仮面ライダードライブ 最終話(特別編)「ゴーストの事件」:感想

2015年9月27日

・今回は本編終了後の次回作のゴーストへの橋渡しのための特別編でした。
脚本は本編初登板の毛利さんでした。そつのない良いお仕事だったと思います。初登板の特別編としては上々でしょう。
特につなぎ方が良かったです。初登場の敵組織の説明にかこつけてチェイサーやマッハのノルマを済ませていてスマートでした。アクションが少なかったことは残念です。

■現さん
・ちょっと別人で綺麗な現さんって感じでしたけど、本編でもあんな立ち位置があっても良かったなと思いました。刑事としてもベテランで年長者という立ち位置が本編で活かされることはありませんでしたからね。特状課メンバーの影の薄さは本編の心残りだったので少しでも解消されて良かったです。

■霧子
・一方、霧子は残念なままでした。毛利さんの脚本でも捕まってぴーぴー泣いてるだけのヒロインでしかありませんでした。あっさり捕まっててびっくりしましたよ。せめて現さんが撃たれた状態に人質にされて、そのままだと現さんが出血で死んでしまうから霧子が身代わりを申し出たとかどうにかならなかったのでしょうか。

・逮捕のシーンも私のイメージだと、「進ノ介が注意を引いた隙に霧子が犯人を蹴り倒し、犯人が落とした拳銃を拾おうとしたところを進ノ介が威嚇射撃して制圧」という流れになるように思えました。霧子の驚異的な身体能力や強化靴はどこに消えたのでしょうね…
最後まで霧子のイメージのギャップには苦しめられました。

■パラレルワールド?
・進ノ介の結論を聞いて、「俺の知ってるドライブと違う?!」と思いました。
「『真の悪とは人の心であり、決して無くなることはないけれどそれでも俺は逮捕し続ける』と覚悟を決めることで進ノ介の止まっていた時が動き出した」ということでしたが、進ノ介が立ち止まっていた理由はそんなことではなかったと思います。

・進ノ介は早瀬に重傷を負わせてしまったことを悔やみ自分に自信を失っていたのであって、「いくら逮捕しても悪党がいなくならない」ことに悩んでいたわけではないと思います。そういう理由で悩んでいたなら、ロイミュードが108体しかいないという点に強く反応していたはずです。

・前回(本編最終回)でもそうなんですが、進ノ介が「悪いのは人の心」と最終回で今更思うことが個人的には納得がいきません。私は個人的には考えるまでもなくそれが当たり前だと思っています。まして殺人など凶悪事件を主に扱う捜査一課にいた進ノ介なら、犯人の人間性を疑うようなショッキングな事件の経験があってもおかしくないはずです。本編外で進ノ介が逮捕した西堀もそういう人物だったのではないでしょうか? 見ていないので何とも言えませんが、犯罪心理学者が犯罪を起こすことはまさに心の有り様の問題のように思えます。
進ノ介が性善説を信じている理想主義者というふうには描かれていたことはないと思いますし、この発想が進ノ介らしくない考え方に思えてなりません。

・今回の特別編は、初登場であることやゴーストの紹介がメインの特別編であることを踏まえると良かったと思います。ただしドライブの一部かといえば、違うように思います。毛利さんの考えるドライブであって、本編のドライブとはパラレルのように感じました。

■ゴースト
・本当に顔見せだけでした。アクションやギミックはあまり印象に残りませんでした。
印象に残ったことは敵の透明化のほうでした。あれは目玉要素なんでしょうかね?
カブトのクロックアップのように「目には見えないけれど今もあなたの近くで戦っているかもしれません」という感じなのかなと思いました。モチーフの幽霊らしくて良いかもしれません。
今回の内容だと「ゴーストかっこいい!」とか「ゴースト強い!」という印象はなく、ゴーストの紹介はこれでいいのか少し疑問に思いました。ウィザードの鎧武の紹介もこんなものでしたし、控えめになるのは仕方ないんでしょうかね。


コメント

8 件のコメント :

  1. 強化装備に関しては、クリムが一緒に回収していった可能性がありますが、さすがにあっさり捕まりすぎですね。

    ゴーストは剣のデザインがかっこよかったです。

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    1. 私は靴までは回収していないと考えています。コアドライビアも変身システムにも絡んでいませんので。靴まで回収するなら警察の対ロイミュード装備も回収しないといけなくなり、それは現実的に困難だと思います。
      どちらにしてもあの程度の相手に霧子が無抵抗になるのは不思議でした。大した相手ではないように見えたのですが、素手で人を殺せるような凄腕だったのでしょうかね。

      剣は幅広でかっこよかったですね。サイズが大きいのでアクションに支障がないか気になっています。

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    2. 今回、主人公がドライブを改めて卒業して、ベルトさんに頼ることをやめたので、そういう意味では良かったと思います。

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    3. そこは私はよくわからないところです。
      そもそも性能面以外で頼っていた印象が私にはありません。友好的な協力関係でしたし、実力を引き出すためにも信頼できる相手を信用して任せることは当然です。
      精神的に、という点では事例が少なすぎて不透明だと考えます。ベルトさんに相談することはありましたが、他に相談するのに適した相手がそもそも見当たりませんでした。進ノ介はチェイスのコピー元の人に「お前友達いないだろ」と言っていましたが、劇中だと進ノ介も友達が見当たりません。早瀬は怪我だの秘密だの役者さんの都合だの、いろいろな理由で空気でしたし、特状課メンバーは職場外での関係は見受けられませんでした。相談するのに最適な相手=精神的支柱とは限らないので、ベルトさんが精神的に替えの効かない存在だったのかは不明だと思います。
      頼りにしている程度に私には見えたので、今回依存していたような言い方だったことは不思議に感じました。

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  2. 他の感想ブログで「ちゃんと『仮面ライダードライブ』の最終回だった」という感想を見た後だったので、
    それと真逆の感想になってるのが面白かったです。

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    1. それは何よりです。多様性と解釈の違いは尊ぶべきことだと思います。

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  3. 最後の最後でまた色々よく分からない感じでしたね。ネタバレになるかもしれませんが、サプライズフューチャーでは進ノ介とクリムが親子のような関係性で描かれていたので、それを意識したのかな?と思いました。本編では感じられませんでしたが。霧子は本当に残念でしたね。ボルトロイミュードの時には進ノ介と共にロイミュード人間態に立ち向かっていっていたのに、まさかこんな姿で終わるとは…とがっかりです。

    人間の悪性については最後まで納得できませんでした。ジャッジやペイント、ブレンなどのコピー元が悪人だったとは描かれていなかったと思うのですが。かといってロイミュードが人間の悪性を増幅させるとすると結論が変わってきてしまいます。「正義じゃなく市民を守る」と決意していた時もあったと思うのですが、なかったことになったのでしょうか。

    ゴーストはなんだったんでしょう?あの程度のためにわざわざ1話使う必要があったのでしょうか?個人的には無理に本編で世界観を繋げようとするのは陳腐に感じるのであまり楽しいものではありませんでした。

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    1. 進ノ介とクリムが親子、そうなのですか。本編だと友達や仲間という印象です。
      霧子は本当に残念です。従来とは違う役立ち存在感のあるヒロインになってくれるかと期待していたのですが…

      最後の結論についてずっと考えているのですが私も未だにわかりません。
      安田大サーカスロイミュードの悪徳社長や恋人を殺してロイミュードで忘れた人、それに仁良やコップキラーなど人間の悪党はたくさんいました。人間のほうが邪悪なんてことは作中でも自明の理だと思っていたので結論として持ちだされるとは思いもよらないことでした。進ノ介が何を考えているのか全然わかりません。

      ゴースト、というか次回作への橋渡しに関しては私はノルマだと割りきっています。
      1つの作品『ドライブ』として出す必要があるかと言えばありません。出るのはあくまで商業上の都合です。次の作品にも興味を持ってもらいたいという意向は理解できるので、ノルマと割りきってあまり気にしていません。1、2話減るという弊害はありますが、4クール作品の場合話数が少し減っても始めからそれが織り込み済みなら問題はないと思います。

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