■ルール不明のバトル
・神様との最終決戦は何をどうすれば勝ちなのかが全くわからない糞バトルでした。やっぱり途方も無い存在との決着をつけるのは無謀でした。
そもそも神様なんてどうやって倒せばいいのか私にはわからなかったのですがスタッフにとっては自明の理だったようです。きっと”ゼンカイ脳”ならわかることなんでしょうね。

・じゃんけんの意外性の無さはかなりヤバかったと思います。
それは物理的に倒すことを大前提にしていないと成立しないサプライズだと思います。スタッフは賭けごとを題材にしたフィクションやホビーバトルに世界の命運をかけるホビーアニメを見たことがないようです。そういう作品を知ってる身には「じゃんけんで世界の命運を決める? 普通じゃん」としか思えません。

・これがたとえばステイシーが言い出すんだったらまだ文脈が生じたと思います。
今までずっとバラシタラより偉くなるとか倒すとかばかり言ってきた人ですからね。じゃんけんで決めればいいなんて気の抜けた考えができるようになっただけでも大きな変化と言えたでしょう。

■ドラマも曖昧
・神様の心境も理解しようがありませんでした。
本当は消したくなかったんだとか言われても、「じゃあ消すなよ」としか返しようがありません。消す理由があるから消すんじゃないんですか。

・「以前はそういう発想がなかった」という話ならもっと態度の変化や学習過程を描かないとドラマが成立しないと思います。
今回介人に言われて「そんな手があったか!?」みたいな意外な表情を見せたり、ゲゲ時代からゼンカイジャーの言動に対して関心するような素振りを見せていたりしないと伝わらないと思います。

・世界観から考えてもそういう話のほうがスムーズだったと思います。
「世界同士が交わり、人が交わることでゼンカイジャーが生まれ、ステイシーも変わった」という流れなんですから、孤独な神様が介人たちと関わることで変化するのは何もおかしくないはずです。人間的価値観からすれば「そんなことも思いつかないで世界を消そうとしてたのかよ!」と馬鹿馬鹿しく思えることでも神様にとっては考えもしなかったことであってでもおかしくないと思います。そういうのが異文化ってものの性質の一つだと思います。

・神様も理解できないし、こんな神様を放置する介人も理解できませんでした。
「神様の楽しみ」に翻弄されたのに「もっと世界を作って愉しめばいい」って正気とは思えません。遊び半分で平行世界同士のバトルロイヤルとか始めたらどうするつもりなんでしょう? キカイトピアvsゼンカイトピアの生き残りをかけたバトルとか始められても「神様楽しんでるねー よーし! ジュランたちとどちらが生き残るか殺し合いだー!!」と肯定するつもりがあるんでしょうか? とてもそうは見えませんでした。

■何からの旅立ち?
・最後に介人が旅立つことになって、普通に展開についていけませんでした。今まで介人はどこかに行きたいなんて素振りを見せたことありましたっけ???
ヤツデを見捨てない優しさとかも全然ピンと来ませんでした。年老いた祖母を見捨てるのが普通なんでしょうか? 介人に一人で生きられる生活能力があったようにも見えません。世界初のことをやろうとしてスカイツリーからバンジージャンプしようとした人ですよ??

・しかも両親に言われてやる形になっていたことがまた不思議でした。
それは介人自身が決断しないと意味がないんじゃないでしょうか? 明らかに両親にコンプレックスを抱えている介人が両親に言われて旅立つのでは主体性を感じません。言われたことをやるだけでは介人にとってむしろマイナスに働く可能性のほうが高い気がしました。

・ジュランたちが同行するのもどうかと思いました。
これがたとえば、いざ旅立つ!となったときに介人が「でも一人だと不安だな… ゼンカイジャーのときはみんなに助けられてたんだな」なんてボソっと不安を口にしたなら「ゼンカイジャーのときに培ったもの=介人自身の成果」が介人を助けることになって助けられるのも介人の人生でいいんじゃないかと思えたかもしれませんが、呼ばれてもいないのについてくるのではパッとしません。特に両親に言われて旅立った直後では主体性が欠片も感じられなくなってしまい、「あぁ介人はこの後も流され続けて、誰も助けてくれなくなったときにそこで終わるんだろうな…」と暗い将来を感じてしまいます。
真面目に考えると、たった一人で改造された不自由な身もものともせずに異世界を渡り歩いて妻を見つけ出して帰ってきた父親との対比で更にみじめです。

・ジュランたちの掘り下げが全くなかったこともマイナスでした。
ジュランたちは介人を助けてる場合なんですかね? 自分のことに集中したほうが良いんじゃないかと不安を感じました。
特にブルーンとマジーヌはキカイトピアで自分なりにできることを見つけていたっぽいだけに冒険についていくことは前進ではなく、後退しているように感じました。ま~た差別意識を強めていて完全に終わってるガオーンとおじさんのジュランはともかくブルーンとマジーヌまでついてくることは良いことのように思えませんでした。


・最後まで悪い意味でゼンカイジャーらしい展開で終わってしまいました…
良いところは特に出ず、悪いところも予想の範疇なので最後の最後まで来ても「うん、だろうね… ゼンカイジャーだもんね」と諦めの心境になってしまう箇所が多かったです。
全体の感想は後日、全体感想の記事で改めて書くつもりです。