『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』 第25話「ド根性警察、晴れ渡る!」:感想

2025年8月10日
■今回はストーリーがメイン
・アクション重視だった前回とは逆に今回はストーリーが中心でした。
ゴジュウジャーなので普通にダメでした。一度負けたとか警察が奮起する理由には関係ないのでグダグダな展開にしかなりません。
ゴジュウジャーという素材がどうしようもないので素材を活かせばこうなるのは必然だったと思います。26話にもなっても主人公に他人に何か言えるだけの材料が無いのではやりようがありません。
そりゃ数少ない負け犬要素だのにすがりたくもなるでしょう。そうでもしないと「突然吠が賢くなった?!」とか「何言ってるんだ?」となっちゃいますからね…

・最後のバトルにゴジュウウルフが出張る意義もド根性No1バトル自体も必然性を感じないので要素レベルでも全然でした。
終わり方のまとまりがいつもより良いことがかえって悲惨でした。
「指輪の戦士は願いを叶えるために戦士になった」
→「願いはもう叶ったから指輪は必要ない(主人公たちが譲り受ける)」
という流れ自体は非常に論理的で明快な流れなんですよね。
指輪を譲り受けたことに対してメンバーが「いつの間にゲットしやがった!」とか反応するのも極めて普通なことだと思います。
こっちの方が順当でまとまりも良いのになんでいつものゴジュウジャーでは指輪の戦士や指輪があんな扱いなんでしょうね… 一番不思議なことはいつもの展開が全然面白さを感じないことですが。

■監督の病気
・前半に時間を割いた生身アクションは個人的にはいまいちでした。
召喚されたレジェンド戦隊でしかも1vs3くらいで相手の方が多い状況で生身で善戦することは違和感が強かったです。
試練という建前は有るものの、それだけでは説得力が足りてないと思いました。
生身で戦うにしても「変身用の指輪は封印されたけど戦隊リングは使える」くらいに収めて、戦隊リングの販促も兼ねるくらいの方がバランスが良かったんじゃないかなと思いました。

■販促に熱心なのは良いところ
・ゴジュウジャーのメンバーと敵幹部勢とのバトルで賑やかしにフォームチェンジを駆使するところは良かったです。
販促以外に使う意味は無いですけど、どうせ小競り合いだから販促やエンタメをしないとバトル自体の意義がそもそもありません。
竜儀とメイドさんが持ってたカーレンジャー、陸王とガオレンジャーなど以前のドラマがあった指輪で統一してあるところもまずまずでした。

・ワイルドゴジュウウルフも引き続き良かったです。
肘打ちなど名前らしいワイルドな戦い方や質量感を感じる水の銃撃などちゃんとしたかっこいいアクションが見られました。

■当然の結果
・逆に1人だけドラマが無い角乃は浮きまくっていましたけどね…
17話の冒頭で「私だってゴーオンジャーの指輪ゲットしたもんね~」で済まされたやつですからね。角乃にはマジでドラマが無いのでどうしようもありません。今回のストーリーでも触れましたけど無い袖は振れません。
メイン回の大半を妹…というかレイさんに持っていかれ、初変身回を除くとメインらしいメイン回が探偵回のただ一度きりですからね… そりゃこれでどうしろって話ですよ。

■いったい何を考えてるのか
・熊手が普通にテガソードレッドに乗れていてびっくりしました。
先代だから指輪さえあればゴジュウウルフに変身できるだろうし、そうしたらテガソードレッドにも乗れるんだろうなとは思っていましたけど、指輪無しでも乗れるんですか?!
熊手はできるならやることに疑問はありませんけど、テガソード神は何なんですか?!
熊手が自分に乗る必要性が何も無くても、熊手を乗せることに何の抵抗も無いんですか? 
かつてのパートナーで優勝者とはいえ、今は自分を役立たずと馬鹿にして指輪を自分色に染めて自らが神になろうとしてるおこがましい存在のはずなんですがテガソード神はいったい何を考えてるのでしょう?

■説得力に欠けた
・ド根性ノーワンとの決着の付け方は個人的には納得感が薄かったです。
ド根性対決なのにシールドで防いだら根性関係ないじゃないですか。
怪人「こいつの能力はシールド! きっと当たる寸前に手を放して自分だけ身を守るつもりだろう。ならば手を放した瞬間に俺も避ければ良いだけのこと!」
 →シールドは使わずに思いっきり直撃してド根性で耐えるパトレン。
みたいな流れの方が本当にド根性で耐えたパトレンとド根性を語りながら小手先の頭脳戦と防御に頼ろうとしていた怪人のどちらがド根性No1に相応しいか一目瞭然でド根性対決の決着に合っていたと思います。
パトレン役のゲストの変化の描き方としても泥臭い戦い方の方が合っていたでしょう。


次回は本格的に夏休みムードのようでいつもの撮影所で済ませる節約回のようです。
題材まで節約で「東映」が舞台になるようです。最初は総集編かと思いましたが、予告の感じだとそうでもなさそうでした。
とはいえ、ゴジュウジャースタッフだけに「いつもの感じでしょ?」などと油断していると、悪い意味でとんでもないクオリティや内容の物が出てきて震えることになりそうです。

次回の脚本家さんは「當銘啓太」さんという見慣れない名前の方のようです。
私は全然見覚えがないので軽くググってみましたが、ほとんど特撮や東映関連の経験は見当たりませんでした。唯一有ったのが『Wヒーロー夏祭り2024』でした。
どういう経緯の参加なのか全然わかりませんし、脚本家としても経歴が少ないので完全に未知数な脚本家さんのようです。まともな方だと良いですねぇ。




コメント

4 件のコメント :

  1. なんとなく、制作側から渡された脚本に必死に抵抗した結果こうなった、みたいな回だと思った。
    基礎の柱部分がシロアリに喰われて腐っているから、どんな監督がメガホンをとってももう修繕不可能なくらいになってるんだろうなぁ、だからせめて拒否できないノルマ要素を後半に全部詰め込んで、脚本の影響が少ないスペースを前半に作ったのかなぁ、とか邪推してしまった。
    坂本監督が頑張ってこれなら、もうゴジュウジャーは本当に無理なんだな、と改めて実感した。

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    1. >だからせめて拒否できないノルマ要素を後半に全部詰め込んで、脚本の影響が少ないスペースを前半に作ったのかなぁ、とか邪推してしまった。

      そうかもしれませんが、私は生身アクションをやるために削った可能性の方が高いと思っています。監督にはそういう前科があるので…

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  2. 販促ノルマを真面目にこなしつつ監督と脚本が自分が面白いと思う物を詰め込んだだけの回ですがそれでも普段のゴジュウよりは見れる話になってるという

    そもそもレギュラー6人+ゲストのユニバース戦士+ノーワンとNo.1対決なんて捌ききれずにパンクするのは当たり前なので熱意でゴリ押すのは正解なんですよね

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    1. 熱意が必要事項かどうかはわかりませんが、各要素をバラバラに扱えばまとまらなくなるのは当然の結末なので一本化したり絡めたお話にするのは無難な方法だと思います。
      これでもまだ今回は不遇だったメンバーやゲストなど影が薄い要素は出てきてしまうくらいですからね。

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