Gのレコンギスタ 第7話 『マスク部隊の強襲』:感想

2014年11月8日

【ストーリー】

■ベルリ一家は謎だらけ
・ベルリがあっさり戦線復帰していて面食らいました。
アンダーナットに続いて第一ナットもキャピタルアーミィの勢力下になっていたり、戦艦が実戦配備されていたりしてましたし、それなりに日数が経っているのでしょうかね。
戦闘中の「レイハントン」という発言やGセルフに対する見解に謎バリアの意図的な使用といい、ベルリの言動は相変わらず謎が多いです。

・今回はベルリ母もよくわからない行動が目立ちました。
一人で海賊の元へ乗り込んでどうしようというのでしょうか。それを理解できない人物ではないと思ったのですが。「クッキーを忘れた」といい、正気を失っているのか、本気なのか、どう受け止めたらいいのか戸惑いました。

■幕間で調整
・全体の印象としては各キャラの印象のバランスを取ろうとしているように感じました。
キャピタル側がエルフブルックの部隊に戦艦まで登場した一方、アメリア側も巨大MAのアーマザガンが最後に登場して釣り合いが取れていました。
人物面でもクリムにベルリ母、マスクと様々な人物が策謀を巡らしていますが、戦艦に関してジュガン司令を疑うマスクに、調達してきたクンパ大佐に疑問を抱く司令、と誰も状況の全体を掴めていないことがアピールされていたように思います。

特にクリムとベルリの相対化が気になりました。
ラライヤにGセルフを操縦させようと甘言を呈するクリムですが、その一方では戦いに飛び込んでいくラライヤに対しては声を荒らげて本気で心配しているようでした。
それに対しベルリは最初はクリムたちを助けに飛び出していったのに、ラライヤの扱いはクリムと同様に金魚のチュチュミィをだしに使ってコックピットから離そうとしていました。
私にはどちらも根底の部分では同じなように見えました。


■一貫したアイーダ様
・その点アイーダ様はすごいです。一貫してポンコツです。
今回も対艦ライフルを持ってMSとの空中戦に向かって見事にピンチを迎え、挙句にクリムを助けに来たはずなのにクリムに助けを求めかけていました。見事なポンコツぷりです。
対艦ライフルを指摘したベルリに対しては「あなたの指図は受けません」と言っていたのに、ピンチをGセルフに救われたら言うとおりに動いたり、アーマーザガンに「あんなものまで」と反発を見せるもすぐに「でも自分も助けられたし…」と勢いを失くしたり、相変わらずダメな方向にまっしぐらでした。

・展開としてはアイーダがベルリ母を殺してしまうと二人の釣り合いが取れるのですが、今のアイーダにそんな事態を受け止められるとは思えません。
死ぬとしたらアイーダを庇って父親のスルガン総監が死ぬことになりそうに思えます。

■ラライヤは必殺兵器?
・ラライヤがGセルフから降りた後、鳥を見て「お目目が赤いんだ…」とつぶやいたシーンが印象に残りました。
飛んでいる鳥の眼の色を視認できるなんてすごい動体視力です。「動体視力は必殺兵器だ!」と言っていたデレンセン教官の言葉を彷彿とさせます。やっぱりラライヤはただ者ではないのでしょうか。


【アクション】

■節約モード
・最近よく動く戦闘が続いたので今回は作画が節約気味でした。
一ついただけなかったのは止め絵の演出が単調だったことです。「止め絵+奇怪な背景」という組み合わせを、マスクの会話にエルフブルックを撃墜するGセルフと立て続けに何度も使っていました。これでは単調で飽きてしまいます。
この演出は今回に限らず他の回でも使う手法なので飽きられるのは問題だと思います。節約するならするで他の演出も混ぜて使うべきだったと思います。

■細かいところが重要
・その一方、細かい描写に作画のリソースを割いていたのは良かったです。
ダミーのバルーンが膨らんで最後にポコっと機銃が飛び出したり、ラライヤのGセルフをドダイに乗せるときにひっくり返らないようベルリのジャハナムが一旦飛び降りたり、細かい仕草で目を見張るシーンがありました。

・特に補給部隊のジャハナムとハイタッチをするシーンが良かったです。
人間同士ならよくある挨拶をMSでもやるところに意味を感じます。機体に血が通っている感じがして、パイロットの人間味を感じました。








コメント

2 件のコメント :

  1. 母はキャピタルの在り方が変化して、運行長官としての権限が及ばなくなるのを実感してきたのと、
    救助に向かったデレンセンも帰らないので単純に母親としてもベルリを心配しているのだと思います。
    そこでこれ以上キャピタルに留まる意味もないと判断を下した上でアンダー?ナットへと上がり、
    アーミィの勢力拡大を目の当たりにして、これまでの自分の愚かさを、あるいはこれからの自分の
    行動の愚かさを思ってかついつい笑いが噴き出てしまい、一芝居打って地球降下を実行に移したのだと思います。
    ビスケットの件は、緊張の最中に突然どうでもいいことを気にし始める、という人間にありがちなものだと捉えています

    要するに力の弱まった運行長官の立場より今は母親としての立場を重視するようになったのではないでしょうか
    無謀とも言えるほどパワフルな部分はベルリにもアイーダにも似ています

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    1. なるほど。
      私にとってはベルリ母の行動は不思議でした。世襲制などの可能性もありますが、世界の根底を担う軌道エレベーターの運行長官にまでなった人ですから、政治なども含めて現実を理解している人だろうと思っていたからです。助け出す方法もないのに会いに行くのは意外でした。

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