『仮面ライダーゴースト』 最終回まで見終わって:総合感想

2016年10月4日

■前書き
・正しいゴーストの理解に関しては、公式サイトにゴーストがどんな物語だったのかプロデューサー様のありがたい解説が載っています。正しい解釈が知りたい人はそちらを読むほうが良いと思われます。以下の文章はそれを見てもなお理解できなかった愚か者が書いたものです。
*全体の感想なので必要に応じてネタバレがあります。


【総評】

【コンセプトからグダグダ】

「ヒーローは1度死んで甦る!!」公式から抜粋)。
コンセプトの上では「死」がキー要素のはずでしたが、実際の内容からは死も生も全然感じられませんでした。


■タイムリミットの設定は有名無実
・まず最初のずっこけポイントはタイムリミットの設定です。
ゴーストには「99日経つと魂が消滅する」という設定があります。事実上のタイムリミットです。生き返るためには99日以内にフォームチェンジのアイテムである「英雄アイコン」を15個集めて神様に願いを叶えてもらわなければいけません。序盤では1話につき作中で1週間経過し、毎週放送する現実の時間経過に対応していました。しかしこの設定もすぐに有名無実化しました。

・1クールの節目になる12話で雑に残り日数を消化して生き返れないまま期限を迎えたかと思ったら、「死んだ親父の魂と融合した」という謎の新設定により奇跡が起こり、期限が再び99日に戻ったのです。
この時点でタイムリミットの設定は、視聴者にとっては「どうせ死なないんでしょ…」と諦めムードでもうどうでもいい設定と化しているのに更に追い打ちをかけてきます。

・途中から時間経過がスローになり、「1話=1週間」だったのが「1話=1日」に切り替わっていくのです。 
「1クール目の12話で99日経過、2クール目から最終回までの38話+劇場版で99日(2回目)」という誰が見てもおかしいペース配分でストーリーが繰り広げられていきました。こんなペースにしておいて、毎回冒頭のナレーションでは「俺に残された時間はあと○○日…」とカウントダウンしていくのが滑稽で仕方ありませんでした。
更に期限を迎えるラスト2話では「実は主人公はもう人間を超えた存在になっているから、たとえタイムリミットを迎えても消滅しない」という衝撃の事実が明かされます。散々適当な扱いをした挙句に最後に更に放り投げる意味がわかりませんでした。

■死んだ意義は特にない
・キーフレーズでもアピールされているとおり、主人公は死んでいます。死んでいますけど、死んだ意義は特にありません。

・まず死んだきっかけですが、「特に理由もなく正体不明の敵に向かっていって返り討ちにあった」です。
誰かを守るためとか追い詰められて仕方なくとか、そういう理由はありません。一応、主人公の親の仇の同族ではあるのですが、主人公はこの時点では知りません。その場にいたヒロインとか、一般人の郵便配達のおじさんとか守る対象もいましたし、親の仇と気づいたからとか理由はいくらでも付けられたはずなのですが、本編では特に理由もなく戦いを挑んで無駄に死にました。実に不思議な展開です。

「主人公は死んでるから変身できるようになったのではないか?」と思われる方もいるかもしれません。普通ならそういう設定がありそうですが、ありません。生きてても変身できます。
幽霊なので透明になったり、壁を通り抜けたりはできました。しかしそれがしたいだけなら主人公の仲間に幽霊を用意すればいいだけでしょう。

「主人公が死んで生き返ることに物語上の意義があるのではないか?」と思われる方もいるかもしれません。これも全く感じられませんでした。
普通死んだら「もうやりたかったこともできない…」とショックを受けたり、「絶対生き返ってやる!」と決意に燃えたり、「壁を通り抜けられるなんて幽霊の身体って便利だな!」と違う方面で感銘を受けたり、人それぞれの反応を見せるものです。ところがゴーストは違いました。本当に何の反応も示さないのです。死んで生き返った直後も、しばらく経った後も、生き返れる期限であるタイムリミットが半分以下になったときにも全く反応を示しませんでした。見ていて「本当に死んでるんだよね」と誰かに確認したくなるほど不可解な反応でした。

・これに限らず、主人公に人間味が感じられませんでした。
タイムリミットが迫っても慌てる様子も達観した様子もなく、何の人間模様もありませんでした。後悔や焦りといった言葉がこれほど無縁なキャラクターは珍しいと思います。とても一度死んで生き返るために戦っている人物とは思えません。

・序盤の時点で既に死んだ設定に意味があるのか疑問に感じる内容でしたが、それは最後まで変わりませんでした。最後に生き返った後も疑問だらけの展開でした。
生き返った主人公は死んでる間はできなかった念願の「食事」 をして喜びます。それ自体はいいのですが、問題はそこまでの過程です。
食事に関しては事実上のクライマックスを締める重要なシーンなのに、食事がしたいという描写があったのが35話になってからでした。最後を締めくくる重要な展開の前振りをこんなあっさり済ませることが理解しがたかったです。

・こういうものは開始時点、生前の姿と対比させてこそ意義があるものです。
一般化して言えば「日常の象徴」なのですから、事前に帰るべき日常を描いておかないと話になりません。食事に焦点をあてるならば、「生前は食事なんてどうでもいいと思って一人で冷めたご飯を食べていたけれど、今はみんなと食べる食事を幸せなことだと感じる」。こういった前後での変化が必要です。
しかしゴーストで描かれた生前の姿は第1話の冒頭5分程度、実家で偉人に関する本を読んでいたところだけです。これでは比べるも何も不可能です。最終回まで見終わっても「主人公は…変わったのかな? 昔のことを知らないからわからないや」と思ってしまう作品は初めてです。

・唯一の死んだ意義は主人公が最終的に「神に等しい存在になった」ことでした。
神曰く、「いくつもの魂が結びついた結果、自分と同等の存在になった」だそうです。そのために主人公が死んだのかというと、そんな話ではなかったと思います。


「英雄の力をその身に纏い運命を切り開け!」(公式より)

・ここで言う英雄とは宮本武蔵、ニュートンなどの「偉人」のことです。
今作ではライダーたちは偉人の魂のこもった「アイコン」 をベルトに入れることでフォームチェンジを行います。販促とアクションに関わる重大な設定です。

■偉人がしょぼい
・これが偉人関連で一番困ったところです。
偉人だの英雄だのと呼ばれてるのに、作中では全然偉大に見えません。

■早くも戦力外通告
・戦力的には悲惨です。
いわゆるフォームチェンジにあたるため、強化フォームが出た時点でお払い箱になってしまいました。具体的に言うと23話です。全50話なのでまともに出番があったのは話数の半分以下です。
ただフォームチェンジが使われなくなって出番がなくなるだけならまだマシだったのですが事態はもっと凄惨でした。強化フォームに「偉人を具現化して戦わせる」というゴーカイジャーのバスコみたいな能力があったため、主人公が強化フォームで戦う横で雑魚の相手をさせられたり、ボスのやられ役に使われてしまいました。雑魚掃除に駆り出される偉人。偉人って何でしょう?

■戦い以外も…
・「偉人は強いから偉人なわけじゃないし!」と言いたいところなのですが、ストーリー面でも活躍がありません。
2クール目からは「偉人の心をつなぐ」といって、アイコン内の偉人と会話できるようになりました。しかし抽象的な一般論ばかり言ってきます。ライダーでよくあるわりとどうでもいい回のゲストと同レベルの話です。
3クール目からは更に悪化し、主人公に問いかけをしては自分は回答を示さずに主人公の回答に頷くだけという扱いになってしまいます。 自分はわかってないのにわかっているふりをしているみたいでかっこ悪いです。
最後はお決まりの主人公をヨイショするだけの存在に落ちぶれます。

・こんな偉人に讃えられるなんて主人公はすごいですね。
見ていて「設定上どんなに賢いキャラを出そうと作者の知能は超えられない」という言葉を思い出しました。

■もはやギャグ
・文字にするとまだマシなのですが、実際にはギャグにしか見えません。
その見た目は全身黒タイツにフォームチェンジの換装パーツをつけて、デフォルメした目や口のパーツをつけただけ。そして声は全員同じ、声優の「関智一」さんです。15人いる偉人全員です。女性である卑弥呼も男性の関智一さんの声でしゃべります。同じ場所にいて会話するときも全員同じ声です。ラスボス戦で一人ひとりが交代で攻撃していくシーンでも声は全員同じでした。あれほど間抜けなラスボス戦はこれまでもこれからもないと思います。

■コンセプトは投げ捨てるもの
・ここまで基本コンセプトを投げた作品は初めてではないかと思います。
一部のコンセプトを無視したり空気化する程度なら過去にもありました。しかしここまで、わざと逆行しているのではないかと思えるほど積極的に投げ捨てている作品は見た覚えがありません。

・プロデューサーの発言においてもキーワードの存在感がないことが異常さを裏付けていると思います。
プロデューサーの説明を見てもなお、幽霊の設定や偉人の存在意義が感じられません。「死と偉人をテーマにした作品を募集」という企画にこれを提出したら門前払いされると思います。いったい何がどうなっているのでしょう? プロデューサーさえ基本コンセプトを重視しないなんてあり得ないことです。私の頭ではストーリーも企画もまるで理解できませんでした。

・コンセプトが消滅しているので、必然的に決め台詞も有名無実化していました。
主人公のタケルの決め台詞は「命燃やすぜ!」なのですが、最後まで命とは何のことなのかわかりませんでした。やる気を出すという意味かというとそんなことはなく、文字通り寿命を減らして戦うということかというとそんなこともありません。
決め台詞と言えば、後半では同じ台詞でも違った意味に聞こえるシチュエーションが定番なのですがそういうのもありませんでした。というか毎回同じ意味なのかどうかすら私にはわかりませんでした。こんな経験はライダーに限らず初めてです。

【ストーリー】
・基本コンセプトの扱いがこのざまなのでストーリーも推して知るべしです。
具体的にどう酷かったかは長くなるので下の感想に書きました。ここでは物語の中心になる主人公のタケルについて書いていきます。
主人公のタケルが中心でそれ以外は敵も味方もタケルのおまけでしかないのですが、肝心のタケルに全く好感を持てませんでした。

■人間味がない
・個人的に一番辛かったのはここです。主人公のタケルが気持ち悪くて仕方ありませんでした。
自分が死んだことにすら反応を示さず、後半では「これが喜び…!」などと感情を語る姿はまるでロボットか宇宙人のようでした。人間味を感じないどころか本当に人間なのか疑わしく思えてくるレベルでした。本編と比べるとキャラ崩壊しているムービー大戦のほうがよほどまともな人格なように見えました。

■デリカシーがない
・他人への関心も薄いことが不気味さに拍車をかけていました。
他人の記憶を読み取る能力を使ってゲストが悩んでいることを突き止めたら、そのまま「あなたは○○のことで悩んでいるんですね!」と話しかけたときには思わず「気持ち悪っ!」と思ってしまいました。デリカシーがないにも程があります。ストーカーだと思われないことが不思議です。それを周りの仲間も全く咎めないし、言われた側も反応が薄いことが更に不気味でした。

■一般論しか言わない
・絶望してるゲストを主人公が説得するお決まりのシーンがゴーストにもあります。
大きく違う点は主人公が語るのが一般論だという点です。 バックグラウンドになる主人公の経験や思想が感じられないので説得力がありません。

・とりわけ酷かったのがラスボスの説得でした。
ラスボスは皇帝である父親に冷遇され、自分は親に愛されていないと思い続けた結果心が歪み、父親を殺して帝位を奪い、世界を滅ぼそうとしました。そのラスボスに対して主人公がかけた言葉が「子供を愛さない親なんていない」でした。具体的な体験から愛されていないと思っている相手に抽象的な一般論で語りかけるセンスが異常です。これで説得に成功することはもっと異常ですが…
更に理解しがたいのはこの次の回です。
主人公が突然、超能力で自分が生まれた時の両親の様子を垣間見て「俺は愛されていたんだ…」とつぶやきます。前回でラスボス相手に「子供を愛さない親なんていない」と言い切っていたのに自分は愛されていたことに自信がなかったそうです。相手の事情を知った上でそんな一般論みたいなことを言うからには親の愛によほど自信があるのかと思っていたらそんなことはありませんでした。同じ脚本家が書いた連続した回で矛盾しているように見える言動が出てきて愕然としました。いったいどんなロジックなのか、未だに仮説すら思いつきません。

■見ていて不安になる
・正義感や理性が見られないところも怖かったです。
身内と知り合いにはこだわる一方、他人には冷淡でした。一般人が被害にあってもほとんど関心を示していませんでした。ラスボス戦で大量に人が死んでも気にせず、個人的感情で動く姿が恐ろしかったです。

・私は良心的な人格も公平なルールも持たない超人に恐怖を感じます。
ヒーローが強大な力を持っていても恐れられないのは、その矛先が悪党以外には向かないという信頼があるからだと思います。その信頼がないヒーローは悪党より恐ろしいと思います。悪党にもルールがあるからです。「自分の利益のためならどんなことでもする」、「依頼を受けたら誰でも殺す殺し屋」など悪党にもいろいろありますが、裏を返せば利益にならないことはしないし、依頼がなければ積極的に殺しません。最低限のルールがあります。
「何となく」で行動するヒーローはこの最低限のルール以下だと思います。特に根拠も判断基準もなく「お前が悪い!」といって襲ってくるヒーローは「顔がムカつくから殺す」と言って殺そうとする悪党と大差ないと思います。見ていて不安になる存在はヒーローものには不適格だと私は思います。

【アクション】

■今年も挽回ならず
・ここ数年ずっと低迷しているライダーのアクションですが、今年もダメでした。むしろ更に劣悪になったと私は思います。

・「ゴーストと言えばこんなイメージ」と連想できる動きがありませんでした。
思い浮かぶのが必殺技前の決めポーズ程度で、格闘戦のスタイルなどは全然浮かんできません。ワイヤーで釣ってふわっと動く幽霊っぽい動きがそうだったのかもしれませんが、アクション的には全く面白くない上に早々に使わなくなりました。何でも「子供が怖がる」というクレームが来てボツになったそうです。

・特に絶望的だったのがフォームチェンジです。
フォームごとの個性が全然ありませんでした。武器は大剣・大太刀小太刀の二刀流・ナギナタ・銃・二丁拳銃・弓・ハンマーなど様々な形態があったのにフォームごとの能力や戦い方の差別化ができていませんでした。そのせいでフォームチェンジの最大の魅力である「状況に応じた最適な戦い方」を見せることに失敗していました。

・とりわけ酷かったのが遠距離タイプのフォームです。
電撃を放つエジソンフォーム、弓を使うロビンフッド、二丁拳銃のビリーザキッド、剣と銃を変形させて使い分ける龍馬など射撃武器を使うフォームだけでも4種類ありました。使用する武器自体が異なるのに、どうしてそのフォームを選んだのか理解に苦しむ状況が多々ありました。定番としては「電撃は形がないからトリッキーな攻撃や広範囲攻撃ができる。弓は威力や精度に優れる。二丁拳銃は素早い相手に当てるために広範囲にばらまいたり、多人数戦で有効」など見た目や特徴に応じた差別化が図られます。そういう個性が全く見られませんでした。
「(刀を持っている相手に電撃で対抗して)金属には電気が有効だよね」と言ったベタな使い方をした場面が作中で最も有効活用されたように感じたシーンでした。こんなありふれた使い方がまともに見えるのはどうかしています。

■パーカーでフォームチェンジ
・これもいまいちでした。
私は最初はイケるかと思っていました。アイテム数が増えたのでフォームを増やさないといけない。しかしスーツを作るのは大変。かといってドライブのようなパーツの極一部だけ換装するやり方だとビジュアル面で物足りない。こうした問題を解決する上で「フォームをパーカーとして扱い、パーカー(&マスク)を着せ替えることでフォームチェンジを表現する」というゴーストのアイディアは省エネに有効なのではないかと思いました。

・しかし実物を見てみるとやっぱり物足りなさを感じました。
全体のフォルムに変化が少ないのは厳しいですね。マンネリ感が出て、映像の刺激が弱まってしまいます。服なので後ろから撮ったときに背中が素っ気ないのもマイナスでした。といって背面にワンポイント付け加えようとするとコストがかさむでしょうし…


・マスクの印象も弱かったと思います。
共通である黒地の部分のほうが目立っていて、フォームごとに異なる模様と色よりも黒地が目立ってしまったように思います。

・個人的には映像で目立つ”胸部”が変化なしという点が大きいように感じました。
肩パーツは変化があるのですがあまり目立たない印象でした。部分的に変えるならオーズのように胸部と頭部を中心に変更するほうが有効っぽいです。

■ガンガンセイバー
・初期武器のガンガンセイバーのデザインとギミックは良かったです。
初期状態はライダーでは珍しい幅広の大剣、刃の向きを変えると銃、刃を分割すると二刀流、分割した刀身を縦につなげるとナギナタと単独で4種類のモードに切り替わります。更に別売りのオプションパーツを付けると、弓やハンマーにもなります。変形するマルチ武器が好きな身としてはとても魅力的なデザインでした。個々の形状も面白く、パーツを追加するとまた違う形になるところがワクワクします。

・ただ、実際のアクションは冴えませんでした。
アクション全般が低水準だからどうしようもありません。フォームチェンジに付随する以外では戦闘中に組み替えることもほとんどありませんでした。そして12話で登場した強化フォームに新武器、しかも機能が被る銃剣タイプが登場したため早くもお役御免になってしまいました。せっかく良い感じの武器だったのに残念です。



【個人的感想】

■一貫性はあった

・全体の感想を書くにあたって自分で書いた各話の感想を見なおしたのですが、読み返してみると意外な発見がありました。

・全体的に1話の時点で危惧していたことがそのまま表面化していたことが判明しました。
タケルが何を考えているのかわからないとか、仙人とユルセンの役割が被ってるとか、アクションが微妙っぽいとか、序盤の感想に書いていたことが最初から最後まで変わっていませんでした。多くの場合、序盤の時点で思ったことは良くも悪くもそうはならないことが多いのですがゴーストは8割型そのままでした。ある意味では一貫性があったと言えそうです。

・つまり1話で引っかかりを感じた人は見続けないほうが無難な選択である、と言えるでしょう。
最後までその違和感は解消されませんし、ワンランク上の何かへと昇華されることもありません。

■シリーズ構成回はそんなに少なくない
・「シリーズ構成の福田さんが登板した回が少ない」という印象があったので、それも確認してみました。実際にはそれほど少なくありませんでした。

・登板回数は全部で22話(全50話)でした。
同じ平成2期で比べても、フォーゼが48話中22話、ウィザード53話中25話、W49話中25話、なので少ないことは少ないですが特別少ないとは言うほどでもありませんでした。

・少ないように感じるのは、3クール目~4クール前半でほとんど登板しなかったことが原因です。
1クールごとに数えてみるとバランスの悪さが一目瞭然です。 以下が実際にクールごとの登板回数を数えてみた結果です。
*各クール12話ずつ(1~12話、13~24話)をクールの境目としています。

1クール目12話中9話
2クール目12話中5話
3クール目12話中2話(27,28話:ディープスペクター登場回)
4クール目14話中6話(親子入れ替わり回の2話とラスト4話)

・3クール目の2話のみが圧巻です。
前後で登板した話数を列挙してみると、「19,20,23,27,28,39,40,47,48~」となっています。単純に数えても11話も間が空き、復帰した39、40話の親子入れ替わり回がかなりどうでもいい回だったことから除外すると、47話まで18話も間が空いたことになります。11話空けたらシリーズ構成交代かと思われても無理はないですね。
逆に1クール目は12話中9話と多めです。ペース配分が異常だったのは確かだと言えるでしょう。1クール目から3話減らして3クール目に代わりに持ってくれば各クール5~6話ずつになり、とても普通なペースになります。

■各クールを振り返ってみての感想
・1クール目はお悩み解決でアイコン集めが主でした。
流れは単調だったのですが、過剰販促があるので1クール目は諦めていたこと、そして「少なくとも15個集まれば今の展開が終わる」という短期的ゴールが設定されていたため、今思えばまだ見やすい時期でした。

・2クール目はタイムリミット設定の無意味化&アイコン集めもう一週という地獄のスタートでした。あれは凄まじかったですね…
しかし実際にはアイコン集めは18話の卑弥呼で終わりでした。前文の文頭に「幸いにも」と付けたいところなのですが、全体を俯瞰して考えるとそうは言えませんでした。

・2クール目後半~3クール目中盤は具体的な目標がなく、グダグダでした。
アイテム関連とメインの変遷に絞っても、23話でグレイトフル入手とアランの生身化、28話でディープスペクター入手とガンマイザー参戦、30話でフミ婆死亡とアランのたこ焼き化、33話でムゲン入手とあっちこっちに話の振り幅が大きかったです。全話見た上で振り返ってみても、この頃にどこを目指していたのかわかりません。群像劇でもやりたかったのでしょうか。

・4クール目の後半までは感情集めでした。
グダグダが終わった代わりにアイコンマラソン再びでした。感情集めはタケルの非人間性が強調される上に新しいアイテムも何もなく、その上ラスボス候補のガンマイザーが雑魚化していくばかりと壮絶でした。アイコン集めがよっぽどマシだったように思えてきます。

・4クール目終盤ではようやくデミアプロジェクトが終わりました。
実際に数えてみると、デミアが始まったのはキュビが初登場しその裏で会社を乗っ取った19話からなんですね。そして終わったのは45話でした。19話から45話… 実に壮大なお話でした(棒)。

■これ以上悪いことなんて起きるわけが…
・毎年こう思って見てきましたが死亡フラグでした。
「実写畑の特撮未経験シリーズ構成+新米プロデューサー」の相乗効果により見たことのないほどのクオリティの作品が出来上がりました。正直言って一番驚いたのは、こんなクオリティのものがスポンサー付きで放送された事実そのものに対してです。テーマの描き方、全体のストーリー構成、各話の展開、キャラクター、アクション、その全てが見たことがないほど酷かったです。

・この総評を書くのにも時間がかかりました。
前半は何をどうすれば伝えられるのかわからず、何度か書き直しました。「何が酷いって? 極一部を除いて全部だよ」とだけ書いて投げたくなりました。結局はテーマを絞っての箇条書きになったのですが、これもいまいちです。問題外の物をどう表現すればいいのか、それはとても難しいことだとわかりました。ゴーストは闇なんて上等なものではなく、「虚無」なので興味本位が覗きこむ人が少しで減ることを祈ります。

コメント

30 件のコメント :

  1. 総評お疲れ様です。改めて振り返ると、自分はとんでもない作品を一年間見続けていたのだなあと思い知りました。

    ゴーストのスタッフに一番欠けていたもの、それは「創意工夫の精神」だと私は思います。ドライブの商業的不振の影響からか、今年は例年の作品に比べ、とくに予算がカツカツなのがいろんなところから見て取れました。象徴的なのが、眼魔世界の描写です。平成ライダーではお馴染みの地下水槽にそのまんま椅子とかを配置しただけで、巨大な帝国として見せるには明らかに無理がありました。そこまで凝ったセットを用意する余裕は無かったのかもしれません。しかし、背景に僅かでもCG処理などを施せば、あの見るからにコンクリート打ちっぱなしな感じはだいぶ軽減されたはずです。この件に限らず、もっと工夫を凝らせる余地が十分あるはずなのに最初からその努力を放棄してる場面が随所に見られたのが、今作の最大の問題点だと思います。

    表現規制との向き合い方に関しても、似たようなことが言える気がします。記事にもあった、ゴーストの浮遊アクションをすぐにやめてしまった件ですが、これはいくらなんでもクレームに及び腰過ぎます。現にジュウオウジャーを見て下さい。規制ギリギリの範囲でいかに怪人の悪辣さを表現できるか、かなり知恵を絞って頑張っています。長谷川圭一さんもTwitterで、昨今の規制の厳しさに愚痴をこぼすことがしばしばあり、私も普通なら、「大変だよねえ」と同情するところなんですが、今回ばかりは、「文句垂れる暇があったらきちんと推敲でもしてろ!!」と怒りを感じるばかりでした。たしかに、五年前と今を比べても確実に制約は増していますが、それを言い訳にすればすべて許されるなんて思ったら大間違いだと思います。

    とにかく今作は、やる気も能力も何もないプロデューサーと脚本家という最悪の二人がタッグを組んだことによる悲劇と言わざるを得ません。ここから再びクオリティーを取り戻すには一体どうすればいいのでしょうね。例えば玩具の売り上げが極端に落ちて、「これ以上下がったらスポンサー降りるからね」とバンダイから通告でもされたならまだ望みはあるでしょうが、どうもゴーストの玩具売り上げってドライブよりは持ち直してるらしいんですよね・・・・。今のご時世、もはや特撮番組にストーリー性を求める人間なんて超マイノリティな存在なんですかねえ・・・こんな虚しい気分を味わった作品は本当に久々です。

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    1. >背景に僅かでもCG処理などを施せば、あの見るからにコンクリート打ちっぱなしな感じはだいぶ軽減されたはずです。

      予算は仕方ありませんが工夫はしてほしいですね。工夫こそが私が見たいものです。
      背景に関して言えば、オーズはグリードの色の垂れ幕を置いたりしていました。眼魔にしてもグレートアイや目の模様の意匠など使いまわせる小道具はあったと思います。

      >ゴーストの浮遊アクションをすぐにやめてしまった件ですが、これはいくらなんでもクレームに及び腰過ぎます。

      あれは不思議です。
      基本になるアクションなら予め問題にならなそうか周りに確認をとっておくと思うのですが。上で責任を取る人がいないのでしょうか? 製作体制が本当に謎です。

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  2. 妙にご都合主義が多かったですね。序盤の謎抱擁とか記憶読み取り能力とは何だったんでしょうかね

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    1. 都合のいい展開は「退屈な展開や説明を省略し、視聴者に見せる部分を面白いところだけに絞るため」というのが一般的な目的ですが、ゴーストの場合は何だったのでしょうね。超人化は物語の重要な要素であり、あの能力もその一端だと思うので省略するポイントではないように見えます。能力に対する疑問や登場人物による肯定などがあってしかるべきように思います。それがどうしてああなったのか、目的と必要性がわかりません。

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  3. ゴーストの問題点をあげつらうとキリがないのですが、これがどこまで予定されていた展開なのか気になります。アイコンをかなり集めた後にいきなり始まった「偉人の心を繋ぐ」展開、食事ができないことへの唐突な言及、仙人の雑な正体バレなど、既定路線にしては前振りがない展開が多すぎました。

    ゴーストには三人の脚本家が参加されていましたが、誰の回でも似たようなクオリティなのが問題でした。普通なら悪い作品でも「この人が担当する回はまとも」とか違いがあるのですが、今作はライダー未経験の福田さん、堅実な毛利さん、個性の強い長谷川さんと三人の脚本家がいながら、誰が書いたのか判断できない回が多くありました。誰が書いても違いがないということは、構成に問題があったということでしょうか。練り込み不足なのか、要素を纏めないまま作ってしまったのか。今後高橋Pがチーフを務める場合に反省点を生かしてほしいです。

    アクションは鎧武以降の流れのままでしたね。予算やスケジュールにも問題がありそうですが、原因の一つに「スーツの都合」があるのではないかと思っています。鎧武以降、一部を換装したり装甲を取り替えるフォームチェンジが主流ですが、鎧やパーカーは重く、タイヤは動きの邪魔になっていたそうです。見るからにスマートなウィザードのアクションが良好だったことを考えると、デザイン段階でアクションのことも考慮してほしいものです。ただ、いくら動きにくいスーツとはいえ武器の差別化を全く図れていなかったのは擁護できませんが。エグゼイドは割に動きやすそうなので、ここらで挽回してもらいたいものです。

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    1. >どこまで予定されていた展開なのか気になります。アイコンをかなり集めた後にいきなり始まった「偉人の心を繋ぐ」展開、食事ができないことへの唐突な言及、仙人の雑な正体バレなど、既定路線にしては前振りがない展開が多すぎました。

      全て私の解釈で大した根拠はありませんが、私なりの答えを書きたいと思います。

      1)「偉人の心を繋ぐ」
      これはどちらだかわかりません。その後に出た強化フォームのグレイトフルを考えると関係があるように見えます。
      しかしシリーズ構成の福田さんが関わった話数と内容を考慮すると予定していたものだったかは怪しくなってきます。2クール目のグレイトフル登場までに担当した回は、15話のフーディニ,16話のネクロム初登場、19,20話のキュビ回です。偉人が関係しているのはフーディニ回だけです。しかもフーディニ回の主題が「偉人と心をつなぐ」であったかは怪しいと思います。マコトの変化を示すための小道具でしかありません。フーディニ回以外の回は「アランと心をつなぐ(ようと決意するきっかけ)」、「キュビ(眼魔)と心をつなぐ」ための回です。
      これらはプロデューサーのありがたいお言葉の「仲間や英雄達、マコトやアラン、おっちゃん、そしてアデルと国も育って来た環境も違う“異人”とも心を通じ合えたのだと思っています。」の一端であると思われます。
      偉人は既に登場済みなので重要性の低い「偉人の心をつなぐ」部分だけローテーション陣に任せたとも考えられますが、龍馬も卑弥呼も内容に一貫性が感じられない点から考えると、当初から予定していたとは考えにくいように思えます。

      2)食事ができないことへの唐突な言及
      私は後付だと思います。ラストの締めに使うほどのものならもっと力を入れるはずです。
      ただ、タケルが食事をするシーン自体はなく、居間で御成やマコトがお茶を飲んでいるシーンなどは何度かありました。スタッフがこれで充分だと考えていたとしたら、予定どおりなのかもしれません。

      3)仙人の雑な正体バレ
      これは予定どおりだと思います。
      仙人に限らず、アデルやカノンなど脇役からアカリやマコトなどメイン級まで扱いが雑だからです。スタッフが「仙人/長官=設定を語るだけの役」と見なしている節を感じるので仙人の正体バレも予定どおりであろうと私は考えます。

      >誰が書いても違いがないということは、構成に問題があったということでしょうか。

      この手の事例自体は珍しくないと私は思います。

      1)事前の説明やシリーズ構成や監督が担当した序盤の回でスタッフに作品の方向性を示せていない。
      2)シリーズ構成や監督のワンマンスタイルで主要回以外では主人公など一部キャラに手出しすることが許されない(雰囲気がある)。

      こういったケースではローテーション陣が「何をやったらいいかわからないため、『とりあえずこれやっておけばいいだろう』と思うことを無難にやってお茶を濁す」
      「自分流にいじくっても怒られないキャラ(イゴール、ゲストキャラなど)で話を回し、主要キャラは何も足し引きしない」
      といった態度を取ることがよくあります。
      ゴーストも伝えなかったのか伝えられなかったのかはわかりませんが、中核スタッフが方向性を示せなかったことが原因だと思います。

      >ただ、いくら動きにくいスーツとはいえ武器の差別化を全く図れていなかったのは擁護できませんが。

      動きの幅が狭いのはスーツの影響があっても、シンプルな斬撃やパンチまで冴えないのは違うと思います。そもそも坂本監督の回や最終回などアクション監督が変わったら、動きや撮り方がマシになる説明がつきません。
      予算やスケジュールの問題であれば、現場ではどうにもならないと思います。無理してどうにかしろというのはあまりに酷です。

      削除
  4. アクションに関して残念だったのは、やっぱり怪人の使い回しがあまりにも多すぎたことですね。とりわけ後半は、雑魚眼魔戦にせよ幹部戦にせよ「またお前らか」とげんなりさせられっぱなしでした。序盤では、「今年はスーツを安く仕上げる代わりに種類を増やす方針でいくんだな。」と期待していただけに余計がっかりしました。こればっかりは予算を言い訳にはできないでしょう。

    それから浮遊アクションがクレームで中止になった件、たしかプロデューサーのインタビューか何かでしたよね。私はそもそも、そんなクレームがあったという事実そのものの信憑性にかなり疑問をもっています。私の記憶が確かなら、空中浮遊は3話以降に早くも使われなくなっていました。一般的に、ライダーでは番組開始前の時点で少なくとも7話ぐらいまでは撮影が完了しているはずですから、仮に第一話の直後にクレームが来たとしても、序盤ですらろくに使われなくなった理由にはならないはずです。第一、坂本監督が登板した第30話ではスペクター共々思いっきり浮遊してたじゃないですか。少々穿った見方かもしれませんが、私は、単なる現場スタッフや制作陣の怠慢の免罪符として、視聴者からのクレームという虚偽の発言をしている可能性もあると思います。こういう事情なら、同情こそされても、製作側の落ち度だと責められることはあまりなくなるでしょう。ゴーストのスタッフ、とりわけプロデューサーはまともな感性の持ち主ではありませんから、このように虚言を吐いて言い逃れしているという線も否定できないと私は思っています。

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    1. >序盤では、「今年はスーツを安く仕上げる代わりに種類を増やす方針でいくんだな。」と期待していただけに余計がっかりしました。

      怪人はがっかりでしたね。
      あからさまな使い回し前提のデザインを我慢した結果が日替わり雑魚のガンマイザーじゃ浮かばれません。ペース配分やボスキャラをどう扱うべきかということをまるで考えていなかったのでしょうね。

      >視聴者からのクレームという虚偽の発言をしている可能性もあると思います。

      そういう線も考えられると思います。
      個人的には真偽はどちらでもいいです。確かめようがありませんから。
      重要な事実は「数話で使わなくなり、そして代わりの代表的アクションも用意できなかった」ということです。仮にできたとしてもアクション全般のクオリティの低さは変わりませんが。

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  5. ここ最近のライダーの質は下がりつつあります。
    そこで今回のゴーストで挽回してくれるかと思いましたが、結果は見ての通りでした。

    個人的にゴーストという作品において何が悪かったのかを一言で表すとすれば、
    「真の意味で良い点が見当たらない」
    ということに尽きると思います。

    ここ最近のクオリティが下がってきているとはいえ、
    これまでのライダーには少なからず「良い点」がありました。
    例えばウィザードは中だるみや脚本家の連携がうまくいってませんでしたが、
    アクションやストーリーの根幹は光るものがありましたし、
    鎧武は成功したか否かは置いておくとして〝群像劇〟という形式はうまく作れていたように思います。
    ドライブも内容自体は薄めでしたが、チェイス関連の話や映画の3号など、ライバルの描き方はとても丁寧だったように思います。

    しかしその強みがゴーストには見当たらないどころか、強みとして打ち出そうとしたものが足を引っ張っているという状況です。
    どう考えても15個のフォームの違いを完全に出せるとは思えませんでしたし、偉人の特徴を誇張した結果、偉人をバカにしているようにしか見えず不快に思うことも多々ありました。

    もちろんゴーストにもガンガンセイバーなど、良い点はあったと思います。
    しかし玩具が面白いことは毎年通らなければならないゲートであり、面白さの到達点ではありません。
    『玩具を売るためにおもしろい玩具をつくる』ということは当たり前なのです。


    ゴーストを好きだという人には申し訳ないとは思いますが、
    私は、ゴーストは番組として仮面ライダー史上最も最悪な顛末を迎えた作品だと思います。
    どうしてこうなってしまったのか…。
    エグゼイドがこうならないのを願うばかりです。

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    1. >しかしその強みがゴーストには見当たらないどころか、強みとして打ち出そうとしたものが足を引っ張っているという状況です。

      ストーリー面は内容を絞って他のところを大きく削ったわりにはそれに見合った成果が感じられませんでしたね。
      タケルの話だからタケルが良く描けていれば最低限の目標は果たせたことになるのですが、結果としては全然でした。

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  6. 私は例え主人公に魅力がなかったとしても他に魅力のあるキャラがいれば視聴するモチベーションは割と保てるのですが、ゴーストではそこも厳しかったですね。

    唯一、まともに感情移入できたキャラというと、アランくらいですかね。途中の経緯に少し突飛な部分もありましたが、「元は別世界の出身で、一般人(フミ婆)との交流を経て人間世界の素晴らしさに段々目覚めていく」と、ちゃんと手順を踏んで心情の変化が描かれていました。正直、ゴーストの中では一番話を膨らませられるポテンシャルを持っていたと思うんですよ。こういう描き方をなぜ主人公であるタケルでやってあげなかったんだろうなあと思ってしまいます。

    ライダー勢のキャラ描写も大概ですが、眼魔世界側はもっと酷かった気がします。イーディス長官は竹中さんのスケジュールの都合としても、アリア、ジャベル、イゴールですら、数話ほど完全にフェードアウトし、急に思い出したようにちらっと顔を見せる、というのを繰り返してばかりでした。過去の作品と比較しても、人数は決して多いわけではないのに、何故こんなにも持て余しまくっていたんでしょうか。それからこれは予算の都合だったのかもしれませんが、眼魔世界そのもののスケール感というものが全く伝わってこなかったのも不満でした。幹部級以外の、一般住民の生活の様子とか、考えなどももう少し描いて欲しかったです。最終回でアランが「たこ焼きでみんなを笑顔にする」とか言ってましたけど、「みんなって誰だよ」としか思えなかったんですよね。

    後、最終回でふと思い出したんですけど、急に生身の体を持ってしまった眼魔界人たちの食糧問題は一体どうやって解消するつもりなんでしょう。そこに目途がついてないなら、呑気にパーティーやってる場合じゃないですよね。見た感じ農耕とかできそうな環境じゃなさそうですし。

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    1. >正直、ゴーストの中では一番話を膨らませられるポテンシャルを持っていたと思うんですよ

      アランは一番無難だったと思います。鎧武で言えばザックみたいな感じでしょう。
      メインに関わりないからこそローテーション陣でもいじることができ、メインに関わりないから話が一定以上には膨らみません。そんなキャラが相対的に目立ってしまうのは問題です。

      >何故こんなにも持て余しまくっていたんでしょうか。

      処理しなかったせいだと私は思います。
      普通なら殺すなり改心させるなりして退場させ、必要に応じて戻すか代替キャラを用意するのがセオリーです。殺すにしてもたとえば五十嵐博士みたいなゲストキャラなら「実は娘がいてその回のゲストとして登場しつつ、『父の研究ノートが見つかって…』」と、本人は死なせても役割を擬似的にこなす方法があります。
      要らないものは切り落とし、必要なものは適宜投入するべきです。

      >眼魔世界そのもののスケール感というものが全く伝わってこなかったのも不満でした。

      これはそう意識させてしまったことが構成の失敗だと思います。
      描く気がない部分は極力意識させないように話を作るべきです。イゴールのような小者は出さずに「支配層と国民」という枠組みに留めるべきだったと思います。

      >急に生身の体を持ってしまった眼魔界人たちの食糧問題は一体どうやって解消するつもりなんでしょう。

      普通に考えたら餓死者が続出しているでしょうね。
      生身を捨てたのは100年以上前のようですから生身時代の保存食なども存在しないでしょう。あの荒れ果てた世界で食料になりそうなのは人間とグンダリくらいに見えます。普通なら地球から食料援助をしない限り助からないと思います。

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  7. 近年のライダーは悪いところが目立つ作品が多かったが、それが作品の評価をグンと落とす程でも
    なかった
    鎧武は虚淵さん得意のコミカル→ハードの展開で子供向けとはいいがたいものだったけど
    玩具の出来やストーリーの深さが評価され2期ではそれなりの人気を獲得した
    ドライブも過去の作品から設定流用が多かったものの、キャラクターの魅力が良かったし
    最後もドライブらしい終わり方をしれくれた
    でもゴーストはテーマが先述されてるようにテーマの一貫性の無さ
    タケル君の不可解な行動が異様に目立ち、作品の評価を落としてしまった
    99日のリセットも視聴者に期待と不安を抱かせてより深く物語に入り込ませようとした結果だろうけど
    12話の突然の生き返りで察する人も多かったのでは?と思いました
    感情集めも「??」と思うような展開が多かった
    玩具面でも出来はともかく売り方に問題があったと思う
    一部限定販売も転売屋をよせつける他ないわけだし
    石ノ森アイコンもプレバン受注されるし・・・
    東映とバンダイはもう一度見直してほしいです
    批判ばかり書きましたが、ゴーストも少なからず良い点があったのも事実です
    例えばアラン
    彼の心情の変化は丁寧にかけたと思う
    エグゼイドではキャラの心情を丁寧に書き、玩具面も子供たちが困らない売り方をしてほしいと
    思ってます
    長文失礼しました

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    1. >一部限定販売も転売屋をよせつける他ないわけだし
      石ノ森アイコンもプレバン受注されるし・・・

      プレミアムバンダイ自体は私は悪くないと思っています。
      需要の薄そうな製品を販売するのは一般では無理でしょう。受注生産や適宜行われる再販など適切な運営がなされていれば問題はないと思います。
      そのせいで販促ノルマが過剰に増えることはいただけませんが。

      >批判ばかり書きましたが、ゴーストも少なからず良い点があったのも事実です。例えばアラン、彼の心情の変化は丁寧にかけたと思う

      私は全体としては否定的です。
      ”ゴーストの中では”という条件下においてはそう言えると思いますが、客観的に評価した場合はそれほどではないと思います。
      まともに描かれたのはふみ婆関連くらいで、それ以降は全然だったと思います。アデルや眼魔界に対して行動する素振りが見られませんでしたし、マコトやタケルに対する感情も描かれていませんでした。「脇役だから仕方ない」と言ってしまえばそれまでですが、レギュラーキャラとしては薄いと私は思います。

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  8.  ゴーストに仮面ライダーの冠が無ければ、どこまで悲惨な結果だったのか思う、番組終了後、毎週日曜日よりも毎週金曜日にyoutubeで更新される仮面ライダーアギトの方が楽しみでした。物語の根幹がしっかりして、軸がぶれない様主人公たち(要潤の演技はご愛嬌)を見て、カッコいい特撮を思い出すことが出来ました。販促ありきのヒーローよりも、シンプルにドラマを見せる脚本の作り方がやっぱ『ライダー』という表現にしっくりきます。

     とは言っても、ゴーストにも数少ない褒める所がありましたので記します。まずは御成役を演じた柳喬之さん、役作りとはいえ頭を丸め、コミカルな演技をするのは大変だと思います。賛否両論ある御成ですが、私は好きですね。もう一人はアイコンの声を演じた声優の関智一さん、ゲスト出演したラジレンジャーでおっしゃったことで、15役を関さんに一任したそうです。また収録現場でも急遽役を作り直したこともあり、特撮を愛するプロの鑑を垣間見ることができました。

     逆に目につく部分は色々とありますが、私が特に言いたい所を抜粋します。
    ①販促ありきの変身アイコン:さすがに15個は多すぎです。しかも英雄と言われているが、配役に節操がないです。タケルにアイコンが集中してしまう為、使われないアイコンがあり本当に15個必要かと思いました。アイコンを一人3個にして、タケルを和風のアイコン、マコトを西洋(アメリカ)のアイコン、アランをそれ以外(EUなど)に分ければ、それぞれに演じ分けが出来たと思います。
    ②構成の悪さ:主さんが上記で記しているようにタケルの死に関する描写が薄かったのは、言うまでもありません。死んでしまって出来なくなった事、死んだからできるようになった事の対比がちゃんと出来ていれば、最後のおにぎりのシーンも納得できますが、いかんせん取って着けた設定なのが否めません。
    ③グダグダと棒読み:以前シュリケンジャーにて、役者の演技には多少目を瞑ると書きましたが、撤回します。初回放送からのタケルの棒読みに慣れるのに半年かかりました(笑)一周回って、これはこれでアリなのかと思ってしまいました。これを西銘さんの演技が良くなってくれることを祈ります。(最終回、顔が面長に見えたのは私だけでしょうか?)
    グダグダについては言うまでもなく、ちゃんとしたまとめ役が居なかったのが致命的です。オーズの伊達さんや鎧武のピエールのような人生の酸いも甘いも知っている大人、Wの刃野さんやドライブの本願寺さんのように主人公の理解者がいてくれたら。良いのですが、仙人の竹中さんはこの両者に当てはまらず、まとめ役には適していなかったのが悔やまれます。

     最後に子供の頃に憧れたヒーローにはもう会えないのでしょうか?

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    1. 役者さんに関してはノーコメントです。
      よほど酷いか卓越していない限りはどちらも触れないことにしています。タケルの役者さんは下手だと思いましたがニチアサでは許容範囲の水準です。御成は確かに上手いほうだと思います。ただ、悪目立ちしているところもあったと思います。脇役が主役より目立つのは良いこととは言えません。

      >最後に子供の頃に憧れたヒーローにはもう会えないのでしょうか?

      偶然出会うことを期待するのは厳しいと思います。そもそも昔のヒーローものと今のヒーローものは性質が同じではないと思います。
      本当にそう望むなら、あなたの憧れていたヒーローがどんなものでそれが現行のライダーとどう違うのか正しく理解することが正道だと私は思います。

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  9. 自分が気に入らない作品も他の方が評価しているのをみて「まあそうだろうな」と納得できるんですけど、この作品ほど「これ、本気で面白いって思っている人いるの?」って思ったのは人生初ですね。

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    1. 私もゴーストの良さは仮説すら立てられませんでした。
      どんな尺度で見ると良いのでしょうね?

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  10. 久々にゴーストのグダグダさを思い出してここにたどり着き、感想を読んで「大体自分もそんな感じだったな……」と得心させられる記事でした。

    主人公タケルの気持ち悪さは仰る通りバックボーンの無さに起因していますよね。タケルがどういう人物なのか全話見てもさっぱり理解できません。それどころか話が進めば進む程情緒不安定な場面が増えてむしろ理解困難になって行きました。1クールの時点ではお人好しな青年くらいでなんとか済んでるんですけどね。2クール目以降のタケルは話の都合で動くだけの操り人形と化してパーソナリティが完全に死にました。操り人形に好感を抱く視聴者は居ないでしょう。

    ストーリーラインに関しても「こんなものをなんでこんなに引っ張るんだ?」と思わされるような要素が多かったですね。具体的にはデミアとイゴールですが。あんな序盤にデミアプロジェクトを出すならもう1段何か仕掛けが有るべきでしたし、そうでなければ終盤に出す必要が有ったと思います。2クール目の半ばに登場したのですから当然2クール目の第二エピソードの主軸になる要素かと思いきや終盤まで無駄に延々引っ張っていったのには正直辟易しました。同時に2クール目のボスかと思われたイゴールも延々無駄に延命してアカリと無駄なフラグを立てながら終盤いかにも感動しろよみたいに退場して「は?」という感想しか出てきませんでした。こいつが死んで何か感じ入る視聴者は居たんですかねえ……。制作陣は受けるキャラだと思ってたんでしょうね、あの扱いから見るに。
    で、こうやって無駄にキャラを延命させてる一方で超強敵として出てきたガンマイザーはゴーストがムゲン化した後は雑魚のような扱いで無意味に処理されていきました。もう訳が解りません。ガンマイザーはその強さからむしろ終盤まで倒せないくらいで引っ張ってもいい存在だったと思うんですけどね。どうにもここらへんのバランス感覚の無さが致命的過ぎる番組だったと思います。

    個人的にこの番組で一番辛かったのは御成の変遷です。
    序盤の御成は一見賑やかしに見えて自分がやれる事は精一杯やろうというキャラでした。発言にも僧らしい含蓄の有る部分が垣間見えて単なるコメディリリーフでは無いなと思わされたものです。
    しかしキャラが受けたと見るやネタキャラとして弄り回し徐々に単なる馬鹿キャラになっていく御成を見るのは正直苦痛でした。絶妙なバランスで良キャラとして成立していた御成は3クール目に入る頃には単なる駄キャラと成り果てており、この時自分は完全にこの番組を見放したのを覚えています。番組不振からネタキャラに頼ろうとしたライダーは過去にも有りましたが、それが成功した試しが無いのに何故同じ轍を踏むのか理解不能です。

    割とボロクソな感想言ってますが、実は1クール目までは結構期待してたんですよ。ここから上手く回れば結構面白くなるかなと。その期待を全て裏切ってくれた番組でした。
    率直に言ってパーツ自体は上手く処理すれば面白い作品を作れるポテンシャルは有ったと思います。ただ致命的なまでにそれを組み上げる人間の腕が拙かった、それに尽きると思います。まあ、勿体無い作品でした。

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    1. >それどころか話が進めば進む程情緒不安定な場面が増えてむしろ理解困難になって行きました。

      よくわからない上に周りの登場人物からはやたらに持ち上げられるのが不気味でしたね。私は題材が題材だけに「し、宗教…」と引きつってしまいました。

      >具体的にはデミアとイゴールですが。あんな序盤にデミアプロジェクトを出すならもう1段何か仕掛けが有るべきでしたし、そうでなければ終盤に出す必要が有ったと思います。

      デミアプロジェクトは明らかに間延びしていましたよね。見ていて「まだ続けるの?」と思いました。そこまでして出したイゴールは明らかに持て余し、ビンタだけのワンパターンなネタキャラで終わってしまいました。

      >こうやって無駄にキャラを延命させてる一方で超強敵として出てきたガンマイザーはゴーストがムゲン化した後は雑魚のような扱いで無意味に処理されていきました。

      ガンマイザーの扱いは本当に不思議でしたね。
      延々と怪人の使い回しを続けてきて現れた新規造形の強キャラ!、と思ったらあっという間に再生怪人扱いになってしまいました。単体での扱いも変ですし、作品全体でいえば新規デザインの怪人のメリハリをもっと考えるべきだったと思います。リソースの使い方が異常でした。

      >個人的にこの番組で一番辛かったのは御成の変遷です。

      御成はネタキャラ化が酷かったですね。
      終盤になっても自分が目立つためにタケルたちの邪魔をし始めたときには頭を抱えました。ライダーシリーズの枠組みでいえば「おやっさん」に相当する大人ポジションで始まったのでしょうにどうしてあんなことになってしまうのでしょうね。

      >ここから上手く回れば結構面白くなるかなと。その期待を全て裏切ってくれた番組でした。

      私も昔はよくそう思いました。
      個人的な体験で語るなら、そこから面白くなる可能性は限りなく低いです。まれにありますが相当分の悪い賭けです。
      後から面白くなる作品は「全体的に微妙だけど一部に目を見張るところがある」という最初から面白いと思える要素のある作品で、「今はアレだけど上手くいったら…」と希望的観測で期待した作品はたいてい悪い印象のまま終わります。

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  11. やっぱ酷い作品って共通点があるんですね・・・。
    僕が嫌いなアニメも、そのジャンルに手を出した事のない素人監督が「これをやれば喜ぶんだろ?」的なヌルい考えで作品を作っている感じでした。
    それと安い説教。「子供を愛さない親なんていない!」もまさに同じような事を言っていました。今まで散々自分の子供に酷い仕打ちをしてきた親に対して全く同じ事を言い、あっさり改心するというものです。余りにもお粗末。
    そして設定の丸投げとグダグダ化も同じですね。戦闘がつまらないというのも同じ。
    ゴーストの設定もどことなくFateのパクリ臭がしますし、偉人を持ってくるってのは安直な手ですからね。やはり仮面ライダーをナメていたんでしょう。駄作になるのはそういう作品が多い。

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    1. aaさん、はじめまして。

      >やっぱ酷い作品って共通点があるんですね・・・。

      私はそれは正しい認識であり、同時に間違った認識なのではないかと考えます。
      私の考えとしては、安易な考えや前後の脈絡のない台詞というものはそれ自体がつまらないものであると考えます。つまらないものをいくつも入れた作品が全体としてもつまらない作
      品になるのは当然の帰結だと思います。

      それは安直かどうかやスタッフのやる気がどうのとは別の話であり、共通項として認識するのは結論を急ぎ過ぎていると思います。

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  12. ゴーストの後半部分がどうしても理解出来ず、ここにたどり着きました。自分は竹中さんが大好きなのでこの作品をとても楽しみにしていました。ですがいかんせん後半のストーリーがひどい。ガンマイザーの存在意義や二人目マコトの動機などのわけが分かりませんでした…最後は大きくなった敵を簡単に倒して終わりで急に食べ物が食べれた嬉しいでハッピーエンド…これはひどいと思いました。

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    1. >ゴーストの後半部分がどうしても理解出来ず、ここにたどり着きました。

      その点に関してはお役に立てなかったかと思います。私は理解できていないほうだと思いますから。

      >自分は竹中さんが大好きなのでこの作品をとても楽しみにしていました。

      それは気の毒でしたね。竹中さんの役は諸悪の根源だけど悪役扱いはされない、視聴者にとってストレスの溜まる役どころだったと思います。

      >ガンマイザーの存在意義や二人目マコトの動機などのわけが分かりませんでした…

      何だったんでしょうね?
      悪役を作るためとかガンマイザーが独立するためとか部分的な理由はわかるのですが、結局のところ「それでガンマイザーには物語上でどんな存在意義が合ったの?」という答えが見つかりませんでした。

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  13. やはり主なスタッフの迷走と予算がすべての元凶ですかね。
    総監督:諸田敏、山口恭平、柴﨑貴行、鈴村展弘、渡辺勝也、坂本浩一、田﨑竜太、竹本昇
    特撮監督:佛田洋
    アクション監督:宮崎剛
    脚本:福田卓郎、毛利亘宏、長谷川圭一
    プロデューサー:佐々木基、高橋一浩、菅野あゆみ
    キャラクターデザイン:田嶋秀樹、PLEX
    怪人デザイン:島本和彦とビッグバンプロジェクト
    主なスタッフは上記の通りですが、中でも監督、脚本、デザインには、前述の感想にも書いてある通り「創意工夫の精神」がないように思われます。本作終了後はきっと後悔していることでしょう。予算も同じです。スーツ、CG、小道具、撮影場所のレンタル費用、スタッフとキャストたちに配布される給料、などを総額すると約3億円いったかいってないかと推測します。制作会社(東映、テレビ朝日、ADK)はこの額を毎週のように払っている(ジュウオウジャーも同じ)とすれば、予算がガタガタになってしまうのは無理もありません。逆にもし大いにあるとするなら、怪人デザインをもっと増やして出すとか、偉人たちの声を担当する声優さんを増やすとか、細かい部分にも投資すればよかったです。
    他の個人的成功例としては、スタッフたちが、「命の大切さと重さ、死生学」「主人公がちゃんと主人公としての役割を分かりやすく果たしている」「ギャグ要素とシリアス要素が明確に分かれている」といった作品(アニメでも可)を視聴する。その後この場面はどのように展開したら面白くなるのか、登場人物の性格や心情をストーリーとどう結びつけるかを学ぶ。どんな作品にせよ、基本コンセプトと起承転結を分かりやすく伝えることが最も重要ということですね。ゴーストを通して改めて気づかされました(汗)
    他にも、各スタッフの人数を1人に絞る、別のスタッフに全話通して採用する、本作を最後の平成シリーズ作品としてライダー用の費用を全額投資する(撮影場所を広める、海外偉人の活躍した国とか。移動費と翻訳家は必須。そして以降の作品はナシということで)、成功例とは言い難いですがorz
    でも成功例はきっとあったはずです。スタッフたちはそれを見つけ出すことができなかったのでしょう。それでも西銘さんは、自分は世界を救った「仮面ライダーゴースト」なんだと誇りに思い、自信を持っているはずです。本作は駄作であっても、歴史に残る一作です。天空寺タケルという主人公は変わった性格をしていますが、世界を救ったその功績は讃えるべきだと思います。『仮面ライダーゴースト』は、ある意味「不朽の迷作」かもしれません。

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    1. 炎 古 斬 タロウ ティガ ゼロさん、はじめまして。

      >やはり主なスタッフの迷走と予算がすべての元凶ですかね。

      個人的には元凶も何も、主要スタッフが迷走して予算もなければ上手くいくはずがないと思います。

      >どんな作品にせよ、基本コンセプトと起承転結を分かりやすく伝えることが最も重要ということですね。

      それができれば良い作品であるかは別にして、ある程度見られるものになると思います。

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  14. 仮面ライダー100号2017年10月27日 10:06

    ゴーストは1クール目までは十分に楽しめていたと思います。問題はそれ以降です。
    闘魂ブーストの回から、仰っている通り、どんなにタケルに危機が訪れようとも「どうせ生き返る」という考えが浮かんでしまいました。タケル消滅の危機が何度も訪れたせいにも原因があると思います。もちろんご都合主義的な展開は特撮にある事ですが、ゴーストは特に悪く目立ってしまったと感じました。
    さらには眼魔達の目的が曖昧で、久しぶりにデミアについての話があると「未だにその話しやってたの?」という感じで、視聴者としていまいち危機感が感じられませんでした。
    決して仮面ライダーゴーストという作品が嫌いなわけではないのですが、シリーズ物なので過去作・エグゼイドと比較すれば、私の中では放送中のビルドを除いて最も評価が低いです。
    しかし色々不満はありましたが、最終回のタケルのおにぎりを食べている時の笑顔で「まあゴーストらしい終わり方なのかな?」と許せた自分もいました笑
    最後に。ゴーストで唯一評価出来るのは、音楽関係ですかね。挿入歌が無い分、BGMがかなり印象に残りました。

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    1. 仮面ライダー100号さん、はじめまして。

      >どんなにタケルに危機が訪れようとも「どうせ生き返る」という考えが浮かんでしまいました。

      明らかにマイナスなイベントで、そこから広げることもできなかったのが悪かったと思います。タケルは死なないにしても、「周りの仲間の命は脅かされる」とか「倒されても死なないという点ではむしろタケルは眼魔に近い存在なのではないか?」など話を広げる方法はあったと思います。
      何の対策もなしに使っていい手ではなかったと思います。

      >さらには眼魔達の目的が曖昧で、久しぶりにデミアについての話があると「未だにその話しやってたの?」という感じで、視聴者としていまいち危機感が感じられませんでした。

      デミアプロジェクトは全然面白くありませんでしたね。
      悪役の活躍としては全然目立ちませんし、それに気づかないタケルたちは間抜けに見えて、誰も得しない展開に見えました。

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  15. 初めまして。
    読んでて本当にそうだなと思いました。
    「タイムリミットのリセット」にしろ、結果は同じでももう少し展開とか、やりようはあっただろ…と視聴しながら思っていました。
    コンセプトは良かっただけに、あのままの感じで終わりまでぶっ飛ばすとは思っていなかったので、最終話が終わった時、理解不能って感想しかでてきませんでした…
    終始タケル殿が人間離れした善人っぷり(殺されかけたマコトにーちゃんを責めることなく普通に接する。依頼人にデリカシー無くド正論をぶつける。等)が特に理由なく展開されるのが個人的にキツかったです。
    タケル殿のこの性格がコンプレックスの裏返しとかであればその変化を追うことで楽しめたのでは無いかとは思いました。
    そういう意味ではアラン様の変化は分かりやすく、感情移入し易かったです。
    後は急に増えるマコトにーちゃんと、視聴者にすら、その事情を説明せず「これは俺の問題」と言い続け場と視聴者の理解を掻き乱し続け、最終的にVシネに本編の謎を持ち込んだマコトにーちゃん(本物)とか、グレートアイや眼魔関連の設定(低級眼魔は人間の形はとれないのか、低級眼魔のみ精神的に幼い気がする理由、眼魔世界に保存された肉体が消滅する理由等)が丸投げされていたのも気になりました。まぁ、メインコンセプト丸投げなのに、細かい設定をしっかり説明しろという方が酷かもしれないですが…
    コンセプトは良さそうなだけに、作者の頭の中だけでお話が完結するという創作物として最悪のタブーを犯し、視聴者への説明不足で意味不明な作品になってしまったのが凄く残念な気がします。
    紆余曲折あった上であの性格になったならタケル殿の性格も好きになれた気がするんですけどね…

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    1. 黒卵さん、はじめまして。

      >タケル殿のこの性格がコンプレックスの裏返しとかであればその変化を追うことで楽しめたのでは無いかとは思いました。

      そういうのだったらまだ理解しようがあったんですけどね。実際は何を考えているのかうかがい知れない人物でした。

      >丸投げされていたのも気になりました。

      私は小説やVシネを見てないのですが何やらすごかったらしいですね。個人的には「説明したら面白くなるのか?」と言ったら答えはノーだと思うので気にしていませんが。設定など以前にゴーストの問題点は人物描写やストーリー構成にあるのと思うので。

      >コンセプトは良さそうなだけに、作者の頭の中だけでお話が完結するという創作物として最悪のタブーを犯し、視聴者への説明不足で意味不明な作品になってしまったのが凄く残念な気がします。

      「死んで蘇るために戦う」、「偉人との対話」などは比較的扱いやすい要素だったと思います。それだけでなぜそうするのか過程をかなり省けますからね。死んで生き返れるなら生き返りたいでしょうし、偉人はなぜすごいのかの説明も要りません。

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