『仮面ライダーガッチャード』 第10話「炎の京都!-悲恋・ケミー雷電事件-」:感想
■これまでのお話を気にしなければマシなほう
・今回はそれなりにヒーローをやっていたり、野生の犯罪者ではなく凶行にそれなりに背景があったり、お話自体はマシなほうでした。
ただ、これまでの話と脈絡がないところが問題でした。今までケミーケミーしか言ってなかった宝太郎が「ケミーだけでなく人間も救おうとしている!」と称賛され出したり、「人の心が感じ取れるんだ!」とか見に覚えのないことを言われたりしていて戸惑いまくりでした。
・人の心を読めることを大前提として受け入れるにしても宝太郎は誰の心を読んでいたんでしょう? 聖さんなのか、カジキなのか区別がつきませんでした。
普通に考えると1話でわざわざリンネを付け回してから錬金術師であることに気づいた宝太郎に無条件読心能力なんて持ってるはずがないので「ケミーと融合した人間の心も読める」だと思われます。
ただ、聖さんだとすると読んだ上でカジキに任せる理由がよくわかりません。理由は明確な上に発狂してるので心を読んでも「信じてたものに裏切られた! みんな消えちまえ!」という衝動で埋め尽くされていると思います。宝太郎は聖さんのこともよく知らないのになんでカジキで説得すればいいと思ったのか理由がわかりません。
カジキの心を読んだのだとしても、このまま倒すだけだと聖さんが壊れたままでカジキが悲しむだろうということは親友なら心を読むまでもなく想像できることだと思います。
いろいろ考えてみても心を読める能力を出す意義がよくわかりませんでした。別にそんな能力付け足さなくても「親友のために体を張ってがんばる宝太郎」で済む気がするんですけどねぇ。
■人権無視の錬金術師を許すな!
・カジキたちの記憶がほぼ一日分消えてることに唖然としました。
ケミー関連をピンポイントで消す、というか「あの時あの場所でなんか見た気がするけど何だったかを思い出せない」くらいのケミーの存在をぼやかす処置なのかなと思っていましたが思っていた以上に雑で強力な記憶消去でした。
個人的にはこの設定は矛盾していると思いました。それなら「仮面ライダー」の記憶も残らないと思います。なんで聖と出会ったことは忘れるのに仮面ライダーは覚えてられるんですか? 今回の内容が仮面ライダーと連呼する内容だったのにこれはお粗末だと思います。
矛盾を無くす方向で真面目に考えると「記憶消去できてない目撃者がいるからだよ!」という話になってこれも機密的には大問題です。次回の調査官は宝太郎ではなく先生たちを調査するべきでしょう。
・目の前のUFOと三姉妹が目に入らないのもヤバいと思いました。
UFOが見えないほどの遠くから広域で記憶を消してるのでしょうか? それもかなりヤバいと思います。
・バトル面でも酷かったです。
一般人のカジキや聖がいるのに退避もさせずに棒立ちでガッチャードのバトルを見学してる錬金術師たちは正気を疑いました。こいつら「どうせ後で記憶消せばいいし、何なら死んだら記憶を消す手間もなくなるしな」くらいに思ってませんか?
いつもなら「何がガッチャードだ?! マルガムは私が倒す! それが錬金術師の使命!」くらいに積極的に仕掛けるくせにお話の都合で前半は見学しっぱなしなことも異様でした。
最後の刀に至っては意味不明で呆れました。避雷針にしたいならそこらにもっと適した鉄骨や避雷針があるでしょう。ひと目見てわかるほどに異常な光景でした。脚本段階では最後のバトルは映画村の中で戦ってる想定だったんですかね? それなら刀を使うのもまだわからなくない気がしますが。
■ゴルドメカニッカ
・今回はアクション全般が比較的良かったです。
最初の変形すらしないで分解結合を繰り返すスチームホッパーのキックを見たときには今回もダメかと思いましたがダメなのはあれだけでした。
ゴルドメカニッカのワイルドモードの活用してハサミで切りながら近づいてからキックでトドメは間にワイルドモードを挟む意義が感じられてまともだと思いました。今までの謎変形を挟むのが異常なだけでこれが普通ですよねぇ。
・最後のバトルの必殺技に弓を使うのは強引だと思いました。
腕がゴテゴテしていて見るからに弓を引きづらそうでしたし、その腕についてる大砲は飾りか?とツッコミたくなりました。武器を使わせる気ならなんでこんなデザインにしたんでしょう?
■ヒーケスローズ
・デザインは使いまわしが酷いと思いました。
頭がブシドーで肩がゴリラで腕がマリナーの流用のようでした。腕はそれらしい分だけマシなほうで肩は無個性だからまだマシですが、兜は関連性がなさ過ぎてダメだと思います。モチーフから考えると薔薇や消防士をあしらったデザインが適切でしょう。せめて灰色に塗って消防士のヘルメット風にするくらいしてほしかったです。
・キックはそこそこかっこ良かったです。
水平蹴りをウォーターカッターになぞらえていてキックの動作に意味が感じられました。薔薇も目くらましからの予備動作が長いが見えてからでは回避しづらい範囲攻撃でちゃんと意味が感じられました。
次回はまたゴテゴテした新フォームが登場するようです。
見た目が派手だからゴルドメカニッカが強化フォームなのかと思いましたが違うっぽいですね。レベル10のカードもまだ使わないみたいですし。単にゴテゴテしたフォームも出すようになっただけみたいです。
脚本は次回もまた長谷川さんのようです。しばらく長谷川さんで行くのかなと思っていたら内田さんを挟んで。じゃあここからローテーションなのかなと思ったら長谷川一人になって、内田さんはyoutube配信のレジェンドのほうを書いています。相変わらずシリーズ構成の比重が全然わかりません。何がどうなってるんでしょう。
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