『仮面ライダーガヴ』 第49話「俺はお菓子を信じてる」:感想
最終回の前編
・文字通りに「いよいよ敵との最終決戦だ! 変身するぞ!」っというところで今回は終わりでした。前後編どころか「前半15分」に相当する部分と言ってもいいくらいでした。
単体の内容としては物足りないので「ラキアの死」くらいまでやっちゃうか、ジープかリゼルとの決着は今回で終わらせるくらいまでやってほしかったなぁと思いました。
3人の関係の集大成
・ショウマたち3人が分散する前に話して「じゃあお互い様だ」と笑い合っているシーンは過去に何度も揉めたり対立してきた3人のドラマの集大成としては感慨深さが有って良かったです。絆斗を筆頭に何度も衝突してきましたからね…
「全部ショウマがあってこそだ」って話にはならずに「(感謝することも謝ることも)お互い様だね」で終わらせられる関係になったことはガヴの方向性としては綺麗だったと思いました。
事件の解決策
・ふわまろで中和剤入りの雨を降らせる展開は、納得感は4割くらいかな、という印象でした。
「チョコと言えば銃だ!」みたいに私的には納得いかなくても、ショウマが心からそう思えば実現可能なのがゴチゾウのようなので綿菓子ゴチゾウに雨を降らせる能力があっても当然なのかもしれません。
ただ、映像的にはいまいち説得力に欠ける部分がありました。あの高さで雲を作っても範囲は狭いと思います。もっと高高度で本物の雨雲に混ぜて拡散するくらいでないと全域はカバーできない気がします。
日記が鍵になる展開は「戦うことが全てじゃない。楽しむことも力に変わる」と言ってきたガヴとして良い展開だと思いますが、説得力はもっと欲しかったです。
・個人的には冒頭で一旦引く選択をする理由も微妙なように感じました。
ランゴをあの場で倒しきれれば回収作業をしていたエージェントも消滅して、残るのはジープとリゼルくらいで闇菓子を積極的に作るモチベーションは薄い気がします。
それなら「人プレスは後で回収して解放すればいい」と割り切って元凶を断つのを優先することも有りだった気がします。
理由があるとすれば「ランゴとの戦闘中に出荷されてグラニュート界に運ばれた分の人を助けられなくなるから」なのかなとも考えましたが、今回助けられたのは偶然エージェントが出入りするドアを見つけられたからなので冒頭の時点でアテにするのは根拠が弱い気がします。
ジープとリゼル
・今のジープ的には「リゼル>ランゴ」なようで情が湧いたのかな?という印象でした。
「家族とは不変ではない。成り行きとはいえ結婚したのだから新しい家族に気持ちが切り替わることもある」って話なんですかね?
と言っても、ストマック家の場合は単に家族仲が良くないので原因が違うんじゃないかと感じる部分も強いですが。ランゴなんて双子を引き離して無理やり政略結婚させようとしていましたからね。
「父親を殺されて打ちひしがれるリゼルを自分と重ねる」…には個人的には弱いかなと思っています。
リゼルには大統領を愛していた印象がそんなに無いんですよね… リゼルからすれば好き放題甘やかしてくれて良い父親だったとしても不思議はありませんが、ジープにとってのシータと同等の存在かと言われると疑問です。
・最終回前に至ってもジープとリゼルはどういう方向に向かっているのか、方向性すら掴めていない気がします。
次回は最終回です。
基本的には野望を砕いたので目の前の相手を倒せば終わりですね。そういう点では決着点がはっきりしてるショウマとランゴよりも、ジープ&リゼルにあまり縁がない絆斗との組み合わせの方が気になります。
ラキアは扉の間を破壊するっぽい感じでした。
個人的には「壊せば済むものだったのか?!」とちょっと戸惑っています。ニエルブとの話し合いでも「永遠に封鎖してもいい」とか話していたので壊すって選択肢は有りえないのだと思ってました。
主題歌によれば「幸せは分け合えば膨らむ」から、ラキアは人間界で貰った幸せを分け合うためにグラキュート界に戻るのかもしれませんね。
返信削除なんとなくですけれど、ラキアをはじめとして全員が各々の理由でバラバラになって、最後はそれぞれ違う生活に戻っていくことで、はぴぱれでの日々は辛いながらも「眩しくて戻れない瞬間」になっていく終わり方な気がします。
そうなるかもしれませんし、そうはならない可能性もどちらもあり得ると私は思っています。
削除グラニュート界に戻るというより、異世界へのドアを壊した結果、人間界に行く手段が無くなるから戻れなくなるのかもしれませんし、
ドアを壊して自分は異次元に飲まれて死ぬ…と思っていたら気づいたら人間界にいた(偶然最後に人間界行きのゲートに飲み込まれた)。もうグラニュート界には帰りようもないが人間界で人間として暮らしていくのかもしれません。
最近のVシネをやりたがる傾向からするとメタ的には無さそうですが、シンプルに死ぬ可能性も無くは無いでしょう。
感想お疲れ様です。
返信削除書かれている通り、ランゴに言われるがまま撤退する冒頭に加え、結局ただの女の子だったリゼル、突然最終的な目的が大統領になることになっているランゴ、ずっとはぴぱれにいるならいっそのこと優に本当のことを話したらいいのにと思ったり、お菓子の力、というか半分中和剤の力だし、気になる点が多めでした。
終盤に差し掛かって息切れ気味というか、薄く伸ばした感じが否めないですね。ジープとリゼルはほんとにもっと何とかなったと思うんですけど、予定変更でもあったんですかね。次回普通にヴァレンと激突して倒されて終わりなんですかね......
ラキアから派生した洗脳音波が強すぎて最後までこの技術だよりなのもどうかと思いました。41話から絵面が同じなので、もっと他の作戦も見たかったですね。
ランゴは結構長い間潜伏していたはずなんですが、その期間に打開案を考えるでもなく、新たな闇菓子生産方法を考えていたわけでもなく、ショウマたちを利用して後ろから不意打ちするだけで、闇菓子の収集も大統領の作戦を乗っ取るだけ、しかも一度ショウマに負けてるときてるので、ラスボスにするにしては格がなさすぎるというか、次週最終回で二人が対峙して、何か話すにしても、話す内容もたかが知れているというか、胸の内になにもなさそうだな、という印象になってしまって残念でした。
ストマック家も、闇菓子でグラニュート界を掌握したその先にどうなりたいのかいまいち語られず(今週でついには突如大統領になると言い出している)、やることといえばずっとひたすらに闇菓子を納品するだけなので、もう少し敵の動きにも変化が欲しかったです。
異世界の扉なんていうとんでもないものを見つけておきながらあくまで麻薬の材料調達にしか使わないことの理由や、ショウマの父親が人間と子供を作った理由ももう少し詳しく知りたかったですね。扉に関しては夏映画を見ていない身なのでもしかしたらそちらで触れられたのかもしれませんが。
ラキアが初期設定では潜入捜査官だったようですが、そっちのほうがグラニュート界のストーリーも広がってよかったんじゃないかなーと思いました。何か事情があって変更されたのもわかっているのですが。
匿名さん、こんにちは。
削除>突然最終的な目的が大統領になることになっているランゴ
これ自体は突然ではないはずです。前から「闇菓子はのし上がるための手段だ」とは言っていたはずです。
「大統領やニエルブが闇菓子を駆使すれば大統領になれる算段がある=ランゴも闇菓子さえあれば大統領になれる」とは限らないので、今のランゴに大統領になる道筋があるのかどうかが不明ですが、仮にそう上手くいかなくても自信家ならランゴがそう考えて行動しても不思議はないので筋は通っていると思います。
>優に本当のことを話したらいいのにと思ったり
これはショウマの素性やショウマ母のことを話すということですか?
それは別の話だからショウマが話さないと決めた以上は話さなく当然だと思います。
仮に優さんが「本当は妹はグラニュートに殺されたんだろう? そうなんだろう?!」とか言い出したとしても、実際の扱いよりマシと言えるので「実はそうなんです… 気の毒で言えなくて済みませんでした」と真実を隠すために別の嘘をついてもおかしくないと思います。
>お菓子の力、というか半分中和剤の力だし、
お菓子の力と言い切れるほどではありませんでしたね。
前回で「アメイジンググミは不屈の闘志のおかげ!」と言い切ってしまったので余計に疑問符がつきます。
>次回普通にヴァレンと激突して倒されて終わりなんですかね......
他に何か有ってほしいんですが、具体的な道筋は見えていない気がしますね…
>41話から絵面が同じなので、もっと他の作戦も見たかったですね。
絵面としてはワンパターンでしたね。
「ストマック家にそんなアイディアが有ったらもっと前からいろいろやってるだろ」というツッコミどころはあるので整合性としては合ってると思いますが、お話として面白いかは別のベクトルなので完全に肯定するわけにもいきません。
>ラスボスにするにしては格がなさすぎるというか、次週最終回で二人が対峙して、何か話すにしても、話す内容もたかが知れているというか、胸の内になにもなさそうだな、という印象になってしまって残念でした。
格は感じませんね。
香村さんの作品だと「悪党という時点でクズです!」って感じに格とか正当性とか与えたがらない印象もあるので自然なことなのかもしれませんが、一度倒した相手でパワーアップも何も無しというのは展開が弱いと思います。
>ラキアが初期設定では潜入捜査官だったようですが、そっちのほうがグラニュート界のストーリーも広がってよかったんじゃないかなーと思いました。
そういう設定だったんですか?
そういうのも有りだとは思いますが、たぶんガヴには合わないから変えたんじゃないかと思います。
ガヴはあくまで「個人」の物語として描かれていると私は思うので公的権力とかそういうのはノイズになりやすいと思います。