『キミとアイドルプリキュア♪』最終回まで見終わって:総合感想

2026年2月7日
『キミとアイドルプリキュア♪』を最終回まで見終わったので感想を書きたいと思います。
*必要に応じて随時ネタバレがあります。


一言まとめ

前期EDは素晴らしかった。

「アイドル要素は邪魔でしかなかった」と感じるいつものヒーローもの。だがただのプリキュアとしても出来は良くない。

大半の要素が1話がピークであとは右肩下がり。作品全体は平凡で大きなマイナス点は無いのだがそのせいで実態以上に印象が悪くなる。

個人的にはこの無気力さの塊を”作品”と呼びたくない。


良かったところ

前期ED

・前期EDだけは手放しで褒められる内容でした。
いつまで生きてるかわかりませんが、公式のED映像切り抜きのリンクを貼っておきます。





・キミプリに人気があるとすれば9割はこのEDのおかげだと思います。抜群に出来が良い!
本編は…特にこんな感じではありません。従来の必殺技バンクの代わりにこういうCGライブが入るんですが、そのクオリティはこれの70~80%くらいでした。
ピカチュウショック対策とかの関係なのか、このEDと同曲で映像も流用してるであろう3人必殺技ですらフレームレートが落ちていてEDよりも動きがぎこちなく、いまいちな映像になっていました。

・そして残念ながらその後出た必殺技ライブも後期EDも前期EDの出来栄えを超えることはできませんでした。
後期EDは別に悪くはありませんが、かなり普通のプリキュアEDクオリティでした。前期EDみたいな出来栄えを期待していると裏切られると思います。


残念だった点


他に良いところは特に無い

……良かったところは以上です。
あとは「平凡」「特に面白くない」と思うような要素で概ね構成されています。
退屈や単調といった点を除くと大きなマイナスも無いのですが、プラス要素も特にありません。
私が想像する一番楽しいキミプリの見方は「1話だけ見て、あとは前期EDだけ飽きるまで繰り返し見る」ことです。
第一印象や初期設定が面白さの99%です。映像面でもストーリー面でもキャラクター面でも1話がピークで後は下がる一方なので1年全49話という長期スパンがマイナスにしか働いていません。
あとはせいぜい追加戦士周りとイケメン周りに個人的な興味があれば、というところでしょうか。

・残りの文章は「如何に内容が薄かったか」と「構造的欠陥」について主に触れていきます。


アイドル要素はお飾り

・キミプリと言えば「アイドル」が特徴です。
タイトルにも「アイドルプリキュア」と入っているし、主人公たちも変身した姿でアイドルとして一応活動します。
ですが内容は全然ありません。
基本的には「浄化必殺技をライブに見立てる」「通常必殺技のパンチを『グータッチ』と言い張る」だけです。これがほぼ唯一のまともに実装されたアイドル要素です。
「これのどこが”まとも”なんだ?」と思った方はキミプリに向いてないので安心してください。「あれとかこれとかもっとやることあるだろ!」と終始イライラすることになるでしょう。

・スタッフが基本的にアイドルをやる気がないのは2話の時点で明らかでした。
2話の内容は以下のようなものでした。
「1話で怪人を倒した主人公のライブ(浄化必殺技)の映像がネットに上げられ、それを見た人たちにアイドルとして持て囃され、主人公の周りの人たちから『キュアアイドル可愛い!』『ファンになっちゃう!』とか声が聞こえる度に主人公が『照れるな~』『いや~、それほどでも~』みたいにアイドル気取りになって浮かれる」
「しかし2話の怪人を生み出した被害者が主人公の友達で、街への被害も出たことから『私はただのアイドルじゃない。光で闇を照らす救世主アイドルプリキュアなんだ!』と覚悟を引き締めて終わる」
どう見てもヒーロー寄りですね。”ただのアイドル”を下げてますし。
実際、その後のメインストーリーでも各話エピソードでもアイドル関連のやる気は全く感じられませんでした。
アイドルならアイドルが集まるイベントへの参加とかファン関連とか録音、撮影、レッスンなどやれるエピソードはいくらでもあったと思うんですが、アイドル関連のイベントはほとんどありませんでした。
なにせ”ライブ”を本編内でまともに行ったのが最終回だけでした。それも「ED映像をライブに見立てる」というもので一般的に期待されてるような内容ではありません。


ヒーローものアイドルの相性の悪さ

・作品としてはヒーローものとしての要素とアイドルという職業の相性の悪さが目立ちました。
「ヒーローとアイドルのやることが被っている」
「アイドルと”暴力”が普通に相性が悪い」
「ヒーローものとして考えるとアイドル要素がお遊びに見えて邪魔にしかならない」
この3点が特に致命的でした。

・最終盤になってからは突然「仲間も周りの人もファンの人もラスボスも! ”キミ”を私たちのライブで笑顔にしたい!」とアイドル要素を強調し出しましたが、ヒーローものが基調だったせいで意味を成しませんでした。

仲間を助けたい。周りの人に笑顔でいてほしい=ヒーローとしては普通。

敵でも救いたい=プリキュアでは極めてありきたり。

と、作品側が「アイドルだからこうするね!」と言い張っていることがどれも「それってヒーロー/プリキュアじゃない?」で終わってしまう内容で構成要素が真っ向から潰し合っていました。
こうしたいなら「ヒーローでアイドル」じゃなくて「戦うアイドル」にするべきだったでしょう。

・主人公をヒーロー気質にしてしまった時点でアイドル要素は基本的に破綻していたと思います。
アイドルとプリキュア(暴力)の相性が普通に悪いからです。
ラスボス戦が顕著でしたが「キミを笑顔にしたい!」と言いながらやることが殴りかかることでは好感を持つどころか正気を疑います。
戦い以外の提案をいくらしても敵が望むから仕方なく戦う非戦派や、戦う意義も目標も全ての自分のペースで決めるマイペース主人公の方がアイドルという要素には合っていたと思います。

・ヒーローものとして見ると今度はアイドルが邪魔にしかなっていませんでした。
アイドルをやる必要性が無いため遊んでるようにしか見えません。
悪いことに序盤に掲げられた目標が「怪人を浄化すると手に入る収集アイテムをたくさん集めて、妖精の国を復興すること」でした。
このアイテム集めが終わったのはなんと全49話で44話になってからでした…
スイプリみたいに敵に奪われるとかそういうトラブルも一切ありませんでしたし、主人公たちが積極的に集めようとしたりすることもありませんでした。
ヒーローとしては無気力過ぎて時間が経つほど好感度が下がってしまいます。
そもそも収集アイテムを集める方法が「怪人を浄化すると手に入る」だった時点で詰んでました。初期設定から間違っています。
その上、中盤までのアイドルとしてやる活動が基本的に「化粧品やアイドルグッズを扱っているプリティホリックの宣伝やイベントに参加すること」だったため、余計に正当性が怪しくなってしまいました。
ヒーローとしては寄り道にしか見えないのはもちろん、アイドルとしても「それって広告塔や芸能人がやることで”アイドル”が主にやる活動じゃないと思うんだけど?」という疑問の余地が生じて悪いことづくめでした。

・無難に
「敵は人々の負の感情を増幅させて怪人を生み出す。1体1体倒していてもきりが無い。だからアイドルとして多くの人々を明るい気持ちにして怪人化を予防し敵の侵略に対抗する必要があるんだ」とか、
「収集アイテムの入手経路は怪人を倒すことではなく、『人々を笑顔にすること』にする」とか、
そういう設定にすればヒーロー路線とアイドル要素を融和させて丸く収められたことなのにそういう工夫は一切ありませんでした。
じゃあ何のためにアイドル設定を入れたのか、主人公たちはアイドルを気取っているのか、その企画意図もキャラのモチベーションも何一つ提示されないところが何より問題でした。
それがヒーローかアイドルか、どちらを優先するか以前のキミプリの根本的問題 ”無気力”です。



大部分は無味無臭

・1~3クール目の感想でも残念ながら繰り返し書くことになりましたが、シンプルに内容がとても薄かったです。
アイドル要素とか以前にこれも大きな問題でした。
最終回まで見ても「スタッフはこれがやりたかったんだな」と感じる要素が一つもありませんでした。
メインストーリーやメインキャラに制限せずに見渡しても何一つ見当たらないので困ります。
デパプリやスタプリなど基本的に内容が薄い作品は過去にもありましたが、デパプリならローズマリーなどクッキングダム組だけで完結していたドラマのように「スタッフにとっての本筋」すら見当たらないことは格が違いました。
内容が薄いし、やりたいことが見当たらないから「こういう風にすれば良かったのに」という改善案すらキミプリには思い浮かびません。
アイドルものならスマプリみたいにエンタメ路線に特化していたならストーリーやキャラは薄くても評価の余地はあったのですが、実際には最近のプリキュアでありがちな「いつもの場所でいつものメンバーで集まって話してるだけ」の回が多く、イベントも全然有りませんでした。
プリキュアというそれだけでシリーズ化できる確固としたフォーマットに、「アイドルもの」というこれまた単体でシリーズアニメ化される題材を加えたはずなのに普通のプリキュアよりも内容が薄くなるとは放送前は全く想定していませんでした。
悪くなるにしてももっとごちゃごちゃしてまとまりが無い方向になるかと予想していたのですが、実際には常に底が見えていて「この先何をやるんだろう?」という疑問が常につきまとうようなスカスカ加減でした。


取ってつけない方がマシだったストーリー

・ストーリーは無いも同然だったので特に書くことがありません。
メインストーリーは基本的に「救世主プリキュアになったので襲ってくる敵を倒します」ですし、
具体的な展開も「クールの節目に1人ずつ幹部を倒す。その間に特定のキャラのドラマ(主に追加戦士)を挟む」なので極めてオーソドックスな流れでした。
キャラごとの個人的目標や敵側のドラマなどもほぼ無いので実にシンプルです。
ストーリーらしいストーリーは無いと考えて良いでしょう。

・メインストーリーの説得力の無さはもはやマイナスでした。
一貫した話は何も感じられず、その都度取って付けたような展開があるだけでした。
主人公たちが何か言う度に「今までそんな話を一度もしたことないよね。っていうかそれ以前に具体的には何もして来てないよね」と思うような負の積み重ねのせいでむしろメインストーリーをやるだけマイナスが増えていきました。
最終回ではいきなり「光と闇」なんて、プリキュアではありふれたテーマを持ち出してきましたが、定番であるがゆえにかえってキミプリのレベルの低さが目立ってしまいました。
闇を語る主人公が挫折すらろくに経験していないし、そもそもやりたいことや目標が感じられたこともないため、説得力がゼロでした。

・そもそも題材自体に闇を彷彿とさせる面を持つ”アイドル”という要素でやる時点で既に地雷を踏んでるとも思いました。
ファンはいてもアンチやライバルはいない、アイドルに優しい都合の良い世界で綺麗事を言っても説得力がありません。
まして闇に苦しんできたラスボスと論戦するのは不可能です。
「私はずっとクズ共のせいで苦しんできた!(だから世界ごと滅ぼして静寂が広がる平穏な世界にしたい)」という具体的な体験に基づいた切実な願望を持つラスボス相手に「私の周りにはそんな人いないから大丈夫!」では説得どころか逆効果でしょう。
アイドルの黒い面も描く覚悟がないなら触れるべきではない内容でした。
アイドルという要素に無関心だからこんな目に見える地雷を平気で踏めるのだろうなと最終回になってますます呆れるハメになりました。


無気力なキャラクター

・アイドルものと言えばキャラクターが楽しみの中心になりがちですが、キミプリはキャラクターも薄かったです。
どのキャラも初期設定から伸びることが無く、ただ時間が経つほど薄まっていくばかりでした。
特に顕著だったのが3人目のプリキュア、キュアキュンキュンことココロです。
最序盤の時点では「主人公がキュアアイドルに変身してライブしている動画を見てファンになり、1年生ながら学校に『キュアアイドル研究会』という部活を設立した」という作中で最も行動的でやりたいことがはっきりしているキャラクターでした。
私が一番目を引かれるキャラでもありましたが、7話でプリキュアに初変身した途端に空気になってしまいました。
以降は「推し」や「沼」などアイドル用語の解説をするだけの役割に成り下がってしまい、それまでの自発性はどこへやら何もしない子になってしまいました。
この流れなら「握手会やりましょう!」「CD出しましょう!」「武道館目指しましょう!」みたいにアイドルとして高みを目指したり、ファン目線からファンを喜ばせるための活動を積極的にやろうと働きかけたりしそうなものですが、そういうことは一切ありませんでした。
詳しくは各キャラクターについての感想の部分で書きますが、他のキャラは主人公も含めてもっと悲惨でした。
もはや何がしたい人で、今何のために何をしてるのかすらわからなくなることが慢性化していきました。

・キミプリは基本的に内容が薄い代わりにストレスフリーな構造になっているとは思います。
そんなキミプリでどこにストレスを感じたかと言えば、
「面白そうだと思ったキャラクターですら日に日に劣化していくだけでそれを1年間じっくり眺めることになる」ということが一番のストレス要素だったかもしれません。
「最近は『心キュンキュンしてます!』とか『キラッキランラン♪』みたいな口癖か、
『タコさんウインナー!』みたいなテンプレ反応しか見てない気がする…」
みたいに何があったかなと考えれば考えるほど暗い気持ちになることが増えていきました。
冷遇されてるキャラだとレギュラーキャラだろうとこんな印象になることはありましたけど、主人公まで含めて主要キャラのほぼ全員がこんな印象で全員パッとしないから「あいつは優遇されてて良いよなぁ…」みたいな気持ちすら湧いてこないことは異常だと思いました。
メインキャラから脇役まで誰一人まともに掘り下げられた気がしません。
最後の個人エピソード回も、エピローグで断片的に描かれた未来の姿も、どれ一つとして納得感がなく、むしろ「なんでこうなったんだっけ? そんな予兆あったかな?」と首を傾げる部分の方が大きいくらいでした。


シリーズ構成の登板数の少なさ:通常の約半分!

・なんでこんなに中身が無いのかと不思議になるくらいにストーリーもキャラもスカスカでしたが、シリーズ構成の登板数を見ると少し納得がいきます。
シリーズ構成の加藤陽一さんが脚本を担当したのは全49話中10話のみでした。割合にして約20%です。
プリキュアシリーズだとシリーズ構成回はだいたい18話前後で全体の30~40%を担当することが多いですから通常のほぼ半分です。
登板数自体も少ない上にその割合も壮絶でした。
1クール目が5回で全登板数の半分を既に消費し。2&3クール目に2話ずつで計4回、そして”30話の次は一気に飛んで最終回”という有り様でした。
そりゃまともなメインストーリーなんてあるはずもありませんし、キャラもお話も1話がピークであとは下り坂になるわけです。だってシリーズ構成がまるで書いてないんですから。
4クール目に至っては最終回しか担当してないので終盤が一番内容がスカスカになるのも当然です。有終の美なんて期待する方が馬鹿らしかったようです。

・余りにも酷すぎるので「加藤陽一さんってキミプリの時期は怪我や病気で仕事ができない状態だったのかな?」と思って軽く調べてみましたが、全然そんなことは無さそうでした…
放送時期はおろか前年まで遡っても他にもシリーズ構成をいくつも抱えているし脚本も担当していました。ツイッターも普通に更新があったみたいです。


総じて内向きの関係性がお題目と合っていない

・アイドルものだとかそういうあるべき姿を除いて、作品側が提示された内容に絞って考えても構成は良くないと思います。
ウタとカイト、ナナとザックリーみたいに1対1の関係で終わっていて、横のつながりがない関係性がほとんどでした。
パートナーになる存在がいないせいで必要以上に空気になっていたココロはその実害が顕著だと思います。
感情が個人に向き過ぎていて
「好きな相手が1人いれば人生はそれでいい!『推し活・プリキュア』」
みたいなタイトルの方がよほど合ってると思えてくる内容でした。
それじゃダメだとスタッフも思ったから「キミ」に焦点を当てて、
「不特定多数と1対1の関係を結べば実質”みんな”になるじゃん!」と考えたんでしょうけど、それをやるにも1対1偏重の姿勢が邪魔になっていて本末転倒でした。
アイドルものとしては不特定多数に好きになってもらわないといけないアイドルのイメージと違いすぎてストーリー上では「アイドルなのにこの言動?」という違和感を生み、論外でした。

・やるんだったらメロロンがナナやウタに関係を広げていったように
「特定の”キミ”(プリルン)から広がって、他人だった相手がまた別の特別な”キミ”になっていく」
みたいな話にした方がまとまりが良かったんじゃないかと思います。
そういう話ならプリキュア研究会のような趣味が同じ相手が集まる場やザックリーやカッティーのような独りから始まるキャラも活かしやすかったでしょう。
この場合も結局、アイドルという要素が邪魔にしかならないんですが…


デザイン

・デザインは普通に良いと思いました。
見るからに「アイドル要素を入れたプリキュアだな」って感じで特に問題も感じないし、オリジナリティが格別高いとも思いません。
プリキュアというフォーマット自体が固いからこんなものでしょう。プリキュアに見えないものを出す方が問題は大きかったと思います。

・追加戦士であるキッスとズキューンはその分、やや冒険してた印象です。
ズキューンはお姉さん、というより20代前半くらいの大人な感じでこれまでよりもだいぶ年齢を上げた感じがしました。
キッスは地雷系というのかなんと呼ぶのが適切かわかりませんが、抑えめのピンクと黒の組み合わせは今までのプリキュアではやらなかった系統でした。
名前のとおり、蠱惑的な演出もあり、比較的攻めてる印象を受けました。
二人の人気が出たのは人気を出すべくして出した感じで成功してると思いました。

・怪人はかなりつまらなかったです。
リーゼントとサングラスという特徴が大きすぎて、どの怪人も差異を感じないことが多かったです。
能力面も形状が固定されてる部分が多いから違いが薄かったりパッとしませんでした。
プリキュアの怪物は人じゃないんだから人型にこだわる必要性は無いでしょうに…


アクション

・作品全体ではいまいちでした。
グータッチやウインクバリアなど各キャラ1つずつの通常技にして、小物アイテムを使ったロッド技なども無かったため、バトルが単調でした。
浄化技をライブに仕立てたせいでプリキュアの後半戦でよくある「初期浄化技を通常技代わりに使う」や「敵に必殺技破りをさせて強さを示す」という定番の流れも使えず、シンプルにできる事が少ない引き算になってしまいました。
「ウインクバリアで防いで、キュンキュンレーザーで牽制して、グータッチでダウンさせて必殺技」か、
「キッスショックで麻痺させるか、ズキューンバズーカでダウンさせて必殺技」かのいずれかのパターンを何度も何度も見た気がします。ワンパターン過ぎて退屈でした。
通常技もバンク無しで使う場合には見応えがあるカットもありましたが、残念ながら数えるほどでした。

・演出面ではお話の退屈さが余計に目立ちました。
土田豊さんや横内一樹さん、それに新鋭の のもとゆうやさんなど演出陣は目を見張るものがありました。
でもお話が盛り上がらないせいで見ていて「演出の冴えがもったいないなぁ…」と感じることが何度もありました。
やる気のないスタッフのせいで報われなくて可哀想です。せめてがんばってる人の邪魔はしないようにしてほしいものです。



全体感想 兼 キャラの印象


ウタ/キュアアイドル

・ウタはメロロンと1,2位を争う出番の多さで間違いなく主役ではあったと思うのですが、にも関わらず最後までどういう人物なのか掴めませんでした
歌を歌うのが好き。実家の店でも客前でよく歌っている。
→でもアイドルや歌手には全く興味がなかった。
→でもアイドルプリキュアはやるし、アイドル活動も少しはやる。でもやる気が湧いてるわけではないから積極性は無い。
→最後はラスボス相手にも”キミと”とか”ファンが”とか言い出すけど、その直前に主体的にやっていたことはイケメン相手に発情すること。
→でも恋愛に夢中ってわけでもない。

「でも」と感じる部分が多すぎて、ウタにとって一番大切なことや一番やりたいことが何なのか最後まで掴めませんでした。
中盤ではプリルン関連で嘆いたり、ズキューンに夢中になったり、それっきり二度と出てこなかったこともやっているのでそこも考慮に入れるとますます途方に暮れます。
普遍的な「正義感」というものが「義務感」に近い性質を持っていることもあって、ウタがどういう気持ちでプリキュアをやっているのかすらよくわからないまま終わってしまいました。
好きとか嫌い以前に「わからない」という印象が強いキャラでした。
この作品の主人公としては順当な印象だと思えて納得感はあることが余計に困ります。

・作品の内容から逆算するとウタのキャラはこんな感じの方が合ってるんじゃないかと思いました。
「圧倒的な歌唱力を持っているが恥ずかしがり屋で知り合いの前でしか歌えず、店でも常連以外が顔を見せると途端に歌うのを止めてしまう。
正義感からプリキュアに変身した当初も歌うのを恥ずかしがっていたが、”みんな”(他のメンバー)と一緒なら歌えると渋々アイドル活動を始めた」
みたいなキャラなら、本来苦手な不特定多数の相手に”キミ”と語りかけることのカタルシスも、雑踏を嫌い静寂を求めるダークイーネへのシンパシーも、決戦でウタ1人をラスボスへ送り出す場面の意味合いも、いろいろ噛み合ったんじゃないかなと思いました。

・作中の既存の路線なら、ドキプリのマナみたいに「マイペースな超人」にした方が楽だったと思います。
個人的には最終回は「ダークイーネさんは人間の闇のせいで苦しんできたんだね。ごめんなさい… でもそれなら大丈夫! 私が世界中のみんなをキラッキランランにすればもう苦しまなくて済むよ!」
くらいは言ってほしかったです。こういうことができないなら何がアイドルですか、何がキラッキランランにしてみせるですか。説得力どころかどこからそんな発想が出てきたのかすら怪しく見えてきますよ。

・何もわからなかったせいで最後に自力でアイドルになっていたことも何の感慨も湧きませんでした。
なんでアイドルになったんでしょうね? 少なくとも作中で語っていた範囲だと人助けの方がやりたいことだったように見えたのですが。
納得どころか普通に意味がわからなくて困りました。


ナナ/キュアウインク

・ナナは「つながらない断片的描写の塊」という印象です。
登場回で「不特定多数のためにピアノを弾くモチベーションがもう無い。妹ちゃんとか顔見知りの相手のためなら弾ける」と燃え尽きていたのに、ピアノ復帰のエピソードが無いまま最後の個人回ではいつの間にかピアノを弾く気満々になっていて戸惑いました。
そこまでの流れだとむしろ「ピアノ以外にやりたいことが見つかった!」と言い出す方が自然じゃないかと思うくらいでした。
いつの間にか引きずってきたはずの問題が解決していて呆気にとられました。いったい何が理由だったのでしょう?
間にやっていたこともつながらないので困ります。七不思議だのハロウィンの仮装だの奇行が基本でそもそも個人回にカウントするべき内容自体がほとんど見当たりませんでした。
唯一の大きなエピソードらしいエピソードであるザックリー浄化の話もピアノは全然関係ありませんでしたよね…
普通だったらあそこで「ザックリーが改心したきっかけはナナのピアノ」みたいにピアノを交えた話にして、「他人のためにピアノを弾くのも悪くない」と思い直すきっかけにするのが順当だったと思います。
ピアノ復帰も、迷走地味た奇行も、ザックリー浄化も、どれも要素単位ならつなげる方法はいくつも思いつく内容なのに実際のキミプリでは何のつながりがあるのかすらわからない内容で本当に戸惑いました。
エピローグでは作曲をやっていましたが、作曲家になったのか、ピアノが本業だけどウタに楽曲を提供したのか、具体的なことが全然わからず、最後までナナのことがよくわからないままでした。


ココロ/キュアキュンキュン

・上の段でも書きましたが、ココロはひたすら残念でした。
最序盤では最も魅力を感じる行動的なキャラだったのに、変身した途端に空気になりました。
プリキュアだと優遇されてるキャラは最後まで優遇され、冷遇されてるキャラも最後までそのままであることが多い印象なんですが、ココロは見事に印象が逆転しました。最終的にはメンバーの中で最も空気なキャラに成り下がりました。
賑やかし役にすらなれないところが本当に悲惨でした。冷遇されてる以前にキャラクターとしてつまらないからココロが出てない方が楽しく感じることはもっと悲惨でした。

・最後の個人回が何もかも意味不明な生徒会長選挙で終わったところは余りにも酷すぎました。
生徒会長は言いがかりをつけてくるキチガイでしたし、それに対抗するココロまでキチガイになってしまいました。あんな醜い姿が最後の個人回だなんてあんまりです。
ポッと出の「私は応援するのが好きなんだ!」も意味不明で困りました。全ての始まりであるキュアアイドルのファンになったのは「キュアアイドルを応援したい!」と思ったからなんて説明は全く無かったはずなんですけどね…
アイドルプリキュアも他人を応援する活動とか全くしてない、応援される側の普通のアイドルでしかありませんでしたし。
ココロの言動が空っぽで意味不明だからクライマックスに向けて体裁を取り繕うとしたんでしょうけど、むしろかえってぐちゃぐちゃになってしまったと思います。

・エピローグで”自称”インフルエンサーになっていたところは、公式と解釈違いでした。
「応援」とアイドルに関連した仕事としてインフルエンサーにしたんでしょうけど、私の解釈だとココロはそれを職業にはしません。趣味ではやっても職業にはしないと思います。
むしろナナにそう言われて「インフルエンサーなんて止めてくださいよ! 私は輝いていると感じたものをインスタ/youtubeで紹介してるだけなんですから。すごいのは私じゃありませんよ」と否定するくらいだと思います。
いつからそんな傲慢になってしまったのかと悲しくなりました。

・ストーリー的には絵に描いたような空気っぷりでした。
理由は明白で1人だけ敵にも味方にも相方的存在がいなかったことです。
内輪で盛り上がる作風なのに1人だけぼっちなのではそりゃ空気になりますよ。
余りもの同士チョッキリーヌとくっつけて、「アイドルなんてくだらない!」と言い張るチョッキリーヌvsアイドル信者のココロで対決させれば形は終盤の収まりは良くなったのにそれすらありませんでした。
ここまで来ると「ココロってスタッフに嫌われてたのかな?」と思えてきます。

・真面目に考えるとキャラクターとしては本当に謎が多いままでした。
ダンスがココロにとってどういう存在だったのかすらわからないまま終わってしまいました。
本当に「なんとなくやってるだけで他のものが見つかったらすぐに捨てられる程度の軽い趣味」でしかなかったんですかね?
論理的に考えるなら「アイドルものだった初期設定の名残」のような気がします。
「ウタは歌」、「ナナは曲/音楽(ピアノ)」、「ココロはダンス」
と、アイドルの主要要素である「曲に合わせて歌って踊る」を3人に分割してあるみたいなんですよね。
実際にはどれもこれも初期設定以上には何の意味も無かったわけですが、ナナにザックリー浄化を唐突にやらせたみたいに何のエピソードも割り当てなかった結果、ナナ以上に意味不明な言動になってしまったのかなと想像します。
感動系で単体ではまともなエピソードだった家族の話ですら、「あれって何だったんだろう…?」と感じるツッコミどころになってるくらいですからね。
普通なら後半で「実はココロも忘れていたが、ダンスは亡くなった父親との大切な思い出/約束だったんだ!」とかそんな風なエピソードを生やしたくなるところだったと思います。
実際には最後にやったのは生徒会長選挙という…
見てる間も辛さを感じる一方でしたが、この文章を書いてる時ですら辛くなる一方でした。本当に残念なキャラでした。


プリルン/キュアズキューン

・プリルンは終わってみれば「思っていたよりも空気」でした。
終わる頃の印象としては目立ち具合は「ウタ >メロロン >> (メインストーリーの壁)ナナ >>プリルン >ココロ」くらいの印象になっていました。
最序盤は妖精だし害獣行為もあって悪い意味でも普通の意味でも両面で目立ってたんですけど、変身をきっかけにいろいろ他のキャラに持っていかれていた気がします。
記憶を封印した後は話の主題はウタの方に持ってかれてしまいましたし、その後の販促時期もメロロンがメインでプリルンは「メロロンの相方」程度でしかありませんでした。
5人必殺技を使えるようになった後はだいぶ空気化していて、「タコさんウインナー!」と「ウタ!」、「メロロン」以外の言葉を口にしてた印象が残っていません。
赤ちゃんポジションの妖精でありプリキュアにまでなった割には早くから印象が薄くなっていたなと振り返ってみて少し意外に感じました。

・プリキュアに変身した直後に問題を感じた妖精形態と人間形態の知能レベルのギャップはどうにもなりませんでした。
ひろプリのマジェスティでも同様の問題がありましたが、プリルンも何の解決策も見当たりませんでした。
記憶を取り戻した後は同じ形態でも場面ごとに知能レベルが変わって余計にめちゃくちゃになっていました。
マジェスティみたいにメインストーリー上で意思決定が求められる立場ではなかったので方向性は自由にできたはずです。
上手くやれば大人びた外見とのギャップが独特のキャラクターになり得たと思うんですけどね。
キミプリに期待するのは無理なことだったようです。


メロロン/キュアキッス

・最終盤のやたらにウタが目立つ展開を除けば、「実質的には主人公」と言ってもいいくらいの優遇っぷりでした。
私の印象としては「話もキャラもだいぶまとまっていたと思うんだけど、メインストーリーとは全然つながらなかった」という不思議な印象です。
最序盤は「お姉たま、お姉たま」とわりとウザかったです。態度の悪さから普通に好感度が低かったです。
しかし、それも後から振り返れば2,3クール目の展開用の前フリだとわかったので全体としてはキミプリでは貴重な一貫性のあるひと固まりになったお話だったと思っています。
ただ、まとまっているにも関わらずメインストーリーとは全然つながらなかったんですよね…
闇が云々と散々言ってきたわりには最後のダークイーネの説得にはメインを張るどころか我関せずと言わんばかりの見学っぷりでしたし、ウタやココロとの和解もナナでもう済ませたからと過程を省略して流されたため「キミと」にも直接的な関わりが生じませんでした。
そこで関わらないなら何のためにメロロンに時間を割いてきたんだろうかと今でも不思議に感じています。
「販促ノルマだからやっただけだよ」以外の答えはあるのでしょうか?
30話での闇堕ち回避が自分で納得して自分で闇を打ち破ったことには自己完結性が高すぎてびっくりしたのですが、あれが誰とも交わらない存在であるという本質を表していたとでも言うのでしょうか??


カイト

・カイトは「イケメン」でしかありませんでした。
最序盤は思ってたより出番が多く、レジェンドアイドルというウタたちの上位にいる存在でもあることからアイドルか恋愛かわからないけど本格的にメインストーリーに絡むのだろうか?と考えたりもしたのですが、最序盤が過ぎたら出番が無くなりました。
3クール目になってからはカイトと因縁のある敵幹部のジョギが現れたことで出番が一気に増えましたが、終わってみればこれもラスボスの話などには全く活かされず「何だったんだろう、あれ…」と途方に暮れる要素でしかありませんでした。
せっかく入手したアイドルハートスタイルすら決戦で役割が無いし、ダークイーネに一番近かったはずのカズマも何も言わないし、「本編とはつながらない劇場版の出来事だったかな?」と思いたくなるくらいに切り離されていました。
カイトのプリキュア化とか存在していたことが信じられないくらいに浮いてます。ノイズにも程があります。

・ウタとの関係も大して掘り下げられなかったので具体性は特に感じられませんでした。
カイトはウタのことを具体的にはどう思ってたんでしょうね?
「カイトはカズマとウタだったらどっちを選ぶの?」、
「もしも世間にバレたらアイドルを続けることとウタとどちらを選ぶの?」
みたいな簡単な質問にすら回答の具体的な根拠が思いつきません。
1人の人間として好感を持ってるとは思うのですが、それ以上の以上の具体性は感じることができませんでした。
かと思えば、着けてたマフラーを渡すなんて他人がやったらキモさ100%な行動もしてるので理解に苦しみます。
エピローグの未来でも共演とかそういう形ですら全く出てきませんでしたし、煮えきらなく感じる部分が多かったです。

・勝手な印象としては「アイドル要素同様に押し付けられたノルマ」でしかなかったんだろうな、という印象です。
プリキュア化も恋愛もレジェンドアイドルも、そういうのでやってくれと言われたから入れただけで、ただ入れただけで前後が馴染むように均してないから何もつながらないのは当たり前だったのかもしれません。
ちゃんとした登場人物と考えるには謎な部分が多すぎると思います。
どこがどうレジェンドなのか具体的なことは一切描かれませんでしたし、人物としての根幹設定である「なんでアイドルを休止していたのか」すら謎なままですからね。
ジョギのエピソードに関係ありそうな内容だけに絞っても簡単な理由付けだけでもくつもパターンが浮かびます。

A)「休止していたのはアイドルが嫌になったから。ジョギは順風満帆だったと思い込んでいたが実は辛い思いをずっとしてきて精神的に限界を迎えたからアイドルを休止した。ウタに会っていなければそのまま引退していた(ジョギがカイトを恨める理由が無くなる)」

B)「休止したのはカズマを探すため。ずっと人に頼んで探していたけれど一向に見つからないので自分で探そうとアイドルを休止して探し回り、最後に花道タウンにやってきた(ずっとカズマのことを思っていたよ。絆は有るよ)」

C)「休止したのは本当に留学のため。一過性のアイドルで終わらずアーティストとして更なるステップアップをするために音楽やダンスの勉強を本格的にやっていた。それも全てはカズマがいずれ追いついてくると信じ、その時に一緒に遥か高みを目指すためだった(カイトがカズマのことを諦めたことはなく、勝手に諦めて努力も止めたのはジョギの方だよ。恨むべきは自分の弱さだぞ)」

アイドル休止という最序盤からの前フリを回収するだけでこれだけ一気に掘り下げや肉付けが行えたのになんでみすみす手放したのか理解し難いです。


タナカーン

・狂言回しでしかありませんでした。
キャラとしても特に面白くなく、本当に「アイドルのマネージャー」でしかなかった印象です。
エピローグでハブられたのも納得です。


敵幹部

・基本的にはキミプリにおけるメインストーリーを体現した空気と無意味の集団でした。
1クールごとに倒されたり、主人公がそれっぽいことをするための相手役でしかありませんでした。
カッティーもザックリーも味方化した後も特に何も広がりませんでした。
贖罪とか新しい人生とかそういう話も全然ありませんでしたし、ザックリーがナナ以外と絡んで関係を広げたりも無かったので本当に何もありませんでした。

ジョギ

・ここからは4クール目の感想代わりに内容についても軽く触れていきます。
ジョギは「カイトのプリキュア化のためだけに存在したキャラ」という印象です。
肝心のストーリー展開はジョギもカイトもウタもみんなあやふやなことしか言わないので、ストーリーを動かしているはずのウタの言動ですら的外れに感じてしまいました。
誰が何を言って何を感じているのか、具体的な中身がさっぱり理解できませんでした。
個人的には「絆がどうのとかウタは自分の価値観に押し込んで勝手なことばかり言ってるなぁ。ジョギからすれば絆とか感じてないからあぁなっているんだろうに。まぁガキだから他人の気持ちなんて考えられなくても仕方ないか」と冷ややかに感じていたのに、ウタの主張をジョギが真面目に受け止めていて困惑しました。
そんな痛いところを突く指摘だったのかな?と考えてもみましたが、最後まで見てもわかりませんでした。
ジョギが本当はカイトのことを信じていたならここまでこじれないし、カイトやウタがジョギの思い込みを覆すような事実や言動を提示できたとも思えませんでした。
ジョギとして無関係の人を傷つけることに何の躊躇いもないほど強固な考えを持っていたはずなのに、いったいどこに心を動かされたのでしょう?

・ジョギは事実関係すらよくわかりませんでした。
オーディションに落ち続けた原因って何だったんでしょう?

A)実力不足。出会いの時点で示されたようにカイトとは才能の差があり過ぎた。カズマは凡人でしかない。

B)審査側の見る目が無かった。正当に評価されなかった。世界は闇に覆われているのだ。

C)精神性。カズマは「自分もカイトに追いつきたい」「何としてでも受かりたい」という気持ちでオーディションを受けていた。観客を楽しませることが第一のエンターテイナーにはふさわしくないその精神性を見抜かれていたから受からなかったのだ。

ざっと考えてもこれくらい方向性は挙げられますが、どれも意味合いが異なってくると思います。
闇堕ちに関わる根本的な事実関係すらわからないのでジョギの感情が理不尽に対する正当な怒りなのか身勝手な邪悪な考えなのか、そういうことすら掴めませんでした。


チョッキリーヌ

・チョッキリーヌは空気オブ空気で何の役割もありませんでした。
ダークイーネの前座にすらなれなかったので敵幹部の中で一番空気でした。
カッティーやザックリーとのエピソードはポッと出過ぎて笑っちゃいました。
「良いところもあるんだよ!」って今更言われても「いや、君たちチョッキリーヌのせいで過労死しかけてめっちゃ苦しんでたじゃん…」と嘘くさく聞こえて全然話にノレませんでした。
「恨みは有る。でも許す! 俺達もプリキュアに許してもらったからな!」とか、
「俺達だってプリキュアみたいになりたいんだよ! だからあんたは俺達が救ってみせる!」とか、
それくらいが限度じゃないかなぁと思いました。ブラック労働扱いした時点で良い話に持ってくのは無理だと思います。


ダークイーネ

・ラスボスのダークイーネはポッと出同然の扱いで一番意味がわかりませんでした。
終盤になってからようやく顔を出したのに、意味のあることをほとんど話さずまるで意思を持たない破壊の化身みたいな無機質さでした。
30話で闇堕ちしかけのメロロンを勧誘に来たときの方がよほど人格を感じられましたよ。
素性を知ってから冷静に見直すと、
「人間の闇を憎んでいるのに人間目線ですら醜悪なカズマを勧誘したの?」とか、
「チョッキリーヌはダークイーネの作った分身のはずなのに、カッティーやザックリーを精神的に追い詰めて闇を増やしてたんだけどチョッキリーヌの言動はダークイーネ的には問題ないの?」とか、
「最初にキラキランドを襲ったのってなんで? 憎いのは人間から生まれる闇でキラキランドは関係ないよね? あいつら光そのもので闇は無いって自称してるし。なんでキラキランドなんて無視して諸悪の根源である人間界を襲わなかったの?」とか、
いくつも矛盾を感じることすらありました。

・例によってウタの言い分も意味不明だったことが更によろしくありませんでした。
ウタが言っていた「闇から生まれる光」が具体的に何なのか普通に意味がわかりませんでした。
「光(希望、夢)から生まれる闇(絶望、妬み、悲しみ)」はわかります。
期待すれば裏切られたとき悲しかったり腹が立ったりしますからね。
でもその逆ってどんなものですか?
「苦労した分、喜びもひとしお」って話は違いますよね? 苦労と喜びに因果関係はありませんもん。苦労すれば必ず喜びがあるわけじゃないし、喜びの裏には苦労があるとも限りません。
「辛くても(成功があると信じられるから)がんばれる」であって「”辛いから”がんばれる」と思う人はドM以外には普通いないでしょう。
「あの辛い日々があったから今の自分がある」って話でもありませんよね? 主観的な受け止め方としては成立しますけど、客観的に見るとこれも因果関係は薄いでしょう。
おまけに今回は悪行三昧の悪党の話なので正当化できるものではないと思います。「いや~、俺も昔は他人の金を盗んだり騙したりいろいろしてきたけど、あの日々が今の自分につながってるんだよなぁ。昔のことも無駄じゃなかったぜ」なんて言ってたらただの胸糞悪いクズでしょう。ヒーローが肯定していいものではありません。
せいぜい「他人を見返してやる!という復讐心や怒りを原動力にして成功した」とかその程度が限界だと思います。それすらも光と呼べるほど良いものかは怪しいと思います。
人によっては成功した後ですら「いや、あんな気持ち味わなくていいなら一生味わいたくなかったよ」と言う人もいるでしょう。

・唐突に「光と闇」とか言い出した上に単体でも意味がわからなくて困惑しました。
そもそもウタに闇の経験ってありましたっけ? それすら覚えがないんですよね。
プリルンの記憶喪失の件は、記憶が戻って元通りになっただけ特にプラスに働いた印象がありません。
カイトやジョギ関連も特に得たものはないし、そもそもウタは部外者でしかないはずです。
闇の経験で言うなら、「ジョギ>> ザックリー>> カッティー> メロロン >その他」くらいの印象です。
ウタはその他もその他で闇には縁遠い存在だったと思います。まだ観客という不特定多数のためにピアノを弾くことに嫌気を感じたナナの方が親和性があったと思います。
ジョギたち敵幹部でさえ浄化されてすっきりして、八つ当たりじみた不毛な行いを止められた程度で、これは闇が払われただけで光と呼べるほどのものは得られてないと思います。
一番それっぽい話をしていたのはメロロンでしたが、メロロンの場合は本当に厨二病をこじらせていただけで実際には孤独感以外は闇も何もなかったのでダークイーネに話せることは特に見当たらないんですよね…
作品全体で振り返ってみても心当たりが全く無くて途方に暮れます。本当にいったい何の話だったんでしょうか…

・ダークイーネの主張は迷惑ではあるけど正当性が有る内容だったと思います。
作中の行動は過激過ぎるのでわかりやすくしたいなら「周りの家の騒音に苦しんでいるので差し止めの裁判を起こしました」とマイルドにしたら伝わりやすくなるでしょう。
そりゃ生まれてからず~っと24時間365日耳元で関係ない他人の恨みや苦しみを聞かされてたらぶっ殺してやる!とも思いますよ。
むしろ、人間を恨んで自分の味わった苦しみを味あわせてやりたいと思うわけでもなく、ただ「静寂が欲しいから封印する」で済ませるだけ理性的ですらあると思います。
それに対してウタの主張は説得力が全くありませんでした。主観的な意見としてすら成立してるように見えませんでした。
「本当にそう思ってる?」と問いただしたくなるような実体験の無さでした。


個人的感想


販促中心に割り切ったキャラの扱いは有りではある

・中盤までのノルマに合わせた構成自体は一理有ったと思いました。
プリルンとメロロンは妖精で追加戦士で二重の販促対象なんだから優遇しまくる。
あとは主人公を次点で優遇すれば良し。
初期3人は変身アイテムは共通だから、主人公を優遇すればそれで変身アイテムは売れるのでナナとココロは優遇しなくても問題ない。
アパレルやキャラグッズは各キャラあるけれど、ウインクやキュンキュンが好きな人はビジュアルや設定が好きなわけだから冷遇しようが買う人は買うし、厚遇してもそれほど増えるわけじゃないから最低限で充分。
主人公はついでにイケメンと組ませて個人エピソードはイケメン中心に描けばイケメン好きやカップル好きを引き寄せつつ主人公の個人回も埋められて一石二鳥。

「このキャラが好きだから優遇しました」「こういうストーリーをやりたかったから優遇しました」みたいな都合が全然見えず、
「販促のためです。仕事なんで」と臆面もなく堂々とした姿勢を貫いた点は個人的には好感を持てるくらいでした。販促番組としては正しいと思います。
終盤になっても「もう販促しなくていいからこれまでの埋め合わせにウインクやキュンキュンの出番を増やします」みたいな中途半端に日和ることもなく、追加戦士と主人公に注力し切った点は清々しいように感じました。

・弊害は当然ありました。
ココロはその筆頭だと思います。
最序盤は自分のやりたいことがはっきりしていて同好会を作ったりアイドルプリキュアになりたがったり誰よりも能動的で目的意識がはっきりした人物でした。
ところが初変身を終えた途端に空気になっていき、ときどきアイドル知識を披露するだけの「主人公と一番仲良しのサブキャラ」みたいになってしまいました。
終盤の個人回になっても必然性の全く見えない生徒会長に立候補するエピソードをやらされたり、どうしようもない扱いでした。
「ノルマ以外にやるべきことはない」は、そのまま当てはめると「ノルマが無いなら何もしない」に容易になってしまうことはフォローが必要な点だと思います。


アイドルとプリキュアの組み合わせ自体は可能だったと思う

・キミプリのやる気の無さと実装の下手さが問題だっただけで、理論上はプリキュアでアイドルをやることは可能だったと思います。
たとえば、主人公は最初からアイドルという設定でスタートして、プリキュアシリーズにおける”日常”をアイドル活動に当てはめる。
「私がやりたいのはアイドルでプリキュアなんてやりたくないのに!」
という筋書きにすればアイドルでプリキュアはそんなに相性悪くなかったと思うんですよね。
最近はめっきり良い子ちゃんなヒーローばかりですけど、本来的にはプリキュアシリーズは日常と非日常の反復があり、アイドルみたいな俗っぽさも許容できる環境だったはずです。

・最終的にはアイドル主軸でもヒーロー主軸でもどっちにも行ける題材だと思います。
アイドル主軸でも
「未来のファンを見捨てるわけにはいかないでしょ!」とか、
「あんた(敵)もあたしのファンにしてあげる!」
みたいな路線でならアイドルでありつつも積極的にヒーロー活動していく理由になるでしょう。

・ヒーロー主軸でも、ファンからの歓声とヒーローへの賛辞、アンコールとヒーローを呼ぶ声などアイドルという主観からは類似性のある要素もあります。
アイドルからヒーロー主軸へ転換していく動機は用意できると思います。
渋々路線でも「世界が滅んだらアイドルどころじゃないでしょ! 仕方ないからやってあげる!」で済みますし。

・シンプルにアイドルとヒーローを最終的に融和させて、
「私はただのアイドルでも、ただのプリキュア(悪を滅ぼす救世主)でもない! ”アイドルプリキュア”だ!!」
という結末に行き着くように話を組めば、アイドルでプリキュアという基礎テーマやプリキュアらしい敵も救う浄化の意義の収まりが良くて綺麗にまとめやすかったでしょう。

・最初からアイドルでプリキュアで進めても、ここより上のいろんなところでも書いたようにやる意義はあったと思います。
最近のプリキュアの「敵も救うヒーロー」という路線を突き詰めていけばそれだけで一定の意義は確保できますし、フォーマットとの親和性も良いからストーリーの無駄や違和感も減らせて作品の完成度はかなり上げられたと思います。
少なくともコンセプトが本末転倒で中途半端だった わんぷり なんかよりはずっとまともな非戦闘寄りのプリキュアにできたはずです。
可能性は感じられるテーマだっただけに、それを失敗どころか何もせずに無駄にしたことは余計に腹が立ちます。


不誠実さはそれだけで大きなマイナスになる

・作品全体の振り返りとしてはこれかなぁ、と思いました。
作品全体で単体で大きなマイナス点は無かったのですが、小さなマイナスが積み重なったこと自体が大きな一つのマイナスへ昇華されてしまった印象があります。
思わせぶりだが何もなかったナナのピアノやカイトなど期待外れの内容や
メロロンの闇やアイドル関連みたいに前フリとつながらない展開が多かったことが最終的な印象に大きく響いている気がします。
「何も無かった…」という虚無感よりも「なんかありそうなようで、その場しのぎでしかなかった」という失望の方が印象は悪くなるように感じました。無能よりも小賢しさの方が嫌いなようです。


個人的にはかなり嫌いかも

・最初のうちは「味がしない…」って感じでしたが、終わってみればもっと悪くなって「その場しのぎばかりで、何のやる気も感じられない」という印象になってしまいました。
もはや「作品」とすら呼びたくない存在でした。
何もしたいことがないのに作った作品なんて存在するべきではないでしょう。
最初か売れ筋狙いで作られたら既視感の強い作品より悪いと思います。
それはそれで芸術とかは目指していないだけで「売れるものを狙って作ろう」という意思は込められてるわけですからね。
何もしたいことが感じられないよりは良いです。
始まる前から「ヒーローとアイドルなんて一つだけでも主役を張れるものを同時にやるなんて普通は無理だろ」とだいぶハードルは下げていたつもりだったんですが、終わってみれば「ノルマをこなすだけで手一杯」のどころではない虚無さでした。
テーマや販促はおろか、要素を絞らなくても何もやりたいことが見当たらないなんてがっかりどころか呆れました。
もっとアイドルらしい明るく楽しい作風なり、アイドルという要素やプリキュア+アイドルという組み合わせに真摯に向き合った内容なりを見せてほしかったです。



コメント

6 件のコメント :

  1. マルゲリータ2026年2月7日 22:22

    お疲れ様です。
    まぁ、分かってはいましたが、薄いというか、何もない作品でしたね。

    >何もわからなかったせいで最後に自力でアイドルになっていたことも何の感慨も湧きませんでした。

    「ウタって、アイドルになりたかったの!?」と驚きましたもん。
    「キュアアイドルだったら上手く出来るのに~」ってプリキュアの姿と、自分のギャップに悩んだり、「ウタちゃんの歌が聞けなくて、寂しいな」って常連客が話しているのを聞いて、アイドル活動に迷いが出てしまったり、そういった話もなく、オーディションに参加するみたいなアイドルに向けて一歩踏み出すこともなく…
    そういう話をすると、他のアイドル女児アニメと差別化できないからって言い訳は、ないですよね。だったら、最初からやるなって話ですし。
    この作品がなんらアイドルと関係ない話で、ウタが歌と踊りが好きなメンバーDくらいで、最後アイドルになれましたーってレベルの展開を、主役でやるのは、正気の沙汰じゃない。

    >通常技もバンク無しで使う場合には見応えがあるカットもありましたが、残念ながら数えるほどでした。

    ウィンクがバリアに乗って移動する、応用技は結構好きでした。そういった応用が色々みたかったですね~

    個人的に、歌パートと戦闘パートを分けているのは、好印象でした。「プリンセッション」を見てると、すごく違和感に感じるんですよね、歌いながら戦ってるのが。歌と戦闘は分けている方が、好みに合っているという発見があったのは良かったです。
    仮面ライダーの挿入歌とか違って、本人が歌ったり話しながらやってるんで、違和感が大きいんですよね、それにやかましい。
    ただ、もっとバリエーションがあった方が良かった。ズキューンとキッスは、二人で一曲扱いなので、ソロがないですし。

    >ジョギ

    彼もすごかったですね。「ダークイーネのことが知りたい」って聞きに行くって今更かよ!!ってツッコミましたよ。本人に嫌なこと思い出させたくないだとか、配慮があったのかもしれませんが、世界が闇に飲まれたら、それで終わりなんだから…

    長々と失礼いたしました。引き続き、「名探偵プリキュア」もよろしくお願いします。

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    1. マルゲリータさん、こんにちは。
      序盤の印象から特に変わらないまま終わっちゃいましたね。


      >この作品がなんらアイドルと関係ない話で、ウタが歌と踊りが好きなメンバーDくらいで、最後アイドルになれましたーってレベルの展開を、主役でやるのは、正気の沙汰じゃない。

      本当に「あんまり重要じゃないキャラのその後」みたいな内容でしたね。
      とても主要モチーフで、主人公のエピローグで、最後の締めに持ってくる内容には見えませんでした。
      本気でアイドルになりたかったなら、途中であって当然のエピソードはいくつもあったし、途中からアイドルになりたいと思うようになったならその話が必要だし、どういう路線にせよ、必要なパーツが全然足りてませんでした。


      >ウィンクがバリアに乗って移動する、応用技は結構好きでした。そういった応用が色々みたかったですね~

      ラスト1話前といい、ウインクはやたらに力が入ってましたね。
      ウインク程までは行かなくても、通常攻撃代わりの雑な使い方でない、まともな演出がもっとあればアクションも評価できたのになぁと残念に思います。


      >個人的に、歌パートと戦闘パートを分けているのは、好印象でした。「プリンセッション」を見てると、すごく違和感に感じるんですよね、歌いながら戦ってるのが。歌と戦闘は分けている方が、好みに合っているという発見があったのは良かったです。

      私は基本的には混ぜる方が無理があると思います。
      本質的には挿入歌に理屈をつけてるだけに過ぎませんからね。
      分けた方が馴染みやすいのは当然です。
      やるとしたら、マクロスやビートランナーズみたいに歌唱担当と戦闘担当を分けて「作中でも本当に歌が流れています。それにはこういう意味があります」みたいにストーリー上の意義を設けるか、
      シンフォギア1作目みたいに音ハメをやって演技力の高い声優さんを起用して臨場感を感じられるようにアクションに馴染ませないとやる価値は無いと思います。


      >「ダークイーネのことが知りたい」って聞きに行くって今更かよ!!ってツッコミましたよ。

      すごい今更でしたね。
      カッティーやザックリーが味方化して再会した時点で「ダークイーネもファンにできるかな?」とか「事情があるのかな?」と考えて良かったのに思考停止で放置してきた時点で今更興味を持つことに説得力がありませんでした。
      そもそも論で言うと「本気で救世主のつもりならチョッキリ団壊滅にもっと意欲的になれよ…」って話もありますし。
      せめて決戦前にダークイーネと1回直接対決して戦った時のダークイーネの言動から何かを感じるとか、カズマの方からやってきて知らされて初めて考えて「そうだったのか! 考えたことが無かった…」と反省したりした方が自然だったと思います。

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  2. 総評お疲れ様でした。

    「ラスボスは終盤まであまり動かず、クリスマス~正月明けから一気にまとめる」はプリキュアあるあるですが、ダークイーネはかなり顕著でしたね。思うに最近のプリキュアは子供のストレスになりそうな展開は極力避ける、やるとしてもお手柔らかに手短に済ませる(こむぎのガルガル化未遂など)傾向にあるので、展開が重くなりがちなラスボスも手短に済ませたかったのか?と邪推してしまいます。分からなくもないですが、正直そんなにストレスフリーにしたいなら最初からドロンボーとかロケット団みたいに愛嬌のある悪役だけにしたら?と思わなくもないのですが、それだとプリキュアのかっこよさが引き立たないから駄目なんですかね。代わりにラスボスの格がダダ下がりですが。
    それとダークイーネの人間の闇が絶えず流れてくる体質を知った上で「光も闇もあっていい!」と言われても「いや闇流れてきて鬱陶しいって言ってるんだけど?」となるだけなのでは、と思いました。あの相手の立場にまるで立っていない問答で和解してるの意味不明でした。

    キミプリに限らず今のプリキュアそのものに感じることですが、ハナから縦軸を真剣にやる気がないならせめて1話毎で見た時の面白さくらいは担保してほしい、と思います。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >そんなにストレスフリーにしたいなら最初からドロンボーとかロケット団みたいに愛嬌のある悪役だけにしたら?と思わなくもないのですが、それだとプリキュアのかっこよさが引き立たないから駄目なんですかね。

      スタッフの思惑は私にはわかりませんが、論理的に考えてストレスフリーを大前提にするなら悪を描くとかそういうことは考えない方が良いと思います。存在自体がストレス源ですからね。
      匿名さんが書かれたようにギャグキャラ的に存在を肯定しやすいキャラクターにしないと成立しないと思います。
      ひょっとしたらチョッキリ団のブラック企業風の描き方が「憎めない悪役」のつもりだったのかもしれませんが、そうだとしたらかなり感覚がズレてると思います。


      >あの相手の立場にまるで立っていない問答で和解してるの意味不明でした。

      私もそう思いました。マジで意味不明でした。
      「私が楽しくしてあげるから大丈夫!」とか言う方がまだマシでした。
      エピローグでも共存したはずなのに、キラキランドと分かれてダークイーネは一人ぼっちで暮らしているみたいでますます正気を疑いました。
      普通そこはキラキランドの住人と仲良く暮らしたり、ダークイーネの元にメロロンやモブ妖精たちが訪ねて楽しそうにやってる風景を描くところじゃないのかなと疑問に感じました。


      >キミプリに限らず今のプリキュアそのものに感じることですが、ハナから縦軸を真剣にやる気がないならせめて1話毎で見た時の面白さくらいは担保してほしい、と思います。

      はい。メインストーリーをやる気がないならそういうエンタメ姿勢は必須だと思います。
      メインストーリーもなくて、1話ごとも退屈なんじゃ普通につまらないだけですからね。
      スマプリみたいにしっかりエンタメをやってくれればメインストーリーが取って付けたような内容でも許容できます。
      キャラのエピローグすらしっくり来ないのでは話になりません。

      削除
  3. お疲れ様です。普段はコメントしていませんが、プリキュア関連の記事はいつも楽しく拝見しています。

    >不誠実さはそれだけで大きなマイナスになる
    今作のプリキュアは本当にこの一言に尽きると思います。
    メインストーリーですら嫌々で『アイドル』という要素を雑にやってる感じですが、
    特にコラボ回はそれを通り越して失礼に感じました。

    Dancing☆Starプリキュアとのコラボの時は合計で1分~2分ほど出演して終わり。
    「はいはい、男たち出したから。もうコレで良いでしょ」とスタッフの声が聞こえてきそうなレベル。
    なんか明らかに…………通常回に無理矢理Dancing☆Starプリキュアを突っ込んだだけですよね?

    てっきり昔の芸人コラボの時みたく、日常パートから色々と絡んでくるのかなと思ってたのでガッカリでした。
    正式に『プリキュア』と名前がつくグループよりも、FUJIWARAのキュアゴリラのほうが遥かに優遇されてるってどういう事なんでしょう。

    次に最終回の恒例、次回作の名探偵プリキュアの出演。
    「ケーキやクラッカーを持ってるからパーティの準備してる」→「それだ!スッゴイ探偵さん!」
    飛んでってた風船をキャッチしてあげる→「ハナ丸解決~♪」

    …………名探偵の要素、全く無いですね。むしろバカにしか見えない。
    なんで、今作の脚本家さん達は『企画側から渡された要素』がこんなに嫌いなのか本当に疑問を持ちました。
    アイドル要素も嫌、男性プリキュアとのコラボも嫌、名探偵要素も嫌。
    なんだったら真面目に仕事してくれるのだろう。

    ここまで来ると逆に「どれだけバカな推理を言わせて、次回作の印象を悪くできるか」というのを狙ってやってる。と言われた方が納得できます。
    冗談抜きで私は不安に感じたので効果アリです。

    実際の名探偵プリキュア第1話は(子供向けにしては)それなりに推理要素があって良かったです。
    ただ、シリーズ構成がスタプリやまほプリの人なので今後がどうなるか。
    でも極論としては金田一少年みたくメインストーリーほぼ無しで、ひたすら謎解きだけやってても良いかもしれませんね?

    長々とコメント失礼しました。
    でも最後に1つだけ。
    「ファンサ」「ファンサ」と作品内で言っていましたが、強化必殺技を丸々と使いまわす手抜きアイドルを「ファンサしてる」とは私は1ミリも思えませんでした。
    せめて『笑顔のユニゾン』を使いまわすにしても2番の歌詞に変更するとか、振り付けを変えるとか、カメラの角度を変えるとか…………。
    そんな簡単なアレンジすらしない手抜きが通ってしまう時点で、もうこの作品は制作体制そのものがダメだったのだと思います。

    なかなかプリキュアに辛口のレビューをしてくれるサイトさんは貴重なので、これからも応援しています。

    返信削除
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    1. ココアさん、はじめまして。
      ご愛顧ありがとうございます。今後も期待に沿えるようがんばります。


      >てっきり昔の芸人コラボの時みたく、日常パートから色々と絡んでくるのかなと思ってたのでガッカリでした。

      全然でしたね。そこまでしてやった本編の内容がココロ回に漏れずグダグダだったので余計に悲惨だったと思います。
      ダンプリファンはあの扱いに怒らずにいられたのだろうかと不思議に思うくらいでした。
      接点がまるで無い他作品ならまだしも、同じアイドル要素があるもの同士でお話を作ることは難しくなかったと思うんですけどね。


      >…………名探偵の要素、全く無いですね。むしろバカにしか見えない。

      まぁ雑でしたね。
      ブリッジ要素はだいたいどの作品でも雑だし、そもそも「初期案しかもらってない状態で書いてる。実際の次回作の本編は1話時点で初期案からかけ離れた内容になってるからどうあがいてもエアプ感のある別物になるしかない」みたいな事情が伺える作品もあったりするので私はいろいろ諦めています。


      >せめて『笑顔のユニゾン』を使いまわすにしても2番の歌詞に変更するとか、振り付けを変えるとか、カメラの角度を変えるとか…………。

      なんかあったら良かったんですけどバリエーションはありませんでしたね。
      アイドルハートスタイルみたいにアレンジくらいはもっと出してほしかったです。
      見ていて、プリティーシリーズの同曲で衣装だけ変えたライブがいくつもあることは楽しみとしてかなり重要だったんだなとその意義を強く感じました。

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