『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』 第43話「決戦クオン!天使からの贈り物」:感想

2025年12月21日

やろうとした出来なかったことの残骸の塊

・クオンにテガジューンにグーデバーン。
ついでにナイフ&ケークまで雑に片付けられました。
クリスマスにストーリー面でも山場を持ってくるのは良いことだと思いますが、販促とストーリーを両立させる腕前は井上亜樹子さんにはやはり無かったようです。
予想外でも何でもない順当な出来事なので特に反応することがありません…
「そりゃそうなるだろうね」としか言いようがありません。
吠に真意があったクオンの話も、作られた存在ゆえに自己の存在に悩むテガジューンの話も、力を利用されたことに憤っていたグーデバーンが自分の力の正しい使い道を見出す話も、話自体はどれも順当で、ただ単にお話のクオリティが低く積み重ねもできてない上に一度に詰め込んだからどうにもならなかっただけなんですよね…
返す返すもなんでシリーズ構成として抜擢しちゃったんでしょう。


クオン

・パワーアップして決戦!
…なのに吠の方がワイルドゴジュウウルフであからさまに手抜きしてるから格好がつきませんでした。
最強フォームのリョウテガソードを出さないで終わるとかこれで決戦とか言われましてもねぇ…

「俺がお前を倒してお前になる!」
はもう意味がわかりませんでした。
は? いきなり何の話ですか???
片方しか両親に愛されてなくて本当に愛されていたのは吠の方だったとか、そういう話ならまだしも何にも脈絡が見当たりません。
マジレスすると「いや、殺しても吠にはなれないだろ」とか「テガソードやテガジューンに願った方が早くない?」とかいろんな疑問も湧いてきます。
普通に仮説すら立てられなくて意味がわかりませんでした。

・吠の方も
「ずっと謝りたかった」
が謎でした。
謝りたいこと自体はわかります。本編でも言ってましたけどクオンは巻き込まれた側ですからね。
それ以外はよくわかりません。
今でこそ「この糞兄貴!」みたいな態度ですけど、クオンが初登場したときには「兄ちゃん、生きてたのかよ!」とか「こんなでかい会社の社長だなんてやっぱり兄ちゃんはすげぇな!」みたいに素直に甘えてたはずなんですよね。
謝りたかったならこの時に「兄ちゃん、俺のせいで大変な目に会わせてごめんな…」と謝る気持ちもタイミングも有ったと思います。
吠の性格が孤高気取りでこじれたのはノーワンワールドから戻った後のことで昔の兄弟の気持ちに戻っていた状態なら素直に謝れるでしょう。
短冊の願い事に「兄ちゃんともっと遊びたい」なんて書いて、それを堂々と兄に見せてる素直な気持ちはどこに行ってしまったんですか?

・更に理解しがたかったのは謝りたい発言の前に戦闘開始頃に
「いい加減前を向けよ!」
があったことでした。
いや、だからどういう気持ちの流れなんですか?!
こんな開き直り発言の後に謝りたかったとか言われても「さっきと言ってること違うね?!」と白い目で見てしまいますよ。
何より吠がそんなに前向きに生きてる印象が無いんですよね。
今回のNo1バトルの名乗りでも「はぐれ狼」とか相変わらず言っていてそこもチグハグです。
内面が変化したならそこも変えないとおかしいでしょう。
主人公なのにゴジュウジャーのダメなところが余すところ出ていて本当にダメだなぁと呆れました。

・最後はなんか雑に死んだクオンが生まれ変わりました。
プレバン用の追加音声を収録したリデコ品かな?と思ったらその通りでした。
存在そのものがノルマの塊なのでストーリー面で特に言うことはありません。
アクションとしてウルフデカリバーと二刀流するのはかっこよさそうで少し期待しています。


テガジューン

・出自に悩むテガジューンのお話そのものが前回からのポッと出同然なので最初からどうもこうも無かったんですが、今回はそれ以前の問題でした。
途中から「寂しいのが悪い」みたいな話にすり替わっていました。
クオン同様にマジで何の話なのかわからないレベルに初耳なのでドラマの感じようがありませんでした。
寂しさすら埋められないならブライダンってなんだったんでしょうね…
普通なら「だから乗り手=パートナーを必要としていた」とかつなげられるところなんですが、乗り手はもう物作りノーワンというポッと出&消滅済みがいるんですよね…
普通なら「作ってはみたけどブライダンのメンバーは自分を崇めるだけで期待と全然違ったから駒としかみなさなくなった。しかしグーデバーンは違った」みたいな話にもつなげられるんですけど、今回の最後で普通にブーケやナイフ&ケークの反応にしんみりしてるから特にそんなことも無いんですよね…


グーデバーン

・前向きになったことは良いことですし、テガソードやテガジューンなど迷惑な神々よりも人間に友好的な存在になったことも歓迎できるんですが、こちらも脈絡が全然なくて話についていけませんでした。
ちょっと前までは「熊手さん、全然僕にかまってくれないじゃないですか!」とか拗ねてたやつが随分と寛大な心を身に着けたものですね。いったい何があったんでしょう?


ナイフ&ケーク

・前回の時点でもなんか急に禽次郎との絡みが生えてきたなと戸惑っていたのですが、今回ついでで片付けられて更に困惑しました。
片付ける必要性すらよくわからなかったので、マジで「何これ?」としか言いようがありません。
まだブライダンに残しておいて、次回で足抜けして更にファイヤキャンドルを孤独に追い込むとか、そういう使い方の方が良い気がするんですけどねぇ。


次回は公募キャラが登場したり、ファイヤキャンドルと戦ったり、最後の指輪の戦士のカクレンジャーが出たりするみたいです。
正月ですし脚本は荒川さんなので話は進みそうもありません。

ファイヤキャンドルは残党として本命のラスボスまでのつなぎに使う以外に道はあるんですかね?
今回の様子だと厄災に取り込まれてラスボス化でもするのかな?って感じでしたが個人的にはファイヤキャンドルにラスボスの格は感じていません。
オルカブースターのときに完敗してますしねぇ。







コメント

4 件のコメント :

  1. こんばんは。個人的に今回の吠には腹が立ちました。子供が泣いてるのに変顔してたからです。私が子供の立場だったら(こんな時にふざけるなよ!)と言いたくなります。
    というか、クリスマスなのになぜか七夕みたいに願い事書いてて謎でしたよね。あとクオンが生きてたのは個人的に納得できません。今までにも散々悪さしてましたから。(吠の初恋相手を殺害したり、ついこの間登場した吠の家族を裏切ったり)

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >個人的に今回の吠には腹が立ちました。子供が泣いてるのに変顔してたからです。

      励ましたつもりだったんでしょうが、評価は分かれる行動だったと思います。
      「かもしれない」みたいな不安なら元気づけることに意味があるかもしれませんが、実際に母親が眼の前でさらわれた状況では気休めにもならないんじゃないかと思います。
      普通に「俺が必ず取り戻すからお前は母ちゃんへのプレゼントを用意して家で待ってろ」くらいに現実的な言葉の方が元気づけられたんじゃないかとは思います。


      >クリスマスなのになぜか七夕みたいに願い事書いてて謎でしたよね。

      年寄りだからわからないだけで最近はそういう風習があるのかな?とも考えましたが、軽く調べた限りでは定着してる感じはありませんでしたね。
      「サンタさんに何が欲しいって頼んだ?」みたいな流れでも似た話はできたと思うのであまり意味を感じない強引さでした。


      >クオンが生きてたのは個人的に納得できません。

      私も特に生き返る必然性は感じませんでした。
      それで許されるなら厄災に人生を狂わされたレイさんは無罪放免でいいでしょうし、そもそもライブマンやルパンレンジャーの指輪の戦士みたいに切実な願いを抱えている人は優勝しなくてもテガソードは願いを叶えてあげるべきでしょう。
      公式曰く井上亜樹子さんの意向だそうなので「そういう価値観」としか言いようがないことでどうしようもないんでしょうね。ゴジュウジャーという作品と同じでどうにもなりません。

      個人的には「吠が可哀想だから」って理由が一番理解し難い点です。
      可哀想とか言うなら両親の元へ帰れるようにしてあげればいいじゃないですか。
      クオンよりそっちの方が嬉しいと思います。

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  2. 明確に人殺しをした悪役が大した罰も受けずによくわからない理由で味方になって許される展開は良くないですよね
    現実にも犯罪者の刑の軽い事件多いから余計にイライラする

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    1. 明らかにえこひいきなので道徳的にはマイナスだと思います。

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