープの言葉に動揺することなく、淡々とトドメを刺しに行ったところで、躊躇しているのではなく、ジープがわざわざゴチゾウ100匹消費するマスターを出すまでもない相手とショウマが認識しているだけと受け取れる描写になっていて、ジープの堕ちっぷりがより悲惨に見えました。次週のビターガヴ化に納得がいくものになっていて良かったです。
    こういう時に同じことで迷ったりしだすことが仮面ライダーだと稀にあるので、そういうのが一切ないのもガヴのいいところですね。
    ただ、駄菓子屋の人がどう考えてもショウマの母親関連なのに結構引っ張るのが気にかかりますね、ここまで来てショウマ曇らせをもう一度やるとは思えないので、別のアプローチで何か大きな展開がありそうですが。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >個人的に諸田監督はガヴとすごく相性がいい気がしています。毎度出来が良いです。

      私の印象としては「いつもと違う映像表現やフォームやギミックを活かしたアクションを撮りたがる」という印象ですかね。
      ガヴはストーリーがリアリティ重視で、一方フォームや武器にはギミックがいろいろあるのでそういう点が相性が良いのかもしれませんね。

      >次週のビターガヴ化に納得がいくものになっていて良かったです。

      ここで頼るのが他人というのがまた何とも…と思いました。

      >こういう時に同じことで迷ったりしだすことが仮面ライダーだと稀にあるので、そういうのが一切ないのもガヴのいいところですね。

      揺り戻しがないことは無駄なストレスが無くて良いと思います。
      「同じようなことを繰り返したくないから決着をつけずに後回しにし続ける」引き伸ばし癖とも紙一重なので扱いが難しいですが。

      >ここまで来てショウマ曇らせをもう一度やるとは思えないので、別のアプローチで何か大きな展開がありそうですが。

      曇らせ用だと普通過ぎて肩透かし感が強そうですね。無難にハッピーエンド用なのか、グラニュートのハーフとかそういうの関係なく「母親のミチルのことは好きだけど、その子供には特に愛情は持てない(だから事情を知っても心は通わず他人のまま)」みたいなリアルなビター路線にでもするのか。
      引っ張るからには何か面白い展開があると思いたいです。

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  2. お疲れ様です

    ジープくんは哀れですが、前半から全く成長してないことを考えるとソルベに完敗でも妥当ですかね…
    ここ最近グロッタ姉さんが身内への情に厚い感じになってますが、序盤の描写どうだっだっけかな、と思いました

    オーバー(マスター)はゴチゾウ100匹という燃費の悪さがあるので、定番のなんで最初から最強フォームで戦わない?にも一定の説明ができてる方ではあると思います


    ショウマと同じように人に世に馴染んでカタギになることを選んだグラニュートってのは今まで出しそうで出さなかったので、ここできたかって感じですね

    (owlさんがあまりお好きでない昭和の頃から、平成の世では照井竜なんかがそうですが)
    復讐心と向き合って、乗り越えて、人々のために戦うっていうのは古来からのお約束なので絆斗も最終的な選択は想像に難くないのですが、そこに至るまでにどんな展開になるか楽しみです

    駄菓子屋のお兄さんも意味深にずっと出てますが、そろそろなにかあるんですかねぇ?

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >ここ最近グロッタ姉さんが身内への情に厚い感じになってますが、序盤の描写どうだっだっけかな、と思いました

      私の記憶にある範疇だと明確な意思表示は特に無かったと思います。
      ジープ&シータの政略結婚には特に反対してませんでしたけど、「(脱走した2人を)連れ戻さなくていいの?」みたいなことはランゴに言っていた気がします。
      ショウマに対しては工場潜入で戦った後で「さすが腐ってもストマック家の血筋ね」みたいに認めて帰っていきましたが、家族に対する情なのかは判断がつきません。
      前半の段階だと家族への執着が強いわけでもなく仕事熱心という程でもなく、「何に重きを置く価値観なのかよくわからない」キャラクターだったと思います。

      >オーバー(マスター)はゴチゾウ100匹という燃費の悪さがあるので、定番のなんで最初から最強フォームで戦わない?にも一定の説明ができてる方ではあると思います

      現状のジープに使うのは過剰だと思いますね。
      実際ソルベでも邪魔さえなければ苦戦もせずに殺せそうでしたし。

      >ショウマと同じように人に世に馴染んでカタギになることを選んだグラニュートってのは今まで出しそうで出さなかったので、ここできたかって感じですね

      先代のお菓子と人となりの両方で救われたっぽいのでその辺もショウマに重ねてあるんでしょうね。

      >(owlさんがあまりお好きでない昭和の頃から、平成の世では照井竜なんかがそうですが)

      一応、訂正を加えておくと私が昭和特撮で好きじゃない部分は、メインストーリー以外の回のいわゆる子供だまし的なしょうもない作戦やアクションの見ごたえの無さなので、復讐とか改造人間の悲哀とかそういう方向性は嫌っていません。

      >駄菓子屋のお兄さんも意味深にずっと出てますが、そろそろなにかあるんですかねぇ?

      最終決戦頃にもつれ込む要素とは思えないので、時期的にはそろそろ取り掛かると思うんですけどね。ここまで引っ張ることの方が予想以上なくらいなので具体的には何とも言えませんね。

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