『仮面ライダーゼッツ』 第6話「封じる」:感想
この世界にはまともな人間がいないのか…
「監獄に閉じ込めて一生出られないようにしたい」ことが夢とかヤバ過ぎんだろ。どんなキチガイだよ?
っと思っていたら、本当に野生のキチガイでした。
どうしようもないですね。お巡りさんを呼びましょう。あ、怪事課とかいう役立たず以外でお願いします。
・推理や捜査ですら芸能マネージャーの妹に劣る有様で怪事課は本当にゴミです。
いや、顔が写ってる写真が有るなら社長のことくらい突き止めてくださいよ…
今のところ国家権力を活かした聞き出し以外は役に立ってませんよ。妹に手帳を貸し出した方が早いんじゃないですか?
・推定夢主の社長が現実でもヤバめで途方に暮れました。
人を勝手に値踏みしておいて「どうだ? 10ドルも価値を付けてやったぞ、嬉しいだろう?」みたいな態度で普通に引きました。
一番ドン引きしたのは、これまでの傾向から考えるとたぶんスタッフ的には善人のつもりで描いていることですが…
ヒロインの好感度が下がりまくり
・いきなり「人助けのためなら何調べても良いと思ってんのか?!」とかキレ出して普通に印象が悪かったです。
じゃあお前はこのまま死んでもいいのかよ?って感じです。
普通に関係有ることは話すべきで、関係無いなら「それは今の事と関係ないと思う。それよりも◯◯の方が怪しい」みたいに建設的に話すことが求められて当然の状況だったと思います。
・ネムに対して何も言い返せない莫も情けなかったです。
完璧なエージェントを気取っているなら「気持ちはわかるけど今はみんなで助かるために必要な情報なんだ。協力してほしい」と、ネムをなだめるくらいはしてほしかったです。
唯一の善人
・善良さを感じる唯一の人物が敵幹部というのが実に困ります。
前にも「深層心理は夢主も知らないこと」と重要な情報を教えてくれましたが、今回も
「夢が現実の残すは微かな痕跡。夢のみを求めるものは決して真実にたどり着けない」(夢だけじゃなくて現実の出来事も踏まえて考えないとダメだよ!)
とめちゃくちゃヒントをくれていました。
明確なナイトメア関連の関与がなかったらどう見ても味方の行動です。
私的にはノクスがぶっちぎりで好感度高くなっちゃってます。
視聴者的にも今疑問に思っていることをいろいろ教えてくれてありがたいんですよね。
夢の世界なんかよりこっちの方が滅茶苦茶です。
どういうことだってばよ?
・ナイトメアの謎はヒントは明瞭なのに答えは意味がわかりませんでした。
「ブラックケースの資料の中で現実の山に模様が有ることが示されていた」
→「その模様はこの怪人にも途中の仕掛けにも有ったからこの怪人はナイトメアが作ったものであってナイトメア本体ではない」
まではまだ状況証拠からの推測として理解できるんですけど、
→「だからこの監獄自体がナイトメアだ!」
は推理が飛躍しているように感じて、なんで自信を持ってそう結論づけたのか理解できませんでした。
個人的には「じゃあナイトメア本体はどこにいるんだ? …今回の夢は出られない死の監獄……もしかして?!(やみくみに周りを攻撃してみたら壁が苦しみ出した)」
くらいが限度で、莫が自信を持って周囲を攻撃することが不思議でした。
莫はいったいどこから確信を得ていたのでしょう?
・そもそも「ナイトメアが決まった模様の痕跡を残す」というのが今回だけのルールな印象なのでピンと来ませんでした。
爆発とかカラスの羽がそのつもりだったんでしょうか?
個人的にはそりゃ爆発したんだから爆発現場は残るし。あれだけ羽をまき散らしていたんだから羽は残るだろという印象で模様という印象はありませんでした。
見返してみると「山に貼り付けていた尻尾の刻印が現実の山にも残った」ということのようなのですが、だからなんでナイトメアの尻尾に刻印があるんです??
大前提が飲み込めないといういつものゼッツらしさ前回で説明されてもなお困惑しっぱなしでした。
だからこっちは知らないんだってば!
・どうやらネムは4年前に起きた事故から昏睡状態になっているようです。
ちなみに8年前には孤児院にいました。
………、こっちは今のことすら知らないんだが?!
ネムはトップアイドルで誰もが知ってる人気者なんです。って話すら話としてしか受け止められていない状態で衝撃の真実とか知らされてもショックの受けようがありませんよ。
・ネムがどうやって現役を維持しているのかはもっと謎です。
4年どころか1年ですら空白期間ができたらトップアイドルじゃいられないと思うんですけど何がどうなってるんでしょう?
役者さんやクリエイターとかと違って活動期間に間が空いても「水面下で何かやってるんでしょ?」じゃ済まされないと思うんですけどねぇ。
「既に制作済みだった物を小出しにして生きてるように見せかける」なんてことも不可能でしょうし。
登場人物はどういう認識なの??
・莫がネム相手にナイトメアの話とか周知の事実のように平然と話していることが不思議に見えました。
いつネムがナイトメアや事件について莫と同レベルに知っていると認識したんでしたっけ???
私の認識だと莫の認識は
「このネムは夢主が考えた偽物ではなく、どの夢の中でも共通した人格や認識を持っている独立した存在である」
という部分までで、ナイトメアや事件についても詳しいと判断する根拠は無かったと思うのですが…?
・社長相手の「俺の顔を見ても反応が無い…ということは夢主じゃないのか?」という話も不思議でした。
刑事さんは「夢で君を見た!」と反応してたので刑事さんの事件の直後ならわかるのですが、前回の花嫁さんが直接会っても普通に無反応だったので意味がわからなくなっています。
花嫁回と話を書いた順番が前後してるとか事情があるんでしょうか? マジで前回の話を忘れただけなら相当ヤバいです。
夢の真相
・今回の願望は
「現実だとネムは昏睡状態なので現実よりも元気に生きてる夢の中の方が良い。たとえそれが死の監獄の中であっても…」
って話なんですかね?
この仮説だと「夢を曲解して悪夢にする」タイプの怪人のように見えますね。
仮面ライダーゼッツ・テクノロムマシーナリー
・マシーナリーは単体だと微妙でした。トランスフォームとの違いがピンと来ません。
銃との組み合わせはそれなりに良かったです。小回りの利くハンドガンと大型の腕部一体型武器で長所短所がはっきりしていてメリハリが感じられました。
次回は後編です。
現実のネムの現状が説明され、事件も解決する…んですよね? たぶん。知らんけど。
情報が無いせいで予想も期待も何もしようがありません。漠然とどうにかなる気もしません。
今のゼッツに有るのは「どうせダメなんだろうな…」という漠然とした不安だけです。
ネム関連の話がまったく意味わからない構成の仕方をしていて、「起承転結」の「起」の部分を隠して「承」から解説してるせいで、視聴者側としては意味がわからないことになってるんですよね。あとから「起」の設定を出されてもそれは「伏線回収」じゃなくて「ただの説明不足」でしかないんだよなぁと。
返信削除思えば最近の特撮全般に言えることかと思うのですが、「起」の部分の骨組みをしっかり作り込む努力が足りないなぁと感じます。とにかく早く販促に移したいからなのかわかりませんが、プロローグ的な部分は外伝にしたりTFFCに回したり、とにかく軽視してる気がするのです。
普通に論理的に破綻しているせいでお話が全然通じなくなっちゃってるんですよね。
削除なんでこれがプロの作品として出てこれるのか不思議なくらいです。
好みが分かれるというそういう次元じゃないと思うんですけどねぇ。
エンタメに徹する作風ならまだわかりますけどゼッツはそうじゃないですし。
個人的に怪事課の人らが平然と莫の部屋に不法侵入してるのが毎回気になって仕方ないので、あの秘密基地はガヴの異世界を繋ぐ扉みたいに色んな場所から出入りできる設定にして欲しかったですね。
返信削除現状、莫に情報共有するだけならわざわざあの場所に集まる必要性を感じませんし…。
同感です。
削除ゼロ「怪事課と協力関係を結んだから直通ゲートを追加しておいたんだ」
なんて一言を挟めば、いちいち莫のプライバシー侵害をしなくて済むことだと思います。
>現状、莫に情報共有するだけならわざわざあの場所に集まる必要性を感じませんし…。
これも根本的問題ですね。
機密性とかが問題にならない限りは普通にメールとかの連絡手段で済んじゃいます。
エージェントものなのにガバガバでは話が締まりません。
今週も感想、お疲れ様です。
返信削除他の方も触れているのですが、設定の説明不足、もしくは、設定がどうなっているか確定していない中で、物語の段階を無視した話作りをされているのが、この作品の面白くない要素なんじゃないかなと思います。
どうしてナイトメアは発生するの、悪夢を現実にしてどうするの?ナイトメアの行動が、現実世界にも影響を与えるのはなぜ?夢主の深層心理にある扉の数が、夢主毎に違うのはなぜ?
ゼロは物語の冒頭に、敵とも遭遇しておらず、夢主も判明していないのに、○○をしろ、とある程度具体的な命令を出せる、するのはなぜ?(夢主やナイトメアの行動を理解していないと説明できない部分)
ナイトメアの行動は、夢主の望んでいる事なのか、起こると夢主にとっての悪夢なのか、夢主の深層心理を電王のイマジンのように、曲解したものなのか?
等、ちょっと気になることを出しただけでも、物語的に設定的に、大事な所だと思うのですが……
物語を、片手にジュース、ポップコーン頬張りながら見たい身としては、敵やそれらに関する設定はしっかりしていて欲しいし、これらの設定って、しっかり固めて土台にしないといけないのでは?と物語を見るたびに、怪訝な目で見てしまう要素なんですよね……
台詞だけで見れば、記事でも触れられている、『人の心を何から何まで探っていいの?』というのは、本来とっても大切な部分で、
事件解決、ナイトメアの撃破という部分だけで見れば、記事でも触れられているその通りなんですが、人の深層心理、デリケートな部分を主人公である莫は触れることが出来る(ニュアンス)と見れば、その答えに詰まる、という流れは普通だと思いました。
でも、今までの流れで、主人公や周りにそういった葛藤がないので、記事の通りなんですが。
こういった、台詞だけ見れば、場面だけで見れば、良いシーンは今までも有るのに、ドラマや積み重ねがないせいで、『こいつ、何言ってんだ?』『今はそんな状況じゃないだろ?』って感想になりやすいのも、ドラマを重視していると気になる要素だと思います。
長く、まとまっておらず、申し訳ありませんでした。
匿名さん、こんにちは。
削除>他の方も触れているのですが、設定の説明不足、もしくは、設定がどうなっているか確定していない中で、物語の段階を無視した話作りをされているのが、この作品の面白くない要素なんじゃないかなと思います。
現状での一番大きな問題はそういうところだと思います。
細かい点やナイトメア側の事情や素性など後でやる話は置いておけても、事件解決につながる内容やナイトメアゼッツは何ができて何ができないか、ゼロやネムなど事情通の面をしてるわりには役に立たないやつは何なのかなど、見ていて疑問に思って当たり前の内容には答えられないと視聴者がついてこないのは当然だと思います。
「今何をやってて、どうなってるのか」がわからない物に興味を持つのは困難です。
スポーツ中継などで実況や解説が何のために存在しているのかを考えれば理由は明らかでしょう。
>台詞だけで見れば、記事でも触れられている、『人の心を何から何まで探っていいの?』というのは、本来とっても大切な部分で、
事件解決、ナイトメアの撃破という部分だけで見れば、記事でも触れられているその通りなんですが、人の深層心理、デリケートな部分を主人公である莫は触れることが出来る(ニュアンス)と見れば、その答えに詰まる、という流れは普通だと思いました。
私とは考えが異なりますがそういう解釈は有りだと思います。
私の考えとしては
A)エージェントを名乗っておいてミッションに支障が出る私情を優先するのは無しでしょ。
B)莫にそんな人情派の印象が無い。
C)そもそも莫は心の扉を見てもなお相手のことを理解できたことがない理解力の低さなのであの台詞を言ったときのネムの気持ちも理解できてないと思う。
D)ネムも今までの他人事の事件のときには興味本位で調査を面白がってなかったっけ?
といったあたりがそういう解釈をしない理由ですね。
平たく言うと「全体的に今までの言動との相違が多く、莫とネムの言動として違和感がある」というのが主題です。
恐らくですが、莫はマークを見て現実のあのミステリーサークルを思い出したのでしょう。
返信削除「あれ…こいつがナイトメアだとしたらあの痕跡はどうやってついたんだ?もしかしてナイトメアはあのくらい痕跡がつくほどでかいのか!!!」
的な。
次にちゃんと説明があるかも。
急にキレだすねむにはちょっと驚きました。
言いたくないことがあったとて今はキレる状況じゃないだろ…
未だに分からないこととして1話の莫の深層心理ってなんだったのか。
あの夢に内なる願望があったとは思えないんですが…
あと、2話完結でやってる影響でウイングやマシナリー等、結局ナイトメア撃破できてないフォームがあるのが残念です。
>恐らくですが、莫はマークを見て現実のあのミステリーサークルを思い出したのでしょう。
削除それは事実だと思いますよ。作中でそう描かれていたはずです。
私もそう書きました。
その上で「なんで莫は自信を持って行動できたんだ?」と疑問に思ったのです。
匿名さんの書かれた仮説は私は懐疑的です。
それだと、たとえば「ゼッツマシーナリーの腕は大きかった。ということはゼッツ本体は腕の数倍大きいはずだ!」
なんて推理をしたら大外れでしょう。
痕跡が大きいから本体も大きいという推理を成立させる根拠が見当たらないと思います。
過去の痕跡で言えば、爆破はナイトメア本体よりも大きかったですし、カラスが残した羽はナイトメアの大きさより遥かに少ない量でした。
今回のナイトメアにしても「刻印のある尻尾だけでかくて平べったい形状」だったら監獄にはなり得ません。
>言いたくないことがあったとて今はキレる状況じゃないだろ…
だいぶ理解も共感もし難い行動でしたよね。
>あの夢に内なる願望があったとは思えないんですが…
そのまま願望として受け止めると
「莫は自分を罰したいと心の底では思っている」
みたいな意味になる気がするんですが、これまでの莫はそんな風には特に見えませんでした。
シンプルに悪夢で「自分の夢の中で好きなようにエージェントごっこしたいのに、人の夢の中でマジで殺そうとしてくる化け物に襲われるなんて最悪だ~」ってだけの話という話の方がわかりやすい気がします。
>2話完結でやってる影響でウイングやマシナリー等、結局ナイトメア撃破できてないフォームがあるのが残念です。
フォーゼやビルドなどフォームチェンジが細切れになってるタイプだと珍しくないことですが、普通に盛り上がりには欠けますね。
ゼッツの場合は前編で敵を撃退する意義さえあやふやですし。
話の基本すらできてなくて続きが気になる内容じゃないんですよね。思えばこの脚本家の過去作も似たような出来でしたので、特にこの後も変わらない内容になるんだと思います。主人公もヒーローとして締まらないですねぇ。直近のガブと比べても内容がお粗末過ぎて、高橋悠也は筆折った方がいいんじゃないかと思いました。
返信削除企画のコンセプトレベルのところが面白くないので現状の方向性で改善する可能性は少ないでしょうね。
削除2号ライダーとの揉め事など現状のスパイごっこや推理路線を捨てて切り替える方がこれまでの傾向から考えるとまだウケる望みはあるんじゃないかと思います。