『仮面ライダーガヴ』 第30話「最凶の大統領令嬢」:感想

2025年4月13日
■思ってたより良かった後編
・やることないからバイトとか残ったことをやるだけの消化試合かな…と思っていましたが、期待せずに見る脇エピソードとしてはそこそこ楽しめました。香村さんが手掛けただけのことはありました。

・絆斗のライター稼業を活かしたバイト探しが良かったです。
「どこに潜んでいるかわからない」→「予期せずばったり出くわすこともある」という反転もリアリティがありつつサプライズで面白かったです。
ラキア&幸果の方も、バイト経験も有るので「人プレスの保管場所もあるはず」と目星をつけ、人間界には疎いので幸果が「それならボイラー室かも」とサポートしていました。

・最終的には「チームって良いものだね」と、チームワークの話としてまとめ、ショウマにとって嬉しい体験に仕立てたことで全体も引き締まりました。
その前にバイト探しの過程でチームとしての行動を描いてきましたし、ストマック一族側が大統領たちも含めてバラバラに好き勝手やってるだけの様子が描かれていたので、ショウマの言葉に説得力や具体性が感じられました。

■ストマック社乗っ取り
・リゼルたちに乗っ取られて、ランゴがバイト管理に降格されちゃいました。
反社業なので警察に訴えられると弱いとは前から言っていましたし、ましてや大統領に内情も含めて首根っこを掴まれた状態では逃げようがないですね。

・ストマック一族側の展開としては面白くなってきました。
ランゴがバイト担当に落ちぶれると困るかというと特に困らないんですよね。ショウマたちからすれば肩書きはどうでもいいことですし、倒せるならそれに越したことはありません。
視聴者的にも4クール前にラスボス候補のランゴが倒されると先がわからなくなってスリリングな展開と言える可能性も充分あります。
一方、ストマック一族的にはジープ以外には現時点では良いことがありません。ニエルブも「面倒なことになった…」「これじゃ自由に研究できないじゃないか…」みたいな表情に見えましたから兄妹一致団結して大統領たちを何とかする方向で協力するかもしれません。

といっても、それは”現時点”の話なのでそれも含めてどうなるか先がわからなくなったと思います。そこも含めてどうなるのかワクワクします。
ランゴが落ちぶれたのはショウマたちにとってプラスかと言えば、人間に対する理解がなくグラニュートのことも何とも思わないリゼルや大統領の支配下になったことでストマック社の人間狩りが余計に苛烈化して被害が拡大する可能性もあり得るでしょう。
ニエルブやグロッタも今は反発していても、リゼルたちのやり方の方が自分にとって都合が良いとわかって鞍替えしてストマック一族の内部分裂が悪化する可能性もあり得ると思います。

いずれにしても既存の秩序がめちゃくちゃになるかと言うと、それもそうとは限りません。
リゼルが飽き性であることは今回も強調されていました。
ある日、突然「飽きたから止める。ジープもストマック社もどうでもいいや。会社を手放すなら自分たちでまた運営する? 勝手にすれば」とだいたい元通りになる可能性もあり得ると思います。
どこがどうなって、どのゴールにつながって、終わったのか何が残るのか、リゼルにしがらみが無いがゆえに先が読めない展開です。
下手をすると「回り回って一周して、リゼルが出てくる前の状況に戻ってきただけ」と徒労気味になる可能性もあり得ますが、展開が停滞するよりかは徒労の方が良いと私は思います。
少なくとも香村さんに関してはそういう”賑やかし”みたいなことができないことがシリーズ構成としては欠点の一つだと思っていたので個人的には進歩じゃないかと期待しています。

■古いフォームの活用
・今回のバトルはザクザクチップスなど古いフォームの活躍が中心でした。久しぶりに見れて楽しかったです。グルキャンもすっかり耐久用として定着しましたね。
大した敵じゃありませんでした上位フォームは身体の負担も大きいようなのでちょうどいい使いどころだと思いました。

・ヴラムの方は透明化の使い方が面白かったです。
弓を上空に先に撃ったときは、普通の時間差攻撃かと思いましたが、実際はそれより高度な内容で驚きました。発射した矢もジェリーで透明化できるんですね。ラキアの台詞に「本当だ!」と心から納得できました。

■そんなのあったんだ…
・敵に攻撃され下に落とされたときにゴチゾウがザクザクチップスの剣をキャッチしていて「偉い!」と思いました。健気にがんばるゴチゾウはいつもながら可愛いです。
ところで腕みたいなの生えてるけど、これ何?と不思議に思いながら見ていました。どうも
「ゴチゾウホルダー」という商品のようです。そんなのあったんですね。初めて知りました。序盤に発売済みだったようです。
まぁ「『セットしたゴチゾウがメカ腕を使えます』ってベルトにくっついたままで何をしろって言うんだよ!」ってそりゃまぁ無理難題ですよね。今まで出番が無かったことも納得です。むしろ今回上手く使えただけすごいと思います。


次回はバイトの仕業?で絆斗とラキアの手がくっついて離れなくなって強制的に一緒に行動させられるシチュエーションのようでした。そこだけ聞くと戦隊でよくやってるエピソードって感じですね。
ストマック一族の方がバラバラになりそうですし、ショウマの側はチーム感や利益関係と関係ない仲の良さを強調していくつもりなんでしょうかね?
私は良いと思います。対比としてわかりやすいですし、寄り道気味だったビターガヴ編に仲良くなるきっかけとしての意義を持たせることにもつながると思います。
脚本は初登板の内田裕基さんなのでやや不安です。ガッチャードの人というイメージで特に良い印象が無いんですよね…

駄菓子屋の人も再登場するようでした。
そういえば意味ありげに出てきた割に特に回収されてませんでしたね。最初見たときは「行方不明」という単語に反応していたので「この人も知り合いに行方不明者=あのダチョウ倶楽部に人プレスにされた人がいて、バイト発見のための情報源になるのかな?」なんて考えましたが今回はどこにもつながりませんでした。
冷静に考えてみれば、「あの駄菓子屋の人もダチョウ倶楽部とは別の闇菓子バイトである」という可能性はあり得ますね。行方不明者に反応していたのも「俺が犯人だってバレたのか?!」とうろたえていた可能性も考えられます。
それとも「ショウマと親交を深めた後に人プレスの被害者になる」とか、また別のところにつながるのでしょうか?
こちらも先が読めませんね。






コメント

4 件のコメント :

  1. 感想お疲れ様です。
    味方のゴタゴタは早く終わって欲しいに限りますが
    敵の内部分裂は展開が読めないという点や話が動くという意味でも
    話の面白さに繋がるとは私も思いますから同意見です。
    ただきっちりけじめは付けて欲しいというのは
    一人の視聴者としての感想になりますね。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      「けじめ」というのが、話の区切りや展開ごとの明確な結末という意味でしたら有る方が良いと思います。
      3クール以上の連続ドラマでは全体に渡る展開も、6話ごと、1クールごとなど短期的なスパンの区切りもどちらも重要だと思います。
      長期に渡るストーリーは話数が多い作品の華ですが、短い区切りも用意しないと「話にメリハリが無く、ダラダラ続いている」とか「ずっと同じようなことをしてる気がする」みたいな印象が出やすくなりマイナスの影響が強くなると思います。
      新展開や状況の変化も出したら出すだけで収拾をつけないまま次の展開が出てくるようだとこれも「やりっぱなし。投げっぱなし」というマンネリに見えるので、展開に適宜きちんと一区切りつけていくことは重要だと思います。

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  2. 感想お疲れ様です。
    おそらく駄菓子屋の人はショウマの母親つながりだと思います。
    ショウマがお店の品揃えを見て「好きなものばっか」と口にしていました。
    ショウマの好きなもの(優先的に食べていたもの)は母親から聞かされていたお菓子なので、ストマックにさらわれてからも度々お菓子のことをショウマに話していたことがここにつながるのではないかなと。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      香村さんがわざわざ意味のないリアクションをさせるとは考えにくいので、その線の可能性が高そうですね。絆斗の親族探しの前フリにもつながりますし。

      関係者だとして、悲劇かハッピーエンドか、どういった方向性に進むかは選択肢が広そうです。

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