『仮面ライダーガヴ』 第12話「ドーナツがつなぐ絆」:感想

2024年11月24日
■対立は特に無し
・ガヴの正体がショウマであることはあっさり明かされました。
ショウマがガヴだったと知った絆斗も予想はついていたので反応も常識的なもので特に揉め事にはなりませんでした。現状だとあっさりした展開でした。
まだ絆斗がショウマがグラニュートとのハーフだと知る展開は残っていますが、揉め事になる気はしません。「グラニュートは全部殺す→悪いグラニュートは殺す」の葛藤があるくらいかなという印象です。

・現状だとストーリーの中心はショウマのようです。
ヴァレンが自分と同類のグラニュートではなく改造された人間だったことを知ったことで、ショウマが「自分は人間じゃないから受け入れることはない」と認識を改めて固めることの方に今回も力が入っていました。
古典的仮面ライダー的存在であるショウマの方がメインで、異形の力を力として使っている平成的仮面ライダーの絆斗はサブなんですかね。

・個人的には両方の関係性をバランス良くやってほしいと思っています。
特異な身体のおかげで生き残ったショウマと、たまたま死ななかった後に改造を受けて普通じゃない身体になった絆斗の死生観の違いは面白かったです。
「生き残ったからには何かしなければ!」と生き残った負い目で戦う意義を求めるショウマと、「戦うためにこんな身体になったからには戦わなければ!」と思いつめてる絆斗で身体の違いが戦う理由にも直結しています。今後も掘り下げていってくれると大きな展開がなくともキャラ中心のドラマだけでもやっていけそうです。

■謎の頭痛とフラッシュバック
・絆斗の母親がグラニュートにさらわれたという話を聞いているショウマに謎の頭痛とフラッシュバックのようなことが起きていました。
ショウマが絆斗の母親を襲ったグラニュートなのかとも考えましたが年齢が合わない気がします。ショウマの母親が人間で存命だったから「ショウマは実は数百歳」とかは無いはずです。
ショウマが犯人の方が絆斗との揉め事の火種にはしやすいでしょうけど、最低でも誘拐犯と殺人幇助となると因縁用としては罪が重すぎて扱い難いでしょう。
あり得るとすれば「あの赤ガヴは元々別のグラニュート=絆斗の母親を襲ったグラニュートのもので、それをガヴが無いショウマに移植した。それがデンデの行った改造手術の実態。『ガヴが無いからショウマは眷属を生み出せない。ならばガヴを移植すればグラニュートとして健全になるのでは?』という発想で行われた。ショウマのフラッシュバックは移植元のグラニュートの記憶」とかでしょうかね。

■ゲストは相変わらず薄味
・香村さんの担当回なら違いがあるだろうか?と少し期待していましたが、ゲスト関連は今回も薄味でした。
事件の導入以上の役割を感じません。既に回収済みの被害者は救えないのでゲストだけ救ってもカタルシスが弱いことはガヴの構造的欠陥ですね。
とはいえゲストがいないと事件の導入や話の変化をつけづらいので何か上手くバランスを取る方法を考えてあると思いたいところですが現状だと成果は見受けられません。
メイン回以外を捨て回にしがちな香村さんだけに不安材料です。

■仮面ライダーヴァレン・ドーナツフォーム
・チョコからのビジュアルの変化は少なめでしたが、戦い方は変化が多くて面白かったです。
敵の攻撃を跳ね返したり、ドーナッツは弾力が強調されていました。ドーナッツというより浮き輪みたいなイメージで個人的には不思議でした。
私は油を使ったもの全般が好きじゃないのでドーナッツを全然食べないのですが、最近のドーナッツはふわふわな食感のものが主流だったりするのでしょうか?

・アクションはデザインと位置的に肘を使う動きが珍しかったです。
見るからに強そうですけど当たるとマジで危ないせいか肘は基本的に使わないんですよね。
必殺技は今回はドーナッツで挟むホールド技でした。最大火力のガトリングを当てるのに使えるのは説得力があるしコンビネーション感もあって良かったです。
銃を腰につけたまま起動するところも個人的にはお!と思いました。必殺技のときだけ武器を持ち出すの不自然で好きじゃないんですよね。

・ポテチ剣のチョココーティングも面白かったです。
チョコにはそれほど硬いイメージはありませんが、ポテチそのままよりは強度が上がりそうな感じはします。
有効かどうかはさておき戦い方のバリエーションが増えるのは大歓迎です。特にフォームチェンジではなく強化フォームがメインになると同じフォームを使う機会が増えますからね。バトルも単調になりがちです。
最新の強化フォームでないキャラでもチョコをかけたりしてサポートしたりできればバトルが豊かになるでしょう。


次回は逆恨みしたシータとジープがショウマに襲いかかってくるようです。
今回、ランゴのエージェントが二人をつまみ出すだけで連れ帰ろうとしなかったことが不思議でした。そこの説明もあってほしいです。
新フォームで長柄の斧を振り回していたので個人的にはアクションにも期待しています。流れ的にはやられ役になりそうですけど…







コメント

2 件のコメント :

  1. お疲れ様です。
    フラッシュバックが赤ガヴ移植によるものという考察で、
    個人的には10話でケーキ屋の行方を探っていた時、絆斗がショウマに「犬かよ」と言っていたのも引っかかっていましたが、赤ガヴの元の主が例の犬モチーフっぽいグラニュートだった場合、その説明もつく感じがしますね。
    「1体のグラニュートが色々な人間の姿に化けられる」逆バージョンだったりするのかな?と思いましたが、貴方の説の方がよほどしっくりきます。
    ゲストは4話までの、主要キャラたちの心理描写のためにも強く活かされる感じが続けば、より良かったと思いますね…。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >個人的には10話でケーキ屋の行方を探っていた時、絆斗がショウマに「犬かよ」と言っていたのも引っかかっていましたが、赤ガヴの元の主が例の犬モチーフっぽいグラニュートだった場合、その説明もつく感じがしますね。

      なるほど。私はショウマの食事への関心か、グラニュートは身体能力だけでなく嗅覚も人間より優れているからかと思って深く考えませんでしたが、そういう可能性も有るかもしれませんね。

      >ゲストは4話までの、主要キャラたちの心理描写のためにも強く活かされる感じが続けば、より良かったと思いますね…。

      ゲスト中心ならあれくらいはやっていってほしいですね。
      ただ、その場合にはゲストに大きく時間を割かないといけない問題もあるのでゲスト軽視もどちらもバランスが難しいです。
      ゲスト無しでメインキャラと敵だけで回せるようになった方が作品の方向性的には無駄がない気がしますが、被害者がいなくなると敵対する理由がぼやけてくるのでこれもバランスが悪いんですよね…
      何か良い手を打ってくれると良いのですが。

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